6→1、8、11、15、7 (60点) 6−1、8、11、15、7、2 1番人気が確定的なオルフェーヴルの取捨が最大の焦点になる。馬自身の能力比較だけなら圧勝があっていい力関係。確かに最強世代までのレベルの高さはないが、レコード更新に迫る三冠達成の菊花賞で、現役最強馬になることは時間の問題だと感じさせていた。歴史に残る超スローで超遅時計の決着となった有馬記念としても、上がりレースラップは残り7ハロンから減速なしという極限の上がり勝負をひとマクり圧倒すれば、絶対的な王者としての君臨も納得できた。 ルーラーシップは人気になりすぎると妙味がない。GTや時計勝負での大きな壁はいぜん崩してないのが現実。日本のGTではダービー5着、10年有馬記念6着、宝塚記念5着、11年有馬記念5着で入着ライン。香港を含めて通算重賞5勝だが、ここ3戦はいずれも道悪で二千以上の距離に驚くような持ち時計がない。レコード決着となった昨年の宝塚記念は、終始外々を回ったとはいえ、見せ場のない0秒9差に時計勝負での弱さを露呈していた。復調に手間取っているローズキングダム程度に差されてから1年。直線半ばで勝ちを確信した圧勝の海外GTを確かな地力強化というより、相手に恵まれたことのイメージが強いだけに乗り替わりで馬が変身する鞍上頼り。 エイシンフラッシュはつかみどころがないタイプ。ダービー制覇時の上がり時計は32秒7。前々走の有馬記念2着時も歴史に残る超スロー。一番強さを発揮するのはスローの瞬発力勝負だが、時計勝負にある程度メドを立てて距離も千八〜三千二百までが守備範囲のオールラウンダーぶりは、さすがダービー馬という戦績を残している。2010年有馬記念や2年連続のジャパンCが馬券圏外で悪いイメージ残るが、改めて振り返ると日本の馬場ではこれまで負けても0秒7差の安定感を誇る。日本での古馬GTで馬券絡みはオルフェ、ウイン、ビートが1度だけ。ショウナン、ルーラー、フェデラは未経験。天皇賞春、宝塚記念、有馬記念で3度絡めば胸を張って挑める。 ウインバリアシオンが化けるなら今回か。徹底した追い込み馬として完成されてしまった現状で、同じような乗り方に徹した前任騎手では乗り替わりの意味はなかった。前々走は逃げ馬を軽視した考えられない仕掛けの遅れ。前走も手ごたえ十分ながら後方で人気馬と牽制しすぎた展開負けなら、評価を落とすことはない。もとよりオルフェーヴルの最強ライバル。ダービー、菊花賞はオルフェを上回る上がり時計。ジャパンCでは我慢できず、向正から大マクりの早仕掛けで0秒5差に踏ん張って、一流古馬との接近した能力を証明している。今後の成長のためにもとにかく必要以上の消極策だけは避けるべき。イメージどおりの乗り替わりで不気味な存在になった。 突然のスランプに陥ったアーネストリーだが、いかにもここ照準というローテーションで人気的にも妙味が出てきた。超ハイペースを読めず、惨敗した天皇賞秋と中距離に良績集中型の有馬記念惨敗で人気が落ちれば狙い頃。現実に2年続けて宝塚記念は馬券に絡んでいる。とりわけ昨年はブエナビスタ以下を完封した見事なレコード勝ち。中距離型には選択が難しい春のローテーションだが、前走は明らかに試走に徹している。超スロー確実な相手になぜかスタート直後から控えて、後方で掛かる仕草。前々で完全燃焼する先行馬を直線勝負に賭けて勝ち馬とほぼ互角の上がり時計なら悪くない。同型揃いでも徹底先行で力比べ。 トゥザグローリーは一進一退のレース内容だが、昨年13着よりいい雰囲気でレースを迎えられる。京都記念、日経賞を連勝で天皇賞春惨敗後、立て直すことのできなかったという昨年の惨敗なら、今年との比較で状態そのものは雲泥の差か。休み明けの前走を上々の試運転で快勝。10秒台を含む上がりレースラップを制した内容でさらなる進化がうかがえる。(4001)という絶対的に自信のある阪神芝でGT初制覇がみえてきた。 新星のショウナンマイティは勢いだけが頼り。徹底した後方待機で、レースレベルが上がれば上がるほど展開負けの嫌い。末脚はますます磨きがかかって少なくても同じ上がり馬のフェデラリストより信頼できるが、初の古馬GT挑戦、経験のない58キロ、二千二百以上に連対のない事実では常識的には論外。
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