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東京裏読み
関東
10R11R12R
関西
10R11R
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東京11R

3連単フォーメーション11、9、13⇒11、9、13、7⇔12、2、8、15(72点)

3連単BOX11、9、13、7

3連複フォーメーション11-9、13、7-

9、13、7、12、2、8、15、14 (18点)

馬単11⇔9、13、7、12、2、8、15  9⇒13、7、12、2

すべての馬に馬券圏内のチャンスが回ってきたという混戦メンバー。徹底してハナにこだわるのような逃げ馬が不在、自在型の先行馬が2、3頭だけという組み合わせも混戦に拍車をかけている。いずれにしてもすべては千六未経験で突然マイル参戦してきたスワーヴリチャードの取捨がカギを握るだろう。

過去10年にも何年か1度、千六未経験の中距離馬が参戦している。
12年
ペルーサ18着8番人気 千八(000010)1分46秒9、東京勝ち鞍あり

13年
ショウナンマイティ 2着3番人気 千八(220000)1分45秒6、東京連対なし
ダークシャドウ 6着5番人気 千八(200010)1分46秒7、東京勝ち鞍あり

14年
グランデッツァ 11着4番人気 千八(410000)1分43秒9、東京連対なし

16年
ディサイファ 6着7番人気 千八(431200)1分44秒8、東京勝ち鞍あり

リアルスティール11着2番人気千八(311000)1分46秒0、東京勝ち鞍あり

18年
スワーヴリチャード?着1番人気千八(110000)1分47秒5、東京勝ち鞍あり

ひと昔前まで千八実績が重宝されていた時もあったが、最近の傾向ははっきりとスピード偏重。千六が未経験の千二良績馬か、千八良績馬と比べると断然に千二良績馬の結果がいい。上記の馬より明らかにスワーヴは格が違うが、平凡そのものの千八持ち時計がどうにも気がかりとなっている。

ダービーも休み明け、キャリア3戦以内の馬は見切りが正解という傾向がはっきりと出たが、安田記念も如実に出ている強い傾向がある。
過去10年で前5走以内に牡馬なら58キロ、牝馬なら56キロの経験がほぼあった。

例外は30頭中、わずか6頭だけ。そのすべての馬の前走が千六以下、さらに前走で重賞3着以内の成績を残していた。

08年
2着アルマダ(香港)前走GⅠ3着 持ち時計1分33秒4

09年
3着ファリダット 前走GⅢ3着 持ち時計1分33秒3

11年
1着リアルインパクト 前走GⅠ3着 持ち時計1分32秒5

12年
3着コスモセンサー 前走GⅡ3着 持ち時計1分32秒4

13年
3着ダノンシャーク 前走GⅡ3着 持ち時計1分32秒7

15年
1着モーリス 前走GⅢ1着 持ち時計1分32秒2

リアルインパクトは3歳、モーリスは3連勝中で挑んだ特異な例か。やはり58キロ未経験は大きな負担とリスクがあることは間違いない。
これらの傾向から残るのは4頭だけ。

ウエスタンエクスプレス
ブラックムーン
リアルスティール
レッドファルクス

偶然か、必然か、馬体重からも絞れる。
小柄な馬がほぼ用なし。過去20年で450キロ以下の馬は不在。超高速決着になっている前7年はほぼ490キロ以上の馬が占めている。
(過去7年21頭中例外は2頭。
13年3着ダノンシャーク452キロ、17年3着レッドファルクス474キロ)

斤量経験がなくても前走が千六以下の重賞で馬券圏内。さらに大型馬という条件を加えると
キャンベルジュニア
サトノアレス
サングレーザー
ヒーズインラブ

過去10年の5ハロン通過は
08年57秒9
09年57秒4
10年56秒3
11年57秒0
12年56秒3
13年57秒0
14年59秒1
15年57秒3
16年59秒1
17年57秒1

10年前の08年と不良馬場の14年と特異な16年を除けば、57秒前後が標準的。先週といくらかイメージが違ってきた今週の馬場。58秒後半なら先行馬の前残りで追い込み馬の出番なし。57秒前半なら追い込み馬でも十分届く馬場に変わりつつある。
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スワーヴリチャードは両極端の結果を覚悟しなければならない。いくら名手とはいえ、スタート直後から置かれることが確定的な最内枠。マクりをほぼ封印される条件で未知なる千六を勝ち上がるイメージは浮かばなくなった。もとよりあまりにも人気になりすぎただろう。たかが新設GⅠ覇者。皐月賞6着、ダービー2着、有馬記念4着ならば、リアルの方が軽く上回っている実績。千六未経験で2着となったショウナンマイティでさえ、千八の時計は1分45秒台。最近千六未経験で挑戦した馬の中でも突出して遅い千八の時計では、上がり時計だけが頼りなのか。その瞬発力でも強調点は見出せない。単純な上がり時計比較でNo11。上がり33秒台以下の経験がわずか4回で、マイルGⅠとしてはあまりにも寂しい実績となっている。前2走で完全に持ってかれるぐらいの折り合い難から本来千六をこなせる気性や血統としても、徹底して二千以上のペースで走ってきた馬が、過去の歴史からも1分32秒前後の決着に対応できるとは思えない。前々走は同日の未勝利と5ハロン通過がほぼ同じ、前走は前日の未勝利とほぼ同じラップから、一気に古馬のマイルGⅠラップとなって戸惑わないはずがない。常識的に見限る。

