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中山裏読み
関東
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関西
6R9R10R11R12R
ローカル
10R11R
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中山11R推奨レース

3連単フォーメーション3⇒11、15⇒11、15、18、16、14 (8点)

マカヒキサトノダイヤモンドは過去を振り返ってもケタ違いのレベル。さらにリオンディーズが大将格の1頭ならば、数字的にエアスピネルも入れなればならない。良馬場の勝ち負けは間違いなく超ハイレベル4頭だけに絞れるが、すべてバラバラな特徴の4頭は圧勝あってもいいが、負ける姿も見え隠れしているのが現実。

筆頭はマカヒキ。常にパンクが心配になるほどの爆発力で圧倒し続けている。前走は2角過ぎの位置取りには驚いたが、先頭から約15馬身差をジワジワと前に進出して4角射程圏で唯一の上がり33秒台から着差以上の横綱相撲でクラシックにリーチがかかる。上がり時計No2の2、3着馬に0秒8差は絶対的な能力差。父をダブらせる鬼脚だけに雨予報は不運としか言いようがないだろう。それでも走るたびにインパクトあるレースぶりはとにかくディープ産駒の超エリート馬そのもの。上がりレースラップを比べるとその凄さが伝わってくる。

デビュー戦
11秒6-11秒1-11秒2
前々走
11秒4-11秒0-11秒1
前走
12秒5-11秒3-11秒3

デビュー戦は残り1ハロンで先頭に立って残り100から流し。最後完全に緩めてラスト2ハロンの落差が0秒1なら、少しでも追っていれば減速なしか、加速ラップになっていた数字。
前々走も残り50で差し切ったが、ムチを使わず、こちらも落差0秒1差。低く見積もっても減速なしラップと同等の扱いができる。
前走は12秒台が含まれるものの、この馬一番の圧巻な内容だった。レースタイレコードで2分割れの時計を減速なしラップ。さらに11秒台前半の数字は歴史に刻まれるほどの凄さがある。暮れGⅠの1、2着馬が止まって映るほどの切れ切れの瞬発力はまだまだ余力も伸びしろもありそう。
いずれにしてもこの馬の弱点は他馬よりも少ない。パンパンの良馬場なら間違いなく不動の中心馬で、唯一の死角が緩んだ馬場だ。絶対的な時計勝負に強く、瞬発力は世代トップで折り合いに不安のない自在性ある気のいいタイプ。以前の予報ほど雨量が少ないとなれば、取りこぼしはどう考えても鞍上強化と言い切れないテン乗りの鞍上のミスだけに絞られた。

弥生賞前にはサトノダイヤモンド中心のクラシックになるはずだったが、トライアルのレベルをはるかに超えた弥生賞の数字と内容でひるんできたのが本音。マカヒキと比べるとやはり絶対的に時計勝負の経験不足が否めなくなっている。前走でも同日古馬500万の二千で2分0秒7が出る高速馬場。1600万前後のレベルが求められる今年のクラシックでは当然の千八1分46秒台だろう。唯一の救いは上がり時計が秀逸だったこと。マカヒキに負けず劣らずの圧巻な数字だけが頼りになる。

デビュー戦
11秒7-11秒7-11秒5
前々走
11秒8-11秒5-11秒3
前走
11秒7-11秒9-11秒3

マカヒキより勝るところはラスト2ハロンがすべて加速ラップということ。すべて11秒台でこの数字はまさに例年ならクラシック当確レベル。特に前2走のラスト11秒台前半の切れ味は余力を残しているだけに底を見せないでこれだけのパフォーマンスを披露しているだけに底なしのスケール大きさを感じさせる。
デビュー戦は4角でマクられたが、鞍上はまったく動じず自信の騎乗ぶり。仕掛けを我慢から追い始めると道悪と思えぬ瞬発力で快勝した。前々走は残り6ハロンから加速ラップという過酷な瞬発力勝負を残り150で先頭に立ってぶっち切り勝ち。いずれもムチを使わないで子供扱いすれば、前走の快勝も納得できるだろう。残り300まで持ったまま、軽く追うと残り1ハロンで先頭、残り100でデビュー以来初となる教育的なムチ1発の横綱相撲なら、極限時計勝負以外には不安らしい不安はない。良馬場では直線ラチ沿い有利の馬場状態となれば、ますますマカヒキより雨歓迎となる。

