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阪神裏読み関西
11R
JRAホームページ

阪神11R

3連単フォーメーション10⇔5、7、11⇒5、7、11、2、3 (24点)

本来は絶対的な人気でわずかな死角のあるキタサンブラックの負けパターンを見極めたいが、ここまで少頭数になれば堂々の横綱相撲が可能になるだろう。デビュー当初の評価からケタ違いの成長力と完成度の高さでGⅠを5勝。スピード、スタミナは一流を裏付ける数字を持ち、先行馬として最高レベルの瞬発力を兼ね備えている。さらに自在性と勝負強さは現役最強クラスで歴史に残る馬として実証されている。
ダービー惨敗後のレースで取りこぼしたのはほぼGⅠの11戦でわずか4戦だけ。15年有馬記念3着の敗因は極限の瞬発力勝負に持ち込んでしまったこと。昨年の大阪杯2着は勝ち馬の徹底マークでうまく乗られたこと。昨年の宝塚記念3着は終始、同型馬につつかれて厳しい流れになったこと。昨年の有馬記念は単純に力負けとはいえ、取りこぼしたレースでもすべて馬券圏内という絶対的な信頼感がある。
昨年の宝塚記念の残像から今回ハナを切る選択はかなり低いが、同型馬は低調だけに昨年よりかなりレースはしやすくなるのは間違いない。全馬がこの馬をマークでもズバ抜けた瞬発力型でもない限り、この馬を交わすことは計算上困難。派手さはないが、この馬の特長は見た目以上に追ってしぶといこと。ある程度のハイペースでも我慢できるスタミナ、差し馬と互角に追い合える瞬発力の両刀を武器にとにかく心身ともにタフ。
前走の長距離戦と比べると中距離はさらにしっくりくる。前々走の大阪杯時は二千の持ち時計がメンバーNo7、二千限定の上がり時計はNo9でも楽勝。今回は二千二の持ち時計がメンバーNo5、二千二限定の上がり時計がNo6なら、ここまでの勢いを加味すると再び楽勝があっていい力関係となる。
唯一の死角は距離適性とローテーションだが、いずれもキャリアは少なく絶対的な数字でないことも確か。京都(400000)に対して阪神(111000)。休み明け(311000)や叩き2戦目(400000)に対して叩き3戦目(011000)。阪神3戦は大阪杯1、2着。宝塚記念3着。叩き3戦目は宝塚記念、有馬記念ならば、イメージ悪化にもならない。ごく普通の流れ、逃げ馬から2馬身差以内の位置取りならば、早くも勝負どころで勝機が浮かんでくる。

ゴールドアクターは結果的に乗り替わりが裏目に出た。前走はスタートで終了という虚しい結果。ふざけて乗っているならば理解できる徹底待機だが、ガチンコでこの騎乗ぶりでは鞍上の資質に問題があるだろう。
瞬発力勝負では分の悪いジリっぽさ。現実に上がり33秒台はわずか2回だけの経験で、後方待機では明らかに抵抗できない数字が揃っていた。1~4着が前残りからも、いかに後方待機が悪手だったことがうかがえる。鞍上は3年前のJRA重賞9勝をピークにはっきり年齢的な衰えが数字にも表れている。GⅠで常にコンビを組む馬が脅威だった話も今や昔話。重賞ではへぐりの方が目立って10回に1回ぐらいの割合でしかうまく乗れてない。研ぎ澄まされた勝負勘はさび付き気味。思い切った乗り方がほぼ裏目に出ている現状で、馬自身にも誇れる数字がなければ強気になれないのも当然か。
二千二の持ち時計はメンバーNo2だが、オールカマー時は超高速馬場。7着まで0秒4差で上がり時計も大差のない接戦に価値を見出せない。稍重に近かった良馬場のジャパンCはメンバーNo10の上がり時計。瞬発力勝負にもパワー馬場にもどこか苦手意識が表れている。同じような乗り方で何度も負けているキタサンより後方の位置取りでは策はない。ハナ切る奇襲策で一発狙いたい。

きまぐれなサトノクラウンは振り返っても特徴がつかみにくい。初重賞制覇だった京都記念は道悪の巧拙差で快勝。その直後の香港、宝塚記念といずれも渋り目の馬場だったが、見せ場もなく惨敗。天皇賞秋で時計勝負の弱みを露呈して道悪専用馬と思われたが、昨年冬の香港でイメージ一変させる直一気を決めている。チークピーシズを外しても崩れなくなった前3走が精神面の成長として納得できても、いまだにベスト距離、ベストコースなどが把握できてない。
それでもJRAのGⅠは着順以上に中身が濃い。皐月賞は0秒7差の6着、ダービーは0秒3差の3着、天皇賞秋は1秒5差の17着、宝塚記念は0秒7差の6着、天皇賞秋は1秒5差の14着、大阪杯は0秒4差の6着。
天皇賞秋はいずれも4か月以上の休み明けで極限の時計勝負に戸惑ったと割り切るべき。二千~二千四のパワー勝負になれば、展開ひとつで勝ち負け可能なレベルまで成長していることは数字上に示されている。稍重、重(300002)。負けた2戦は初の海外遠征と海外帰りで初の58キロだった昨年の宝塚記念ならば、"道悪の鬼"としての評価を変える必要はない。結果の出ない阪神に苦手意識のある可能性は否めないが、大一番で一発を秘める底力があるのも確か。3回コンビを組んで2勝の鞍上とのコンビ。強気の前々勝負。