リアルスティールは一番嫌っている海外帰り。さらに休み明け、距離短縮、キャリア2戦目の千六など本来は完全無視でもいい最悪な条件が並ぶが、人気上位を4歳馬独占の中で豊富な経験は何よりの強みになるだろう。日本GⅠ未勝利でも2着に皐月賞、菊花賞、天皇賞秋。千八の持ち時計No2で単純比較の上がり時計比較もNo4というヒケを取らない数字が誇らしい。世代交代が近いとはいえ、4歳馬はいかにも経験不足から死角が見え隠れならば付け入る隙はある。休み明け(122002)、東京(210211)。どちらの条件にも当てはまった2年前の安田記念で掲示板外だが、歴史的に稀な超スローを自らのスタイルを崩して積極策。明らかに馬が戸惑って裏目と出た一過性のポカだった。当時2番人気、今回一気に人気が落ち込めば気楽に乗れる本来のスタイルに徹して直線勝負に賭けるだけ。極限の上がり勝負となった3走前の毎日王冠でメンバーNo4。最速よりわずか0秒2だけ劣った瞬発力に陰りはない。

アエロリットの前走は数々の誤算が重なった。まずはレース中落鉄の不運でまともならもっと際どかった0秒1差。決め打ちだったのか、控えた位置取りの選択もリズムに乗れなかった要因だった。道中掛かり気味で折り合いを欠いたこと、直線残り2ハロンで早々に先頭に立って各馬の目標になったことなど、負けるべくして負けたレース。悲観する内容でもなく、むしろ休み明けで久しぶりの千六ならば、上々の試運転だったと納得できる。前走の二の舞は御免。スローの瞬発力勝負では明らかに分の悪い先行馬で、強引にハナを切る選択も悪くない。とにかく標準以上の流れで積極策。

サングレーザーは典型的なディープ産駒のイメージを払拭できるかどうか。現時点ではマイラーとしてもうひと回りのスケールアップか、ここで平行線になるか。ターニングポイントになるレースになることは間違いない。いずれにしても一流マイラーとしてもう一歩。直線平坦コースに良績集中して、唯一直線坂コースの勝ち鞍は阪神の1600万。さらに千四ベストを裏付ける千六(113001)が完全本格化と言い切れない課題を抱えている。得意の千四でさえ、阪神で競り負ける失態。東京はもちろん、左回りも未経験となるとさすがに強気になれない。前2走で連続の最速上がりで自身の上がり時計ベストを叩き出しても、このメンバーの千六限定の上がり時計はNo4。直線坂コースで千四以上の上がり時計に限定するとNo7まで落ち込むのが現実。少なくても東京で前走のような切れるイメージを持つべきではない。鞍上の勢いだけが頼りか。

レッドファルクスは正直ピーク時と比べて物足りないが、それでも前走は最速上がりで古豪健在を示した。千二(401002)と千六(001002)の落差あるスプリンターでも、最近の極限時計決着ならば、千八に良績よりスピード型のスプリンターに良績傾向が大きな強み。展開さえはまれば、常に大駆け可能なイメージを浮かばせる。7度目となった前走の最速上がりはエンジンのかかりは遅くなったものの、まだまだ千六GⅠで通用レベル。極限の時計勝負で再び輝きを取り戻せるだろう。昨年は直線でスムーズに捌けず1分31秒6。上がり33秒6はメンバーNo4。

ペルシアンナイトを関東で上位に取り上げることは難しい。東京、中山(020021)の未勝利がすべて。千六(301010)ベストのマイラーが中距離GⅠを2着の前走で驚かされたが、千六では意外にも数字が伴ってない。持ち時計はNo14、千六の上がり時計はNo9ならば、前2走の最速上がりはあくまで徹底待機の恩恵だったと割り切るしかないか。何より致命的なのがハイレベルな千六未経験。一変しても惨敗しても驚かないが、少なくてもある程度流れても前が止まらないような今の馬場には合わない。

