6⇔11⇔2、5、4、1、15 (15点)
6⇒5、4、1、15⇒2 (4点)
6、11-2、5、4、1、15
6⇒11、2、5、4、1、15 11⇒6
以前は関東、関西のそれぞれで2歳No1を決めていた朝日杯3歳Sと阪神3歳Sを91年に統合。91~03年まで牡馬、セン馬限定で行われて04年から牝馬にも開放されたが、実質牡馬の独占状態が続いている。
16年のミスエルテが完敗からも斤量1キロ差では埋められない牡馬と牝馬の差がはっきりと出ている傾向。
ジュベナイルFは数字的に1000~1600万レベル。高く見積もれば1600万を上回るレースレベルで、朝日杯も同じぐらいのレベルになることを前提ならば、グランアレグリアの前日単勝100円台は過剰人気が否めない。単に勝ちっぷりの良さや馬なり圧勝や大きな着差だけで人気馬として売れていく近年の傾向がそのまま表れている。ここを勝つかどうかは別にして、グランの前2走は牡馬相手のGⅠで単勝100円台になるような数字を残せてないのが現実だ。
まずはデビュー戦。確かに1分33秒台の勝ち時計は強烈なインパクトだが、近年稀な超高速馬場だったことを忘れてはならない。同日の3歳未勝利二千で2分0秒3。もっと比較しやすいレースを選べば、当時の前日のレースだろう。
古馬500万が5ハロン通過58秒5でレースの上がり34秒5。勝ち時計1分33秒0(上がりラップ11秒2-11秒7-11秒6)、最速上がり34秒0。
グランの新馬が5ハロン通過60秒9でレースの上がり33秒6。勝ち時計1分33秒6(上がりラップ11秒3-11秒1-11秒2)、最速上がり33秒5。
時計は0秒6劣ったものの、上がりは0秒9速く、最速上がりは0秒5速い数字、高く見積もると500~1000万レベルだったことがうかがえる。
前走はどうか。
翌日の2歳未勝利牝馬限定が5ハロン通過59秒2でレースの上がり34秒6。勝ち時計1分33秒8(上がりラップ11秒6-11秒2-11秒8)。最速上がり33秒9。
サウジアラビアが5ハロン通過59秒9でレースの上がり34秒1。勝ち時計1分34秒0(上がりラップ11秒3-11秒1-11秒7)、最速上がり33秒7。
時計は劣って上がりがわずかに上回っただけ。実質未勝利よりわずかに上回る程度のレースでは1000万に到底届かないレベルということは明らか。
デビュー戦こそ、GⅠを意識できるほど強烈なインパクトを残したが、前走は一変して内容的にも悪い。ただただ課題だけを残した。出負けから一旦最後方まで下げて外へ出すと頭を上げるほどの引っ掛かり具合。鞍上も無理やり抑えるのをあきらめて一気に前へ進出した。その後もギリギリ折り合うような良すぎる行きっぷりでは、休み明けを割り引いても不安が増すだけ。子供っぽさ全開の折り合い難はひと叩きで簡単に軌道修正できるようなレベルではなく、最悪に近いステップレースとなった。
残り100で完全に勝負は決まっていたが、残り50までムチを連発。最後まで手綱を緩めず、しっかり追っての時計。余力を残したマーズとは対照的にほぼマックスのパフォーマンスで1000万レベルを超えられなかったことに危機感があるだろう。残り1ハロンでのムチ1発だけで振り切った前々走とは雲泥の差。絶賛するような馬体ではなく、成長を感じられなかったスピードとパワーがひと叩きで500万レベルからいきなり1600万レベルへジャンプアップするとは到底思えない。ポリトラックから再びウッド調整へ戻すという厩舎自体にも迷いがある現状では、些細なきっかけでこの厩舎特有のエリート馬、期待馬の成長がピタッと止まる可能性さえある。メンタル面からの危うさが見え隠れしている段階で牡馬相手の長距離輸送には減点しか見当たらない。2番人気が400円台の中で単勝240円の1番人気だった牝馬ミスエルテがあっさりと人気を裏切った16年の悪夢がよみがえる。
アドマイヤマーズは素人的な判断で見切ることができない。むしろ馬場差からはグランよりはるかに上回る数字に逞しさを感じる。前走は午前中が稍重。そこから回復していった良馬場だった。同日の1000万と比較すると如実にレベルの高さが伝わる。
1000万が5ハロン通過60秒5、レースの上がり34秒5。勝ち時計1分35秒0(上がりラップ12秒1-11秒1-11秒3)、最速上がり34秒1。
デイリー杯が5ハロン通過61秒5でレースの上がり33秒9。勝ち時計1分35秒4(上がりラップ11秒6-10秒8-11秒5)、最速上がり33秒6。
勝ち時計は0秒4だけ劣っただけ。1秒遅いラップで上がりが0秒6速く、最速上がりが0秒5も速かった。まさにグランが同日の500万に対しての比率とこの馬が同日の1000万に対する比率がよく似ている。いずれにしてもほぼ1000万級であることは間違いない。その1000万のメンバーはトゥザクラウン、クリアザトラックの1、2番人気。勝ち馬メイショウオワラが通算13戦で4勝ならば、確かなレースレベルだったということ。マーズはクリアより速く、トゥザクラウンと同タイム。勝ち馬を含めてこれら3頭より上がり時計が軽く上回ったことが、完成度の高さを際立たせる。古馬500万レベルだった前々走から確かな成長。2歳10月までに1000万レベルの時計があれば、暮れのGⅠで勝ち負け可能な持論を信じたい。
ケイデンスコールは実質無敗馬として考えていい。デビュー戦は明らかに鞍上のミス。直線残り1ハロンでマーズを交わしたと同時に鞍上が追うのを一瞬緩めたのが馬に伝染。勢いが鈍ったところを猛然と追っていたマーズが内から差し返して勝てるレースを取りこぼした。相手が差し返してきたことに気が付いて再び追い始めるとこの馬も二の足を使ったことが決定的だろう。前走もひどい乗り方だった。強い馬だから通用した大ロスのブン回し。いくら内目が悪化した馬場とはいえ、最後は外ラチまであとわずかというコース取りで直一気を決めるのだから恐れ入る。同日の1000万と比較すると古馬500万レベルが確定的だが、惨敗があっても驚かいほどのロスと、8月の時点でグランの前走と同じぐらいのレベルだったことを考慮すれば前走からのもうワンステージ上の成長も可能か。3戦連続の最速上がり。マーズとグランをみながら立ち回る利点は大きい。
重賞乱立の弊害という象徴的なレースが京王杯だ。頭数も揃わず、レースレベルは低くなる一方。今年も前代未聞となった新馬よりはるかに遅くなった5ハロン通過が62秒9という超スロー。同日の新馬より5ハロン通過が1秒4も遅かったが、レースの上がり時計はわずか0秒5しか速くなったことが超低調重賞の裏付け。最速上がりもわずか0秒3速いだけ。実質残り500だけの競馬に何の価値を見出せない。前々走は同日の3歳未勝利より遅い勝ち時計だったファンタジストは実質500万未満の重賞馬として切り捨てる。
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