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中山裏読み
関東
1R2R
3R5R
9R10R
11R12R
関西
1R2R
3R4R
5R9R10R11R12R
ローカル
1R2R
6R10R
11R
JRAホームページ

中山11R

3連単1軸マルチ1⇒10、9、4、14、17、16 (90点)

3連複BOX1、10、9、4、14  馬単BOX1、10、9、4、14

以前のクラシック第一弾とは様変わり。以前ならばレースを使ってもへこたれないタフさやリカバリー能力などもスピード、瞬発力、パワー同様に求められていたが、近年は以前より馬のアスリート化しているにもかかわらず、ある意味逆行した流れ。さらに弥生賞からの王道ローテなどすでに過去の話になったことも皐月賞1番人気がなかなか勝てなくなった要因のひとつか。今やダービーを最大目標にした東京経由がローテ主流。皐月賞全力というタイプはすでにゼロに近くなってきた。
いずれにしても今年は人気各馬に死角が見え隠れ。どの馬も致命傷になりうるだけに波乱前提。

まずはレガレイラの取捨だ。クラシックの人気馬が直前の木曜日まで騎手の正式発表なしという異常事態。少なくても陣営にはこの鞍上をまったく信頼してないことの裏返しとも言える。何かを、誰かを待っての決定見送り。このコンビなら1週前で決定可能だったことからも、陣営にとって頼りづらい騎手であることがはっきり示されている。
鞍上は先週のアスコリピチェーノも下手に乗ってないが、うまく乗ったわけでもない。外枠の勝ち馬に対してスタート直後から最後まで位置取りは内外逆。同じ位置取り、同じ仕掛けのタイミングだっただけに当然のように勝ち馬より終始外を回り、致命的だったのが4角で振られて4角前まで併走から直線入ったところでは2馬身後ろになったこと。
いつ引退しても驚かないほど心身ともに衰えた鞍上の今年はわずか3勝止まり。本質が"マーク屋"タイプの鞍上がトリッキーな中山でクラシック1番人気馬を上手にこなせるとは到底思えないのが大多数の見方だろう。
少なくても馬の能力は歴史に残る牝馬であることに異論はない。ホープフルSは極限の仕上げだった印象でもうひた回り以上の馬体成長が理想だったが、それでもレースレコードと上がりNo2より0秒4も速い最速上がりの異次元さ。牡馬を着差以上の強さで蹴散らしたことが数字からはっきり伝わってくる。とにかく前走は短い期間で逆転不可能な数字を連発。圧倒的な強さの内容で、期待させながら大成しなかった母ロカの無念を晴らす会心の一撃だったことに間違いない。前々走はあくまで名手として珍しい軽へぐり。超スローをじっくり構えすぎて前を交わさせなかった展開負けはあくまで一過性のポカとして納得できる。前走の着差0秒1より0秒7も上回った上がり差を強調。本来は何度走っても負けないほどの神がかり的な数字を誇っている。鞍上の性格から4角ブン回しが確定的なだけにスローにならないことを願うしかない。

字面の良さはやはり2戦2勝組だが、危うさはレガレイラ以上。近年の2戦2勝で皐月賞上位となった2頭のイクイノックスソールオリエンスとは明らかに数字が劣っている。例が少ないだけに簡単に突破できるジンクスの可能性はあるものの、それでも頼りない数字。

[二千の持ち時計、千八の持ち時計、上がり時計ベスト](皐月賞メンバーでランキング)

イクイ{未経験、1462(持ち時計No1)、329(No1)}

ソール{2022(No8)、1508(No14)、333(No5)}

ジャスティンミラノ{2020(No15)、1480(No7)、326(No1)}

ビザンチンドリーム{2014(No14)、1468(No2)、337(No11)}

サンライズアース{2014(No13)、未経験、350(No17)}

近年2戦2勝で結果がでなかった馬

18年5着3人キタノコマンドール(すみれS勝ち)
{2061(No15)、未経験、335(No5)}

20年16着5人クリスタルブラック(京成杯勝ち)
{2021(No10)、1532(No13)、344(No12)}

21年6着7人グラティアス(京成杯勝ち)
{2031(No11)、未経験、342(No10)}

22年4着2人ダノンベルーガ(共同通信杯勝ち)
{2013(No13)、1479(No3)、331(No2)}

23年14着11人マイネルラウレア(若駒S)
{2029(No12)、未経験、337(No11)}

絶対的に例は少ないとはいえ、人気のキタノダノンが凡走から二千を経験している馬はランキングひと桁が基本条件。未経験ならば千八と上がり時計が絶対的なランキングを兼ね備えている馬だけが好走している。