良馬場ならシュヴァルグランが相手筆頭だったが、道悪が避けられない馬場となって評価が揺れ始めた。昨年の日経新春杯から9戦続けてGⅠか、GⅡというローテーション。一戦ごとの収穫は数字からもうかがえる。距離に幅、斤量58キロを克服、極限の時計勝負にメド、鋭さに磨きをかけて瞬発力勝負にも対応できるまでに完成した。十分すぎるキャリアだが、唯一の弱点? 死角? が道悪で結果不足ということ。
これまで古馬重賞で重賞2勝を含んだ(232002)。馬券圏外だった2戦のうち、有馬記念は超スローを必要以上の後方待機で納得の展開負けだったが、昨年の宝塚記念はこの馬のスタイルに徹したにもかかわらず、完全不発が道悪下手をにおわせている。走るたびに馬体減も気がかり。

ミッキークイーンには経験が足りない。徹底した牝馬路線ゆえの底力不足。一見して安定した戦績だが、牡馬混合の重賞になると掲示板が大きな壁になっているのが現実。これまで牡馬混合はわずか3戦だけ。未勝利勝ち、ジャパンC、有馬記念だけに限られてる。16年ジャパンCは3歳時とはいえ、メンバーNo6の上がり時計でダービーフィズと接戦に物足りなさ。有馬記念もNo7の上がり時計。坂下で早くも置かれ始めた完敗で、牡馬との力不足を改めて強めた結果だった。超スローでも鞍上は自分のスタイルを貫くだけの単調さ。キタサンが残れる流れで知恵も工夫もない乗り方では、力不足に展開不利が加わって手も足も出ないのは当然の結果になる。牡馬混合の重賞は3戦目でも同じ鞍上にこだわる限り、刺激は足りない。乗り替わりまで狙うのを我慢がセオリーか。京都(101000)に対して阪神(330000)が唯一の救い。

レインボーラインをもう1度狙う。非力な見た目と裏腹に三千~三千二まで挑戦してきたタフネスぶりだが、馬体的にはマイラーというイメージが強い。前走も期待したが、後方でもがき続けて1秒8差は決定的な距離不適で一過性のポカとして納得するしかない。3歳夏の札幌記念でワールドクラスのネオリアリズムモーリスに続く3着がケタ外れの完成度。上位馬2頭より3キロ軽い斤量とはいえ、当時稍重で上がり時計はネオより0秒4速く、モーリスとは同タイムの最速上がり時計ならフロック駆けということはありえないだろう。NHKマイルは1分32秒台、菊花賞は3分3秒台。本質、時計勝負に強く、距離は経験済みの中では千六~二千がベストは間違いない。未経験の二千二に大幅な減点はなく、少なくもスピードはもちろん、スタミナがある程度求められる二千四(000002)よりスピード重視の二千二なら巻き返せる条件。
前々走が休み明け(012100)、前走が叩き2戦目(000003)で数字どおりの結果になったことからも、叩き3戦目(100000)でV字回復は期待が高まる。さらに京都(011002)から阪神(200000)。渋り目の良馬場だったジャパンCで最速上がり。恵みの雨になれば大駆けがあっても驚かない。

シャケトラは予想どおりに重賞の壁に当たった。6走前は500万で負けていた馬。1000万勝ち直後に重賞2着、続く重賞勝ちでオープン入りしたものの、まだまだ一線級と互角に走れるほど経験がなく、完成されてないことが前走ではっきりした。重賞1、2着の実績はいかにも恵まれたレースだった。日経新春杯2着時のハンデ53キロは2番目に軽い斤量。1~9着まで平地の重賞未勝利馬だけという顔ぶれからも低調なメンバー構成だったことが表れている。
日経賞勝ちもGⅠ好走に直結するような数字がない。2着はクラシックでフタ桁着順に終わったミライヘノツバサ。3着アドマイヤゼウスはGⅠで完全に壁に当たっているのが現状だった。過去10年と比較でも中山良馬場7回中No6の勝ち時計だったことが決定的な低レベルの証となっている。スピードよりスタミナ偏重傾向。微妙な距離短縮で、何より57キロ以上で絶対的な経験不足では驚くような変わり身は期待薄。