ブラックムーンは自身の衰えとの割り引き加減次第だけに盲点になりやすいタイプ。4走前のマイルCSから前々走まで最速上がり。前走でも上がり時計No4の瞬発力ならば、一気に老け込んだということはない。GⅠ、GⅡはそれぞれキャリア1戦だけ。馬場が緩かったとはいえ、最悪な手応えだったから踏ん張ったGⅠは0秒3差。休み明け(200003)の極端な結果のローテだったGⅡは4着に0秒5差なら上々の結果で叩き2戦目(101002)の大型馬に変身の期待が高まってくる。持ち時計No4、単純比較でも千六限定でも上がり時計No1。

サトノアレスの前走は評価が分かれる。完全なる勝ちパターンに持ち込んで直一気が決まりかけながら、最後の最後に脚は止まり気味になったことを減点するか、休み明けの初千四でメンバーNo2の上がり時計を評価するか。いずれにしても覚醒しかけていることは間違いない。3走前と前走が持ち時計更新。3走前、前々走が最速上がりで前走がNo2の上がり時計。前々走は千六の上がり時計ベスト、前走は自身の上がり時計ベストを叩き出した。それでも今開催の馬場は直線入口である程度のポジションを取らないと届かない馬場状態。勝ち負けだけに徹して出しに行くのが本来の乗り方だが、鞍上からはおそらく一つ覚えの徹底待機になる可能性が高い。速すぎる馬場というより、一番の誤算は外国人騎手から乗り替わったこと。アドリブが期待薄の鞍上ではひたすら乱ペースを待つしかない。最近の上昇度は一番。

前走で期待したレーヌミノルもどうやら時計勝負の壁と瞬発力勝負への限界が前走で表れた。直線半ばではラチ沿いから一瞬、大金星が浮かんだが、それもほんの一瞬だけ。カメラワークで伸びかけたように映っただけで、終わってみれば上がり時計メンバーNo15。本来好位有利な流れでズブズブの0秒8差に何の強調点もない。惨敗覚悟でハナに行って刺激待ちか、徹底待機で入着狙いか。時計も瞬発力も牡馬相手にまったく通用しない数字が揃っている。

ウエスタンエクレスプレスは以前より20キロ近く減った馬体でも、まだ良化余地を残しているように映った。確かに実績そのものは凄い。千六1分33秒台以下を3回経験、千四21秒台以下を4回経験しているスピード型だが、いかにも海外仕様という大跳びの力感あるフットワークで、千六未勝利が現実。加えて乗る予定だったボウマン騎手が騎乗停止の大誤算。いくら主戦とのコンビ続投でも鞍上が日本初騎乗となる経験不足は致命傷級の減点材料だろう。左回りも明らかな経験不足。

ごく標準レベルの上がり時計が限界のキャンベルジュニアは大逃げの形だけが生き残る道。とにかく究極の瞬発力勝負にはまったく太刀打ちできない数字が並んでいる。前10走のうち、良馬場限定になると7戦。それぞれ上がり時計はメンバーNo14、5、2、3、8、7、6。33秒台は1度あるが、1分33秒台前半の決着で上がり34秒前半が基準レベルの瞬発力。高く見積もっても抵抗できる姿が浮かばない。スローでは策なしの先行馬。

モズアスコットはここで結果が出なければ悪夢そのものだろう。1週前まで賞金不足で出走不可能のため、賞金加算を狙って先週使うが惜敗。結局賞金上位馬が回避で出走にこじつけたが、先のある馬にとってリスクしかない最悪な連闘策。長距離遠征の連闘策が初GⅠ。1分32秒前後の決着で上がり33秒台の極限決着になると今後無事に使えるのかが心配になる。いずれにしても瞬発力不足がはっきり表れているフランケル産駒のブームはすでに下火で完全に化けの皮がはがれている。千六の上がりは34秒前後が限界となると再び徹底先行の奇襲策か。

結果と人気がリンクしないのがヒーズインラブだ。過去10年でNo1の勝ち時計は3年前のモーリスと同タイムながら前日人気は二ケタ人気に違和感がある。徹底して距離を固めて千六(523102)。フレッシュな持ち時計はこのメンバーでNo5で、千六限定の上がり時計はNo6。休み明け(110102)の仕上がり早など、展開がはまれば常に上位を脅かす存在まで成長している。スローになった際に怖さ。

リスグラシューとは良くも悪くも相手なりということ。牡馬混合はデビュー2戦と3走前のわずか3戦だけ。それだけに東京新聞杯勝ちには驚きもあったが、1番人気が衰え始めていたグレーターロンドン、2番人気が重賞未勝利のダイワキャグニー。稍重だった前日の1600万より時計が遅い決着ならば、低いハードルをクリアした程度と割り切るべき。休み明け(103000)、叩き2戦目(030000)、叩き3戦目(000011)で使うたびに成績悪化する牝馬が中1週の長距離輸送はさらなる仕打ち。