7、5⇒7、5、10⇒7、5、10、9 (8点)
7、5、10、9 7⇒5、10、9 5⇒7、10、9
ディアドラの本格化に疑う余地はないが、それでも直線の長さが成績に比例するストレッチランナーであることも間違いない。前走は直線約450メートル。東京より短くても、中山を楽に上回り、阪神外回りほどの長さ。前残りを必要以上に控えたことが敗因とはいえ、3着馬を交わすのが精一杯だった息の長い末脚はまさに中山不向きをにおわせる。現実に中山(110000)はいずれも牝馬限定戦のみの経験。おそらく前走も最速上がりでワールドクラスを示したが、開幕週の馬場、展開的にもマクり気味に動くことが求められるのは厳しいだろう。牡馬相手に中山の直線で一気差しを決めることはかなりのハードル。先を見据えた叩き台が常識的か。
最強世代のステルヴィオがさらなる飛躍を目指す。皐月賞、ダービーは単なる距離の壁と割り切れる通算(430101)。この2つのレース以外ではダノンプレミアムとアエロリットしか負けてないというほぼ完璧なレースをしている。時計勝負と瞬発力勝負に強く、カナロア産駒のエリート馬特有になる極限レベルになるほど存在感を示している。一気に粒揃いとなった相手でも、千八の持ち時計No1。単純な上がり時計比較でNo4。千八限定の上がり時計はNo3で、千六~千八ベストが数字にも表れている。休み明け(220000)でホームコースの中山(100100)。スプリングSはエポカと同タイムだったが、上がり時計は0秒6も上回って瞬発力の差は歴然。同斤量で開幕週馬場では負ける要素はない。絶好調の鞍上に託す。
スワーヴリチャードはまるで不調に陥る前のオグリキャップに似たローテ。距離に一貫性がなくなり、最悪なレースマネージメントをなぞろうとしている。有馬記念を使った3走後にマイルを使うという陣営のがめつさ。もとより折り合いに課題があった馬が極限の決着になった前走であれだけ掛かったことも納得できるだろう。大幅な距離短縮と延長を繰り返してますます折り合い難に陥る可能性さえ出てきた。
振り返ればGⅠ勝ちは香港にメンバーが間引きされた大阪杯のみ。GⅡの2勝もアルゼンチン共和国杯、金鯱賞など一線級が集まりにくいレースならば、GⅠでワイドライン、GⅡで連対ラインがこの馬本来の能力レベルか。ひとまずピークが過ぎた状態でGⅠレベルのレースにぶつけてどこまで抵抗できるかで今年の活躍が占える。
ダービー2着に色気づいてエポカドーロは適性よりもクラシックを重視して使ったことで同世代よりも完成が遅れることが否定できない。少なくても早めに適性を見出せて一気に本格化したステルより大きく寄り道。本質千六~二千のスピード型が三千を使っても何の収穫もなかっただろう。前走の敗因はあくまで距離への大きな壁。歴史的な超スローを前々で攻めても不発、メンバーNo8という平凡な上がり時計が距離不適を示して、今後は未練なく二千以下に照準が絞れる。休み明け(100100)と良績があるが、仕切り直しが古馬と初対戦。条件的にもステルよりはるかに厳しいだけに、まずはハナを切って力試し。
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