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中山裏読み
関東
2R3R4R9R10R11R
関西
1R2R
3R10R
11R
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中山11R

3連単フォーメーション4、14⇒4、14⇔6、1、13、7 (16点)

4⇒6、1、13⇒6、1、13、7 (9点)

6⇒4⇔1、13、7 (6点) 6⇒14⇔1、13 (4点)

今年のダービーは過去10年比較で最低レベルの数字が揃う。同日の3歳未勝利千六で1分32秒8の時点でレコード決着が確定的だったが、終わってみれば過去10年でブービーとなる勝ち時計。レースの上がり時計もブービーではいいわけ無用の低調さということ。22年より馬場はいいが、3秒3も遅い勝ち時計に何の強調点も浮かばない。ダービー上位組の威厳は秋に保てるか。今秋の物差しとなるレースになる。

道悪の皐月賞と最低レベルのダービーでそれぞれ1、2着。世代代表格のソールオリエンスの走りはそれだけに興味深い。レベルが低いとはいえ、同世代ではズバ抜けた実績。重賞未経験馬とは天と地の差もあるだろう。それでも重箱の隅をつつくならば極限の高速決着、瞬発力勝負に確かな裏付けなしがこの馬の盲点となる可能性。前走がまさに象徴的だった。最後バタバタになっている勝ち馬を交わせなかったのは鞍上の位置取り選択の間違いか、馬の瞬発力不足かのどちらか。あれだけ圧倒的な豪脚で差し切った皐月賞と一変して、パンパンの良馬場だったダービーで上がりNo5は悪い意味で予想を裏切る形となった。
もうひとつ加えるならば、距離的な問題もあったか。姉アルベルティーヌはダートのスプリンター。兄ヴァンドギャルドは千八が限界だったマイラー。姉フォティノースも千八経験済みで勝ち鞍は千六だけ。姉セリノーフォスは千二が限界のスプリンター。"クラシックあるある"で夏前まではスプリンターでもマイラーでも二千四で結果を残すが、ひと夏を超すと血統が色濃く出るのは過去の歴史がはっきり示している。この馬が取りこぼした際は相手を極限の瞬発力型に絞っていい。

レーベンスティールの不運、ツキのなさは究極になってきた。歯車が狂ったのはデビュー戦でソールと同タイム2着からだが、予想外の極悪馬場だった3走前、同日の未勝利並みのラップではるか後方待機の前走など、数々のターニングポイントで運から見放されたことがうかがえる。
それでも全5戦すべてが最速上がり。走るたびに瞬発力に磨きがかかっていることは上がりNo2との差で示されている。3走前が最速上がりタイだったのが、前々走で0秒3差、前走で0秒5差と向上したことが物語っている。レースレベルが上がっているにもかかわらず、瞬発力の強化、スケールアップの明らかな証。前走は頼んだ騎手が悪かったと割り切れる。本来器用に立ち回れる自在性と極限の瞬発力を兼ね備えた万能型が名手に乗り替わりで死角らしい死角はなくなる。

"高馬はクラシックを勝てない"。高馬という基準が1億円なのか、5億円なのか、あやふやになってきたとはいえ、今年も高馬は壊滅状態と言っていいほど苦戦した。この世代でセレクトセール1億円以上は計39頭、2億円以上計12頭。ダービー出走馬はショウナンバシット2.6億円、シャザーン2.2億円、フリームファクシ1.4億円、サトノグランツ1.05億円、ドゥラエレーデ1億円。
結局、ダービーでは5着以内がゼロ。セレクトで主取りになったベラジオオペラが4着に入ったことがまさに皮肉めいている。
セレクトセール2.2億円のシャザーンがデビュー当初から重い十字架を背負っているのに間違いないが、馬体に緩さが残ってほぼ絶望的と思えたダービーで0秒4差。意外な好走が高馬の悪い印象を和らげている。もとより二千四に違和感ありのカナロア産駒だけになおさら中身の濃さがうかがえる。デビュー戦で上がり32秒台、3走前の最速上がりは上がりNo2より0秒5も速い極上の数字。さらに皐月賞上がりNo2、ダービー上がりNo4。夏を越してさらなる成長がカギだが、緩かった馬体の確実な成長を確約できれば大駆けがあっても驚かない。