3⇒1、10、2、4
ダノンザキッドの不安材料はスプリント志向の厩舎だけ。これまでクラシックはほぼ無縁で、重賞勝ちはスプリント戦が多く、芝千八以上の重賞勝ちは20年前の毎日杯ときさらぎ賞だけという異色の偏り方がすべてを物語る。
馬の能力は特筆もの。すでに前走の数字は歴史的な比較でも優位に立つほどの凄さ。早くもクラシックを意識できた超大物をどう成長させたか。厩舎の手腕が試される一戦でもある。
とにかくこの馬の凄さは数字に表れている。
6月阪神 宝塚記念当日の新馬千八の勝ち馬
19年レッドベルジュール1分50秒7(デイリー杯1着)
18年ブレイキングドーン(稍重)1分50秒5(京都2歳S2着、弥生賞3着)
17年ダノンプレミアム(小雨稍重)1分48秒7(サウジRC、朝日杯FS、弥生賞でそれぞれ1着。ダービー6着)
16年アンバーミニー(稍重)1分51秒4
15年ポルトフォイユ1分50秒0
14年ティルナノーグ1分51秒9(京都2歳S、共同通信杯、青葉賞すべて7着)
13年ピオネロ1分52秒8(京成杯4着)
12年ウェーブオーキッド1分51秒8
もっと古くは
07年8月アーネストリー1分48秒7
08年7月ロジユニヴァース1分49秒1(ダービー、札幌2歳S、ラジオNIKKEI賞、弥生賞でそれぞれ1着)
後のGⅠ馬より上回る時計。良馬場ではなく、いくら馬場差があるにしても稍重でこの時計はやはり只者ではない。仕上がり八分の状態でも勝てるイメージが浮かぶ。前走で露呈した追い出し始めの大ヨレを完全に矯正したかどうかは今後のためにも大事な課題。前走の2着馬は次走でレコード勝ち、3着馬も勝ち上がり。メンバーレベルも太鼓判ならば昨年までとは言わないが、派手な勝ちっぷりを期待していい。
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