13、15→8、5、2、11、9、12(36点) 13、8→5、2、11、9 (24点) 13、5→2、11 (12点) 15−13、8、5、2、11、9、12、14 オルフェーヴルは予想外の強さ。同じ条件で何度走っても同じような結果になると思わせるほど次元の違う瞬発力でぶっち切った。確かに同じ週に行われた3つの3歳阪神千八重賞の中で時計は一番速かったが、弥生賞馬がかすむほど力量差があるとは振り返ってみても意外だった。 サダムパテックは特徴がぼんやりと明らかになってきた。どうやら平均ペース以上の速さになるとエンジンのかかりが遅いという事実。前例が少ないため、一変する可能性も秘めているが、朝日杯と同じように追い出してからモタついた前走で同じ症状が出れば、スローの直線勝負だけに強い瞬発力型として評価を固められる。前走で悪癖はみられなかったが、3走前、前々走と掛かり気味の折り合いになれば、鞍上は間違いなく折り合い重視の消極策。極悪馬場での徹底待機策を選択は凡走と紙一重になることは2年前がいい例にある。千六並みに飛ばす暴走逃げ馬を追いかける2、3番手の馬がワンツー。3着馬も前々の位置取りで、結局前も後ろも同じような脚色なら先手必勝。最低でも中団付近で立ち回りたい。 デボネアは人気になって妙味のないジリっぽさでも、ニューコンビ誕生で魅力が薄れることはない。3走前は勝ち馬と同じような末脚で最速上がりのおまけ付きの同タイム。前々走はラチからまったく離れないロスなし競馬から0秒1差。前走は切れぬが馬群の中を縫って抜け出して2着馬に0秒3差なら、二冠制覇阻止の刺客としては十分すぎる実績を備えている。 狙いたいのはロッカヴェラーノ。レコード勝ちとなったデビュー戦は相手に恵まれたとしても、3角前からのマクり合いを凌ぐ好内容。ハナを切って直線半ばに突き放して横綱相撲となった前々走こそが本来の姿。各陣営が力の入るクラシックでは道悪になると意外に逃げ残りの傾向が強まっているのを強調したい。先週のオークスのように雨によって各馬が控える競馬を意識しすぎるのが近年競馬の特徴。GT不振の騎手でも被されない枠順なら、逆にハナを切りやすい。どのみち人馬ともに失うものがない立場。下手な小細工で見せ場までより、この馬自身のベストの形で惨敗ならすっきりする。 良馬場ならコティリオンが本命だったが、後方が定位置となっている行きっぷりの悪さはどうにも修正が利かない。不良馬場で直一気はまず不可能。前々の先行馬が止まりかけても、後方待機の追い込み馬もいい脚が使えない馬場になりやすいということ。掛かり気味になる気性の難しさに加えて、ハミ受けが悪く舌を越した前走でさらに悪癖を増やしている。現状は若さと強さが同居。強烈な雨風に耐えられる精神面の持ち主かどうかに疑問が残った。 皐月賞で着順以上に中身の濃いレースだったのがトーセンラーだった。ほぼ最後方の位置取りから直線入口で大外ブン回し。ラチから10頭分ほど外を回らされて舌を越すハミ受けの悪さを露呈しながら、坂を上がってから一瞬の切れを発揮している。ゴール直前はササったために鞍上があきらめて流してラチ沿いでまったくロスなく立ち回った2着サダムと0秒5差。少なくても同等の評価はできるだろう。本来自在に立ち回れるレースセンスを生かしたい。 ベルシャザールは乗り替わりの刺激を期待できる。大逃げ馬を早めに追いかけて残り100でズブズブになった前走は論外。勝ち馬と同じような瞬発力だった前々走こそが本来の姿で、引っ掛かる気性の難しさと大跳びで道悪微妙ならば、ラチ沿いの位置取りから大駆け狙い。 フェイトフルウォーは行くこともできなかった前走がひと息後としても不完全燃焼。ロスなく内々で立ち回るわけでもなく、終始外を回って早々にあきらめた内容。テンションが高く、馬体も平凡。気配そのものも前々走より落ちたイメージで、短い期間の立ち直りは難しくなった。 青葉賞組ウインバリアシオン、ショウナンパルフェに強調点が浮かばない。超スローの直線だけの瞬発力勝負。上がりレースラップが全11秒台で後方一気を決めたウインは立派だが、一旦先頭から押し切れなかったショウナンは明らかに着順ほど価値のない内容。 連闘、中1週使いの反動はどこかで出るという信念を貫いてトーセンレーヴを無視。ゴール寸前で交わされてまたも重賞2着だったユニバーサルバンクは道悪になって前々有利の傾向どおりなら展開ひとつ。どのみち良馬場の瞬発力勝負で分が悪ければどしゃ降りの雨はむしろ好材料か。 ナカヤマナイトは千八までの限定スタミナという可能性が強まった。外から伸びそうで伸びなかった前走は残り100で急失速。中途半端に控えたこと、馬場が渋り気味だったことを割り引いても不甲斐ない。前々なら変わる余地はあるが、鞍上は好位差しにこだわる可能性が高く、二千四百で怖さはない。
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