皐月賞の勝ち時計が速くなり出した15年からキャリア3戦以内の皐月賞3着以内の馬は計12頭。中山未経験だったのは4頭(16年サトノダイヤモンド、20年サリオス、21年エフフォーリア、22年イクイノックス)、右回りも未経験だったのはわずか1頭(22年イクイノックス)。
イクイは共同通信杯の過去10年でNo4となる勝ち時計。対して今年のジャスティンの共同通信杯は良馬場でブービーとなる平凡な時計。中山未経験でしかも右回りも未経験というビザンチンは前走がレースレコードだけが唯一の光だが、常識的には関東遠征も未経験馬にとってすべてにおいてハードルは高い。

前走の最速上がりでいくらかイメージアップをしたとはいえ、シンエンペラーの瞬発力はすでに限界が近いことは明白。前走の当日は稍重スタート。稍重の未勝利で2分1秒4、最速上がり35秒3。勝ち時計は1秒6、最速上がりは0秒5だけ上回った程度の弥生賞に価値を見出す方が難しい。少なくても抜群の手応えにもかかわらず、勝ち馬より上がり時計で0秒7も劣った前々走が本来の姿が常識的な判断になるだろう。展開の利だけが生き残る道というイメージを植え付けられている現状ではさすがに単からは狙いづらい。走るたびにJRAの高速馬場に苦戦を強いられていくのが内国産以外の種牡馬の典型的な傾向も浮き彫りになり始めているか。いずれにしても試練の外枠。これまではとにかく枠順に恵まれてロスのない内々の立ち回りだった事実を忘れてはならない。

ジャンタルマンタルについて語る必要もない。すでにはっきり示された生粋のマイラー。デビュー戦以外はすべて折り合いに課題を残すレースぶりで、とりわけ前走は4角十分な手応えだったにもかかわらず、追って案外の内容は距離に加えて極限の上がり時計への限界を感じさせている。同日の古馬3勝より5ハロン通過で3秒4も遅い超スローならば、上がり32秒台は当然。むしろ32秒台前半が必須の流れと馬場だったことが決定的な瞬発力不足の証だ。末脚に頼るしかない瞬発力型と違って自在に立ち回れるレースセンスだけが強み。人気各馬の4角ブン回しをひたすら待って内々でじっくり我慢。

アーバンシックはひと昔前までの皐月賞好走タイプだろう。ここで4角ブン回しが確定の成長過程。先を見据えた乗り方を意識するより、鞍上自身のスタイルにはめこまれた悲劇と割り切るしかない。良馬場に限ればこのような大味な立ち回りのタイプは見せ場が限界となっているのが近年の傾向。ディーマジェスティが追い込み決めた16年は5ハロン通過58秒4。直近の良馬場は22年60秒2、19年59秒1、17年59秒0からもいかに速すぎた暴走ラップだったことがわかるはず。持ち時計No1で2戦連続の最速上がり中だがあくまで確率の低い展開にはまった際。

毎日杯と皐月賞は直結しないのが現実。
過去40年で毎日杯からのステップで皐月賞3着以内は

86年2着フレッシュボイス(毎日杯1着)
88年1着ヤエノムテキ(毎日杯4着)、2着ディクターランド(毎日杯7着)
93年3着シクレノンシェリフ(毎日杯1着)
99年1着テイエムオペラオー(毎日杯1着)
17年1着アルアイン(毎日杯1着)

以前よりステップレースが増えたことによって是が非でもクラシックへという馬だけが滑り込みで賞金加算を狙って使うローテとしてのイメージが定着している。その毎日杯勝ち馬のメイショウタバルは同日の3歳1勝より2秒3も上回ったが、過去の歴史からはごく標準的。21年3秒7も速かったシャフリヤールは別格として、2秒2速かった22年(毎日杯1~3着馬ピースオブエイトベジャールドゥラドーレス)がクラシック無縁だったことから、今年も例年どおりのレベルとして見限りが正解だろう。

サンライズジパングは盲点になりやすい。ダートを使ったことを嫌ったのか、乗り替わり連発なのか。少なくても実績、隠れた数字からは二桁人気になるような馬ではない。決定的なのが前々走だ。直線の不利を受けて急ブレーキをかける前まで勝ち馬とほぼ同じ脚色だった事実。4角で無駄な大回りなど、とにかく完璧に乗ったレガレイラとロスと不利の連続だったサンライズの着差が0秒4差ならば、負けて強しの内容だったと断言できる。まともに立ち回れる確率が低い鞍上と割り切って狙う。