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中山裏読み
関東
2R3R4R6R
9R10R
11R
関西
1R2R
3R4R
5R11R12R
ローカル
1R2R
6R11R
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中山11R

3連単フォーメーション16、13⇒16、13、1、5、17、7⇒

16、13、1、5、17、7 (40点)

1⇒16、13⇒16、13、5、17、7、12 (12点)

3連複フォーメーション16、13-16、13、1、5-1、5、17、7、12 (19点)

馬単16⇔13、1、5、17  13⇔1、5、17

近年は外厩の設備充実でとにかく以前より完成度が早い。厩舎で仕上がるより外厩任せが増えているのも納得できるだろう。しっかりした外厩ならポン駆けも連発。とにかく今はクラシックにおいてキャリアやローテの傾向に変化が起きている分岐点になっていることは間違いない。
展開や馬場が向いたとはいえ、キャリア3戦目の桜花賞制覇が40年前のハギノトップレディ以来の快挙はフサイチコンコルドがキャリア3戦目でダービー制覇並みの衝撃。競馬歴が長いほどイメージしにくい先週の桜花賞だったが、これからはデアリングタクトのローテもひとつの桜花賞好走ローテになるはず。
昨年の皐月賞馬サートゥルナーリアも同様だった。皐月賞で掲示板確保した過去40年の200頭中、年明け初戦だった馬は17年のレイデオロの5着だけだったが、サートゥルが制覇で初の快挙。オークスではラヴズオンリーユーがキャリア4戦目の制覇など、とにかく近年でこれまでの傾向打破が集中している。能力、確かな血統などがGⅠ勝ちの資格があればクラシックでキャリアもローテの重要性は薄れてきたと割り切るしかない。

コントレイルは昨年のサートゥルを参考にこのローテを決めたか。本来ならば邪道な年明けぶっつけ本番だが、皐月賞自体が敬遠されて1勝馬でも出走できるような低調メンバーでは特に問題ないローテなのか。いずれしても2歳暮れの時点でクラシック有力だった馬が次々に脱落していく中、この馬のレースだけは今でも高い評価。デビュー戦はラスト2ハロンが10秒7-11秒4で唯一の上がり33秒台の最速上がりに能力の片鱗。続く2戦目はこれまでのレコードを1秒4も短縮した怪時計。残り2Fで早くも先頭に立つ強気の乗り方だったが、終わってみればムチを使ったのが残り100でわずか1発だけの圧勝劇。これは教育的なムチだからなおさらインパクトを強めている。前走は完勝でも正直、もう少し楽勝をイメージしていた。それでも過去10年でNo3となる勝ち時計。少なくても不安視されていた距離にメドを立てれば一応の収穫はあったと割り切っている。あえて言うならばもう少し欲しかった馬体増、道中行きたがる仕草など、心身ともに成長不足がダービーに向けての課題。裏を返せばスケールアップする余地をまだ残していることを示したレースでもあった。
先週までの外差し馬場がさらに強烈になって内枠がアダになったり、母も兄も姉もダートの短距離馬という血統が足を引っ張った際だけが負けパターン。今までは能力の高さだけで切り抜けてきたが、走るたびにマイル前後がベストの血筋が色濃くなっていく可能性もわずかながらあるだろう。これまでほぼクラシックに無縁だった鞍上のへぐりもこれまでの戦歴から無視できない。牝馬か、2歳戦か、短距離のGⅠしか勝てないイメージは今もぬぐえないのは周知のとおり。天皇賞秋ジャスタウェイ、菊花賞エピファネイア、ダービーのワグネリアンでGⅠらしいGⅠを勝ち上がったのもつい最近の話。いずれにしても3角前にどれだけ外へ意識して持ち出せるか。直線まで内々で我慢するような乗り方、位置取りをする選択はない。スタート後にある程度、出しに行く安全策を取ればいいだけのこと。とにかく能力はズバ抜けている。

