3、9、8⇒3、9、8、4⇔
3、9、8、4、5、11 (44点)
3⇒9、8、4、5、11
9-3、8、4、5、11
サトノクロニクルは乗り役に恵まれなかったことがクラシック出走を確定できなかった大きな要因だろう。デビュー戦は鞍上特有のペース音痴を発症。同日の未勝利二千より1秒以上も遅いラップの中で、4角ギブアップとなる最悪な位置取り。最後の直線は故障しても驚かないようなムチ大連発の仕草からも、鞍上のミスの自覚は伝わってくる。前走も乗り替わりが裏目。3角過ぎから仕掛けても手遅れになる超スローで脚を余した2着は少なくても勝ち馬より中身の濃い内容だった。3走前は同日の朝日杯、千六の1600万を含めても上がり33秒台はわずか5頭の中の1頭にいることが重賞級エンジン搭載の裏付け。徹底待機すると好機で動けなくなる鞍上やいかにもダービー出走のための急仕上げなどの弱点が全面に出れば惨敗、出なければ圧勝。両極端を覚悟の人気馬で単あって連なしタイプとして納得の狙い。
メルヴィンカズマはどこか歯車がかみ合わずに通算(151003)。このメンバーは経験が少ないとはいえ、千六、千八の持ち時計は最速。10戦して5度の最速上がりの経験など、本来は重賞でも胸を張って挑める実績を残している。馬の勝負弱さというより乗り方ひとつで化けるイメージ。象徴的だったのが前走だ。直線で行き場を失ってまったく追わずに毎日杯4着の勝ち馬に0秒4差、エリート路線に乗りかけている2着エクレアスパークルの最速上がりに0秒3差は何ら悲観することはない。鞍上弱化は否めないが、秘めた底力はあっきり勝っても驚かないスケール。
サトノリョウガは人気先行の嫌い。唯一の救いは雨予報ということだけ。これまで最速上がりの経験がなく、自身の上がり時計ベストは34秒台という遅さ。単純比較でメンバーNo9に相当する数字は瞬発力を求められる京都でまったく太刀打ちできない可能性さえある。いずれにしてもひたすら雨が強まるのを祈るだけの混戦要員。
控える競馬では策のないダノンディスタンス、3戦連続の最速上がり中でも極端な時計、上がり勝負は未知数なインヴィクタ、自在に立ち回れるレースセンスだけが強調点のプラチナムバレットなど、手詰まり感のあるジリ脚タイプは能力的にひとつ壁を打ち破れない。調教師と鞍上との親子関係で過去の歴史をみても好結果になる可能性が低くなるものの、ミッキースワローは手頃な相手で色気が出る。母は未出走、きょうだい馬に目立つ活躍馬不在で一見地味に映る血統だが、母のきょうだいにフェリシタル、ペールギュント、ビンチェロ、ツィンクルソード。重賞馬もいる確かな下地のある血統で1勝馬以上の濃密な戦績ならば大仕事の期待が膨らむ。 |