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阪神裏読み
関東
1R2R
3R9R10R11R12R
関西
1R2R
3R4R
10R11R12R
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阪神11R

3連単フォーメーション4⇔17⇔7、14、8、3、11、15 (18点)

17⇒7、14、8、3⇒7、14、8、3、11、15 (20点)

3連複4、17-7、14、8、3、11、15  

17、7-14、8、3、11、15

ディープとはいえ、母父タピット。正直、今でもここまで強くなれたことは信じられないぐらいの驚きだが、グランアレグリアは歴史に名を残す名馬になったことは間違いない。とにかく走るごとにインパクトを与える圧巻のレースが続いている。
以前は不安定なレースぶりだった。デビュー2連勝で重賞制覇だったが、クラブ馬を"馬主の都合"といういいわけを使って、牝馬を牡馬相手の朝日杯に挑戦させて見事なまでの失敗。4角でマクられたことに嫌気が出たのか、直線早々に戦意喪失をにおわせて完全不発。強さどころか、化けの皮がはがされたイメージしかなかった。
桜花賞レース前までも同じ見解だった。いきなりの年明けぶっつけ本番に嫌気も出たが、フタを開ければ充電直後のローテこそ、この馬の本来の姿がみられるということをはっきり示した。御法度なローテで見事なV字回復。しかもレースレコードの圧勝劇がこの馬の本質的な強さなのだろう。これだけの強さにもかかわらず、次走のNHKマイルCで降着云々よりも再び牡馬相手にモロさが出たことがさらなる驚き。連勝が利かない厩舎特有の負けパターンとしても納得しづらい一戦。この時点でも現役トップレベルまで上り詰めるほどの実力は表に出てなかった。
厩舎としては異例の関西遠征、しかも千四を選択したことは驚きだったが、このレースでスピード能力を一気に開花して本格化を加速させた。高松宮記念も主戦ならば楽勝できたほどの脚余しで勝ち馬より中身の濃さ。マイルに戻してアーモンドアイが止まって映るほどの異次元的な瞬発力だった今年の安田記念で、完全にモロさ同居のイメージを払拭させている。まさに歴史に残る馬の完成形。数字以上の太めに映ってもこれだけのパフォーマンスならば何の不満も不安もない。4戦連続の最速上がりで瞬発力は今になっても走るたびに磨きかかっていることも今がピークやさらなる成長期を示している。
強さとモロさが同居している典型的な牝馬だった3歳春から見違えるほどの成長力は父ディープというより、母父タピッドの力。死角があるとするならば、NHKマイルC以来のローテ間隔の短さ。典型的な外厩頼りの厩舎にとって"たかが1か月半"が致命傷になる微妙な間隔。2か月以上の休みがなかったローテはキャリア1度だけ。その1戦は馬券から唯一外したNHKマイルCだけだからこそ穏やかではない。まずは馬体重に注目。これ以上の馬体増は避けたい。

すでに近年はGⅡレベルにないメンバー構成が続いている毎日王冠をどう評価するか。確かにサリオスの前走は圧巻だった。じっくり構えて完全に先頭に立った際の残り1ハロンでようやく初ムチ1発。その後は仕掛けるだけで加速する瞬発力を披露して残り20で教育的なムチ1発。合わせてムチ2発だけで最後は後ろを確認後に流して楽勝は、メンバーレベルの低さを割り引いても中身の濃さとこの馬自身の充実ぶりに太鼓判を押せる。
背伸びをせずNHKマイルCを使えば確実に勝っていたマイラー。勝ち馬の強さもあったとはいえ、本質的に距離適性の差が如実に出ていた皐月賞、ダービーはあくまでも無謀な挑戦だったと割り切るべきだろう。そんな未知なる無理な距離延長でも掛からずに折り合っていたことが非凡なレースセンスの表れ。層の薄いマイル路線ではひと際目立つ成長力となっている。レースマネージメントさえ間違いなければ、マイル界の世代交代は時間の問題。極端な時計勝負でも瞬発力勝負でも対応可能なオールラウンダー。実質の3歳マイル王が絶対的女王を打ち破っても何の驚きもない。弱気にならず、少なくてもグランより前々で競馬からのガチンコ勝負に持ち込むべき。

相手探しは難解だ。インディチャンプは前2走の敗因がどうにもつかめない。斤量泣きか、コースか、渋り気味の馬場か、若干の衰えか。上がり時計が頼りの瞬発力型にとって前走の上がりNo4は牝馬2頭よりも劣る数字に危機感を募らせる。58キロは5回経験して1、3、4、1、3着。東京は東京新聞杯、19年安田記念の2勝に毎日王冠、20年安田記念をいずれも3着ならむしろ歓迎。稍重(101000)で馬場にも減点なしとなると、やはり衰えが見え隠れするのも当然か。相手が強力になるレースでは唸るような瞬発力が影を潜めている事実も見過ごせない。休み明け(112200)に対して叩き2戦目(500100)が決定的な減点材料。ローテの狂いはほぼ致命傷に近い。あくまで脇役。人気ほど怖さはない。

厳しいレースをほぼ未経験のレシステンシアが予想以上の人気を集めてまったく妙味がなくなった。千六で控える競馬をこなせるのか、今だ不透明。前々走は各馬、最後バタバタで上がりレースラップ11秒7-12秒6-13秒8という約1秒単位で失速していく数字から、単なるサバイバルレースだったことがうかがえる。前走も本来は1分32秒前後が及第となる超高速馬場。外差しが利かない馬場も味方すれば、休み明けでいきなり古馬GⅠ挑戦に何の光も見えない。完全に見切る。

アドマイヤマーズはすべてが中途半端。行くことも行こうともせず、同じような位置取りで見せ場さえなかった前2走が鞍上との限界、コンビ間の悪さを示している。勝ちにいく乗り方よりも崩れない乗り方を選択するのが、鞍上のGⅠでの特徴。それゆえに年間の勝ち鞍とGⅠ勝ちが比例しない。
馬のフィジカル面でも注文がある。馬体は20キロ以上増が理想をにおわせるほどすっきりしすぎ。過去の実績からの底力を加味すれば上位可能でも、他のマイナス要素が多すぎる事実。いずれにしてもハナを切るか、逃げ馬をマンマークがベストポジション。玉砕覚悟の徹底先行が以前からしっくりきている。

ケイアイノーテックはまさにアドマイヤに輪をかけたような入着狙い。知恵も工夫もない乗り方に徹底しても降ろされない不思議さ。ルーキーでも立ち回れるような決め打ちの徹底待機。GⅠ馬にもかかわらず、ひたすら混戦を待って掲示板確保で良しとされている傾向に嫌気が出る。百歩譲って前半ためるほど切れるタイプなら納得できる乗り方が、この馬は好位差しの馬よりわずかにいい脚を使える程度。必要以上に置かれながら前5走で1度も最速上がりを経験していないことが、ワイドライン突入までの遠さを物語っている。相性の良さそうな鞍上に乗り替わるまで狙いを我慢。

基本的に3歳馬は軽視している。ラウダシオンの前走も相当なレベルの低さ。稍重から回復したてとはいえ、ラスト2ハロンが12秒台にある意味驚き。直前の古馬2勝千四で1分21秒8、レースの上がり35秒0に対して、富士Sは1分33秒4で上がり36秒0。上がり34秒台以下が2頭しかいなかったために粘れたと判断している。