サリオスの皐月賞挑戦は無謀な挑戦として受け止めている。斤量、ローテを含めて条件に合うレースがないために叩き台のレースとしての選択だろう。千六でさえ、ギリギリの折り合いなのに4つのコーナーをスムーズに折り合うなど、到底考えられないからだ。勝った前走でさえ、最悪な乗り方だった。昨年の短期免許時には名手という面影もなかった鞍上らしい暴挙。期間内でたった6勝、2着14回。ほぼ人気馬とのコンビでこの取りこぼしの多さは単なるスランプで片づけられないほどの低迷ぶりだった。朝日杯は超ハイペースを強気に行きすぎ。前々で唯一この馬だけ踏ん張れたのは馬の能力が桁外れだったことが数字からもはっきり示されている。
スランプ? 衰え? "元名手"から若き名手へバトンタッチにわずかな光がみえたにもかかわらず、他の条件で厳しさが残る。皐月賞の傾向のキャリアやローテを軽視できても、さすがに距離経験だけは無視できない。
千六からのステップが少ない例とはいえ、前走千六だったのは過去40年の掲示板だった200頭中、たった5頭。

81年4着フジヤマステコ
90年4着コガネタイフウ
94年2着サクラスーパーオー(二千経験あり)
99年4着マイネルタンゴ
01年2着ダンツフレーム(千八まで)
17年2着ペルシアンナイト(千八まで)

少なくても連対圏内の馬には千八以上の経験があった。サリオスが歴史的名馬として裏付けられた前走経験でさらなるスケールアップなら、これまでのジンクスを打破できるだろう。
朝日杯と同日の古馬3勝クラスは逃げ切り勝ちとはいえ、5ハロン通過で朝日杯より1秒1も遅いラップだった。これだけ遅くても2、3着馬の4角位置取りはそれぞれ6、13番手。対して朝日杯はこれより別次元のラップで1~5着までが3、8、15、12、8番手。前々で捌いた馬の凄さがこれだけでもわかるはず。
さらに朝日杯レコードを0秒3更新。以前、中山で行われていたとはいえ、異次元レベルの勝ち時計。2年前のダノンプレミアム1分33秒3よりも価値ある一戦か。いずれにしても向正面までの折り合いで勝負は決まる。

キンシャサ産駒が芝中距離で降ろしてデビュー勝ち。超スローの上がり勝負を33秒台の最速上がりで勝ち上がったガロアクリークの前走は奇跡ではなく、必然的な結果だろう。どう考えてもフロックで走れない数字が並ぶ。このレース前まで3戦すべてで最速上がり。ホープフルS2着のヴェルトライゼンデを子供扱いにしたことがその証だ。スローになると差がなくなる上がり差を正味3ハロンだけの競馬で切れ者ヴェルトより0秒4も速い上がり時計は、数字以上に絶対的な差があるということ。デビュー以来、最低体重でも細くなく、むしろ第二形態になって進化した馬体としてのイメージが強まり始めている。過去10年で馬券に絡んだ30頭中、弥生賞組8頭、共同通信杯6頭に対してスプリングS組も6頭。皐月賞制覇はそれぞれ1勝、4勝、3勝。少なくても弥生賞組より王道路線になっていることも強調材料のひとつ。各馬が4角で外々を選択するような馬場になっていればさらに自信度が増す。

弥生賞やスプリングSより実績を上げてきた共同通信杯組だが、今年の評価は難しい。同日の未勝利より5ハロン通過で2秒1も遅いというある意味、異次元的なラップ。レース比較でレベルを測るには難しいラップと上がりの落差がある。
共同通信杯    1分49秒6 5F通過63秒2レース上がり34秒3
古馬3勝クラス  1分48秒2 5F通過60秒7レース上がり35秒4
前日古馬2勝 良 1分47秒3 5F通過61秒1レース上がり34秒2
ある程度のゆがみやブレがあるとしても、同日の古馬3勝クラスより1秒1速い上がりでラストのラップも0秒7速い11秒台ならば、1秒4遅い勝ち時計は目をつぶれるだろう。北海道の洋芝で培ったパワー系の瞬発力はもとより一流。前日の雨で理想的な条件に近づいてきただけにダーリントンホールは侮れない。札幌2歳S好走馬にいいイメージはなかったが、前々走の高速馬場で結果を残したことで一変。4頭の同タイムとなった最速上がりタイとはいえ、1、2着馬より瞬発力が上回り、2分割れの怪時計で走れたことに驚いた。
前走はまさに鞍上の差だった。超スローをなぜか直線まで仕掛けを我慢した1番人気のマイラプソディに対して、この馬はペースを見極めて3角過ぎから動き出す好プレー。しかもマイラプソディより内目を回って直線入口で2馬身差つけたことが勝負の分かれ目となっている。楽逃げした2着をギリギリ交わして着差はなかったが、内容的には時計、着差以上に中身が濃いことは後半ラップに示された。いくらか行きたがった折り合いをさらなる距離延長でどう立ち回るか。気楽に立ち回れる立場で鞍上の怖さが出る。