リオンディーズは強さとモロさ同居というより、気まぐれ感が強い。まさに兄エピファネイアとイメージがダブる。勝つ際は強烈なインパクト勝ちだが、負ける際は意外に淡泊。兄は菊花賞快勝後にJRAで4戦。圧倒的な時計で2着馬に0秒7差をつけて快勝したジャパンCもあれば、普通なら勝ち負けになっていたはずの大阪杯、天皇賞秋、有馬記念で着差以上の完敗がふり幅の大きさを物語っている。
この血統に前走程度の折り合い難が致命傷になったとは言ってられない。兄より距離の限界が近いとはいえ、行きたがる気性は血統譲り。デビュー戦では鞍上が立つほどの制御姿勢だったが、終わってみれば圧勝にも特徴が表れているだろう。折り合いが敗因ではないならば、残った敗因は距離に限られる。それは数字にも見え隠れしている。
暮れのGⅠで2着エアに上がり時計で0秒7差という大人と子供の差だったが、前走で同じ上がり時計にはある意味驚いた。エアの距離適性がかなり高かったか、リオンがかなり適性が低かったかだが、どうみてもエアは二千より千六ベター。リオンの距離適性がエアより低い可能性がますます高まっている。"圧倒な強さで勝ち上がった距離こそがその馬のベスト距離"という持論を再び再認識したい。

暮れのGⅠで脇役として決定づけられたエアスピネルを大将格の1角にいれなければならなくなったのは弥生賞の内容が良すぎたわけではなく、あくまでもリオンとの比較から。前々走はリオンと着差は0秒1、上がり時計の0秒7差という勝負付け済みまでも断定できた数字が、前走の着差は0秒3、上がり時計は驚くことに同タイムとなってはっきりと背中がみえる位置まで追いつめている。マカヒキサトノを負かす爆発力がないだけに勝ち切るイメージはないものの、折り合い不問の気のいいタイプは常に完全燃焼。相手なりに動ける自在性と額面通りに受け取りやすい数字で連対、ワイド馬としては絶大なる信頼を置ける。勝ち切るイメージまで浮かぶリオンよりふり幅は少ないが、大負けするイメージはリオンよりない。

その他は一長一短のどんぐり。雨量が予報以上に強まった際の大駆けに賭けるしかない。低調な共同通信杯だったことは明らかだが、ディーマジェスティは道悪となれば話は別。爆発的な瞬発力とパワーを兼ね備えたエリートのディープ産駒とはどこか違ったタイプだけにイレギュラーな条件となって怖さがある。現実に4戦中3戦で稍重の馬場状態にもかかわらず、すべてのレースが最速上がり。単純に二千の上がり時計比較をすると、末脚自慢が揃ったこの皐月賞でもメンバーNo3の数字に地味ながらも隠れた資質の高さが示されている。前走は4角前にもがき始めてムチを使うような行きっぷりの悪さだったが、残り300で外出しを完了するとそこから短い時間で一気の差し切り。初戦で京成杯3着メートルダームに先着、前々走ではスプリングS勝ちのマウントロブソンを上がり時計も上回る完封勝ちなら、時計よりも中身に注目しなければならないか。4強が牽制しあうほど気楽に乗れる立場に不気味さが出てくる。

アドマイヤダイオウはトリッキーな中山コース向きの自在型として完成されてきた。鞍上の意のままに扱える反応の良さ。驚くような数字がないだけに重、不良馬場待ちのパワー型だが、理想的なキャリアやステップは強調できる。単純な上がり時計比較でメンバーNo7、二千限定となるとNo4。

5戦3勝、連対パーフェクトでもマウントロブソンはもうワンパンチほしい。前走はマイラーの逃げ馬とスランプ気味の先行馬をギリギリ交わす程度の瞬発力。最速上がりより0秒9も遅い数字に強調点を見出せない。完全なる裏街道で、恵まれたメンバーと低調な数字揃いの前走だから勝ち切れただけ。極悪馬場での鞍上マジック待ち。

ここを使ってNHKマイルCへがロードクエストの青写真だろう。古馬500万程度のレベルだったホープフルSで完全になる見限り。同日未勝利比較でも大差ない勝ち時計にもかかわらず、最後突き放されては結果最速上がりでもかすんでくるのは当然だろう。前走も超低調な相手にメンバーNo2の上がり時計で評価はガタ落ち。成長の止まった早熟系マイラーとしてイメージが固まりつつある。唯一の救いはマイルに専念することだったが、ここまで背伸びしてクラシックに引っ張られてはマイルに戻っても以前のパフォーマンスは期待できなくなっている。いずれにしても鞍上は得意の決め打ちで最後方待機から大外ブン回しの可能性大。外差しの利かぬ馬場で工夫も新鮮味もなければ、次走へのきっかけ作りに注目するだけ。