1⇒4⇔9、5 (4点)
4、9⇒1⇔4、9、5 (8点)
1、4-9、5、8
まともに立ち回れば絶対的な立場になれるはずのスワーヴリチャードが同じ鞍上にこだわって怖さがなくなった。これまですべてのレースでどこかちぐはぐ。デビュー戦は鞍上が完全にペースを見誤った仕掛けの遅れがすべての敗因で、早めに追うべきところを直線入ってからも仕掛けずに肝心なところで行き場を失うという失態。実質残り250だけの競馬で同タイムに持ち込めたことを評価したい。
前々走は道中は引っ掛かり、直線では手前を替えないままにムチ連発、最後はフラつきながらのゴールとなってデビュー戦の教育を完全に無駄にする内容に終わった。極め付けは前走だろう。残り100で左ムチで外へヨレた後はまったくムチを使わなかったこと。持ち替えて追いなおせばいいものの、内にササることを懸念してか、鞍上の技量の低さか。いずれにしてもまともに追わずに最速上がりでムーヴとの絶対的な差を見出している。差し馬とのコンビではタイトな馬群を常に避ける鞍上でも、この枠順、この馬場状態ならばごく普通に逃げ馬の直後の二列目、三列目の位置取りが常識的。この条件で外出しだけ意識するほど鞍上は落ちぶれてないはず。まともに乗りこなせば突き抜けても驚かない。
ムーヴザワールドの特性はエンジンのかかりが遅い瞬発力型として固めていい。これまで2戦の内容から修正不可能なイメージが強まっている。デビュー戦は2着エアウィンザーの勝ちパターンに持ち込まれて、最後の最後で差し切った内容。前走も直線の坂までモタつき気味で、坂を上ってからエンジン点火というはキャリアの浅さが影響しているわけでもない。ディープ産駒特有のビュンという爆発力タイプではなく、いい脚を長続きのタイプとして割り切るべき。まともに追えなかったスワーヴに0秒2差も劣った上がり時計は絶対的な差で同じような位置取りとなると競り勝つイメージが薄れていくが、鞍上の技量の差でカバーできるのも事実。数々のミリオンホースがわずか1戦だけで駄馬確定をにおわせるほど今年はディープ産駒×ノーザンファームが大不振。この馬だけは尻すぼみにならないことを祈る。ここで2着の賞金加算では皐月賞出走が危うい現状で、とにかく勝ちにこだわるだけ。
エアウィンザーが瞬発力が求められる今回の東京挑戦には違和感がある。勝ちパターンを覆されたデビュー戦からこれまで3戦連続の最速上がりでも、どこか勝負弱さ、決定力不足が否めないのも事実。今週よりも本来は先週のきさらき賞が馬場もコースなど数々の条件でベスト条件だったか。シャドーロール着用程度で2強を負かすぐらいに一変したらクラシックに直結するが、デビュー戦で子供扱いされたムーヴと早くも再戦はどうにも分が悪すぎる。現時点では兄よりも成長カーブが緩やか。兄は見た目マイラーでも距離を延ばして使うごとにレベルアップしていったが、この馬は見た目や走りが中距離向きでも中身がドマイラーかどうかをこのレースで見極めたい。 |