サトノフラッグは実に扱いづらい。ディープ産駒らしいがある意味、ディープ産駒らしくない。デビュー戦で惨敗するようなディープ産駒は本来、エリートから除外していいが、2戦目がレコード勝ち。ディープ産駒において致命的となる上がり33秒台が未経験だが、終わってみればここ3戦連続で最速上がり。前々走は同日の古馬1勝クラスと完全に同レベルの時計だが、前走であっさり重賞を制覇。結局、ディープ産駒で高額馬というブランドにとらわれすぎたのか、看板を外すとすべてが噛み合う事実。
超高速馬場よりパワー勝負がしっくりくる瞬発力型。3角過ぎから一気に仕掛けて先頭に並ぶ。4角先頭の積極策が奏功して勝負どころでモタつき気味だった1番人気ワーケアをまったく寄せ付けなかったのは、ワーケアが思ったほどの成長がなかったために完封できたということで納得できる。
直後の古馬2勝クラス千六で1分35秒5、最速上がりも35秒台。標準より1~1.5秒かかっている馬場とすると物足りない2分2秒9。コントレイルサリオスと同レベルの前日人気に違和感も当然。ディープ産駒やセレクトセール高額馬という看板を外せば自然と怖さはなくなる。

さらに弥生賞組の王道は前々走が昨年からのステップにほぼ限られているということ。
過去11~20年前で皐月賞1~3着となった弥生賞からのステップは14頭。この数がそもそも違ってきたが、その中で前々走が年明けだったのは5頭(前々走はすべて重賞)。過去10年では弥生賞からの8頭中、前々走が年明けだった馬は3頭(すべて関西馬で前々走は重賞か、若駒S)。
今年は1勝馬が出走できるというある意味、異常事態だけに例年より低レベルとしても、ジンクスを打破しまくっている牝馬路線より信頼性は高い。
いずれにしても前日の馬場悪化からの回復が遅いほどこの馬にとって理想的な馬場。極端な外差し馬場にならない限り、枠順的にも問題ない。あとは馬体の充実だけ。もうひと絞りあっていい。

前々走が古馬1勝クラスと同レベルだったマイラプソディは化けの皮がはがれた印象が強い。超スローを直線まで仕掛けを我慢した前走は鞍上の勝負弱さがモロに結果に直結。数字的にも逆転不可能を感じさせる惨敗だった。結局、危惧していたとおりに相手に恵まれただけの重賞馬。前々走は同日の古馬1勝クラスと時計も上がりも完全なる同レベル。同じようなラップを刻んだだけに決定的な証拠だった。2歳暮れに古馬1勝クラス級だった馬が年明けの重賞で4着は能力どおりの結果ということ。サトノフラッグと同じような成長過程だけに勝負はわからないが、例年以上のレベルだったコントレイルサリオスには単純なスピード比較となると先着する姿は計算からもイメージからもできなくなった。先を見据えての叩き台。

いくら1勝馬が出走できる低調メンバーとはいえ、キャリア3戦目の皐月賞制覇は現実的ではない。先週のデアリングタクトの残像で過剰人気なのか。過去10年で勝ったサートゥルナーリア。負けたリアルスティールキタサンブラックマカヒキサトノダイヤモンドダノンキングリーでもキャリア4戦目だったことからもクリスタルブラックは見限りたい。何をどう評価してもこの馬の価値を見出せるものはない。
前走はスタート直後に無理やり控えて何度も頭を上げる仕草で子供っぽさ全開。向正面ではポツンと最後方、4角ではラチから8、9頭分も外へブン回す荒っぽい乗り方でも届いている。2着馬は休養しているが3、5着馬は自己条件でも勝てないことがメンバーレベルの低さを物語っている。各馬が4角で外を意識すれば、さらに外を回らなければならない馬場もこの馬にとってマイナス材料。