6、9⇒6、9、4⇒
6、9、4、10 (8点)
6-9、4、10、1、11
6⇒9、4、10 9⇒6、4、10
千四のGⅠなら不動の中心馬でも、カフジテイクがキャリア2度目の千六で絶対的な存在にはならない。絶対スピードはもちろん、スタミナも求められる総合力が問われる過酷な東京千六のGⅠ。隊列に沿った最後方待機から4角手前で仕掛けて外へという知恵も工夫もない単純な乗り方は、むしろ危うさを秘めている。武蔵野Sではまったのは道悪がすべて。上がりNo2より0秒7も上回る最速上がりでも3着どまりだったことが大きな壁を感じさせるだろう。百戦錬磨のメンバー揃いで前回以上に上がり差がないと勝ち負けの計算が成り立たないのが現実。ここで最速上がりになったとしても、良馬場の千六では上がりNo2に0秒4上回った前走程度が限界か。勝ち負けへの挑戦というより試練のイメージが強い。
主役はモーニン。馬体から受けるイメージはスランプに深刻さは感じられない。名手を配して青写真どおりの復活劇となる。デビュー4連勝、5連勝を賭けた昨年の武蔵野Sでまさかの3着でも、根岸S⇒フェブラリーS連勝した絶対王者。休み明けだった4走前の12キロ減で惨敗してから完全にリズムが狂い始めたのは単に条件が合わなかっただけに過ぎない。3走前はスプリンターに近いムキムキな筋肉質の馬体で挑んだ千八。それまで57キロを1戦だけの経験にもかかわらず、未知なる斤量で2着は王者としての威厳を保ったことが示されている。前々走は59キロを背負ってレコード決着になる不運。先着された1~6着まですべての馬より3キロ重い斤量差で1秒差以内は悲観する内容ではなかった。前走は距離がすべて。キャリアを積むごとにマイラー色が強まって今まで以上のスタミナ切れということで納得できる。いずれにしてもキャリア4戦目に東京の良馬場千六で1分35秒台という極限スピードを持つ絶対王者。条件さえ合えばきっかけひとつで立ち直れる。
ベストウォーリアも同じような感触でいい。4戦連続の2着で以前の凄みが薄れてきたが、それでも斤量を背負いながら大崩れしないのがGⅠ級の底力を示している。フェブラリーSは4年連続の挑戦で13、3、4着。3年前の惨敗は中1週の強行軍が裏目に出て、昨年は極限のレコード決着など、この馬にとって厳しい条件だったことも事実。千六(533101)や東京千六(312101)から"4度目の正直"があっていいだろう。以前から課題だった瞬発力勝負も克服しつつある。前3走はそれぞれメンバーNo2、2、4の上がり時計。得意の千六で定量になればさらなる飛躍が可能になる。
ゴールドドリームの人気には首をかしげたくなる。派手な数字が一切なく、古馬重賞で結果が出てない4歳馬の出番はイメージしづらい。勝負どころから各馬、前がかりとなった前走の惨敗が今の実力そのものだろう。結局は稍重、重(210000)の雨歓迎の道悪巧者が奏功した武蔵野Sということ。ある程度スタミナを求められると意外なモロさがあることは否めない。いずれにしても人気になって妙味なし。
コパノリッキーは年齢的な衰えが見え隠れしている。前走は帝王賞としては超スローのため逃げで早々に脱落の内容に王者の風格は感じられない。番組上、距離に一貫性のないローテーションになったことで、完全にリズムを崩してここでも今後も完全復活のイメージができなくなっている。4走前で燃え尽きたかどうか。レコード勝ちの含まれた千六(501001)に距離短縮されて真価が問われる。枠順的に控える競馬の選択はなくなって問答無用の先行策が絶対条件。
サウンドトゥルーは乗り替わりで色気が出ていたが、すでに引退間近な鞍上配置で妙味がなくなった。1年ごとに勝ち鞍が減って見た目にも追えなくなった印象。仕掛けのタイミングと剛腕によって好走パターンが左右される馬とのコンビではマイナス材料だけが浮き彫りになる。
瞬発力自慢のノンコノユメが前3走でメンバーNo3、3、4の上がり時計をどう評価するか。カフジテイクのマイラー版のようなイメージがあったが、距離長めとはいえ、帝王賞2着で距離克服も時間の問題と思われた馬にとしては不甲斐ない結果となっている。気持ち先行で走る馬をセン馬にしたことの英断が大ミスか、成功かはここでわかる。 |