16、17⇔16、17、10、2⇔
16、17、10、2、18、6、11、9 (84点)
生粋のマイラーでも好走できるオークスからひと夏を越して距離適性の差が徐々に浮き彫りになるのが秋競馬。コンパクトな馬体のビッシュはどうしても二千というイメージが浮かばない。確かに実績だけは一級品。馬場を見極めて一瞬にして差し切ったデビュー戦、1番人気をマンマークから坂を上がってもうひと伸びして完封した3走前はいずれも見た目以上のパワフルさ。完全に圏外となる離れた後方から直線入口でもわざわざ大外というロスのあった前々走は鞍上特有の博打的な乗り方。それでも最速上がりはオークス2着の勝ち馬と同じ上がり時計に世代トップの瞬発力は証明できていた。前走は残り250で先頭の見せ場も、残り100になって勢いが鈍って終わってみればメンバーNo7の上がり時計。それまで末脚自慢のディープ産駒として物足りなさが距離不適の証でもある。いずれにしても二千はギリギリ、千六~千八ベストのイメージが強いだけに主役としては狙いづらい。
スローでもハイペースでも逃げ切り勝ちがエンジェルフェイスの強さだったが、本番でまさかの番手競馬。策に溺れた10着は一過性のポカとして割り切りたい。3角前にようやくハナを切れた強引さで終わってみれば残り1ハロンから流して楽勝した初勝利が強烈なインパクト。前々走も上がり時計そのものはメンバーNo10で着差以上の逃げ切り勝ちにこの馬の強さが示されている。自分の形に持ち込めばとにかくしぶとい逃げ馬はハナにこだわるだけ。外枠から問答無用。
パールコードの前走は勝ち馬だけがレベルの高い可能性が否めない。同日1600万の2着に相当する勝ち時計はとにかく立派だったが、2着以下はどうにもジリっぽさが際立っていた。この馬でもバテた馬を交わすのに精一杯という最速上がりより0秒7も劣るメンバーNo5に価値を見出せない。それまで超スローの上がり競馬だけ経験の弱みが出たとしても拍子抜けだった。瞬発力より器用さが求められる中山でレースがしやすくなってどこまでレベルアップできるか。今後を占う大事なレース。
ベアインマインドはディープ産駒の素質開花で一気に花開いたが、瞬発力型というより、器用さで足りない数字を補うレース巧者で評価を固めていいだろう。前走で上がり33秒3でもメンバーNo10が現実。最速上がりがわずか1度だけで生粋のディープ産駒とは言い切れないだろう。思い切った乗り方が求められる。
ヴィブロスは前走で以前よりイメージ一変させたが、時計的にはまだまだ物足りない。前日の未勝利より1秒速い勝ち時計はごく標準レベル。メンバーNo2より0秒5も速い最速上がりに価値を見出せるが、メンバーレベルそのものが低かったことも事実。徹底待機の極端な乗り方では前々有利の開幕週馬場で通用するかは疑問が残る。 |