13、5⇒13、5、11、9、4⇒
13、5、11、9、4 (24点)
13-5、11、9-
5、11、9、4、16、14、10 (15点)
13⇔5、11、9、4 5⇒11、9、4
乗り替わって完璧な布陣、天敵が別路線など数々の条件で好転したダノンファンタジーは負けられないレースとなった。デビュー戦は鞍上の差だけで負けただけ。勝ち馬とこの馬はスタート直後からお互いを意識。道中は勝ち馬より前々の位置取りだったが、スローを見極めた勝ち馬が4角前に動いて直線入口で前後逆の位置取りが致命傷となった。仕掛けのタイミングの差が着差と直結した0秒3差。上がり時計はいずれしても33秒台ならば、ほぼ互角の能力評価ができる。前々走はハナも切れた絶好のスタートからあえて控えた好位差し。持ったままから残り300で先頭に立つと軽く仕掛けただけの圧勝劇に完成形を示したか。前走は過去10年で時計は標準レベルでも上がり時計はNo1タイとなってレースぶりに加えて数字的にもGⅠ級を確信した。阪神千六をすでに経験済み。超高速決着でも極限の瞬発力勝負でも太刀打ち可能な数字も誇らしい。他馬を意識しないで乗れるかどうかだけ。
レースレコードとなったアルテミスSだが、超高速馬場を割り引くとごく標準レベル程度になる計算だ。同日の新馬で1分35秒0、上がりレースラップは11秒5-11秒1-11秒1。アルテミスSより勝ち時計は1秒3劣ったが、レースの上がり時計は1秒3も速ければ時計差以上に中身は接近しているということ。さらに前週の古馬500万が上がり34秒3で1分33秒8の勝ち時計を物差しにすると、いかにもアルテミスSの上がりが平凡だったことがうかがえる。少なくても古馬500万に届かないレースレベルで評価を固めていい。
シェーングランツの前走は高速馬場とはいえ、時計勝負にメド。キャリア3戦目で上がり33秒台突入から姉ソウルスターリング以上の切れ味があることをはっきり裏付けられただろう。それでもいぜん半信半疑となっているのが本音。今年の2歳牝馬は化け物揃い。もうワンステージ上の数字がほしかった。
前走は直線前までラチ沿いの位置取りから一気に外へコース変更。本来ならば随所でごちゃつくはずが、直線に入るとすぐに前がクリアになる展開の利。2着馬が我慢できずに早仕掛けになったことにも助けられたことは言うまでもない。
決定的な減点は追い切りだ。馬場が悪くなるとコース変更するという厩舎独特の変化にはうんざりする。お坊ちゃま、お嬢様育ちにさせて結局成長を止めてしまってきた過去の傾向。以前のウッド主体から坂路主体にしてスランプ入りした過去を繰り返そうとしている。ポリトラックは芝以上に時計が出る馬場。相当時計を出さないと負荷のかからないコースではGⅠの本追い切り向きではないというのが持論だ。いずれにしても1000万通用の数字がないだけに評価を落とした。
単純な時計比較より馬場差比較が一番の正確さ。同日の1000万と時計もラップも上がりもほぼ同じなのがデイリー杯だった。勝ち馬に子供扱いされたものの、着差は0秒1差。上がり時計も勝ち馬より0秒1劣っただけならば、メイショウショウブの能力は太鼓判が押せる。4角前に仕掛ける強気の乗り方から一瞬金星も浮かんだ追い比べのしぶとさ。最後は力尽きたが、3着以下を楽に突き放した完璧な内容は牝馬限定で平凡な時計の連勝記録よりも頼もしい。牡馬相手にモマれてきた経験値の高さは計り知れないほど成長を加速させる。
超スローになればクロノジェネシスの出番だろう。何といっても2戦連続のラスト11秒1で連勝。早くも姉ノームコア以上の活躍が確約された。いくらか直線の坂でモタつき気味になったことは否めないが、残り1ハロンからの瞬発力は際立つ加速。残り100で先頭に立ったと同時に逆手前になって最後流してこの数字だから恐れ入る。突然笑えないような乗り方をする鞍上だけが不安材料。
ビーチサンバの前走は勝てるレースを取りこぼしたイメージが強い。東京素人の鞍上らしく、手応えが十分だったが、なぜかあせって早仕掛け。残り2ハロンからムチ連発では最後まで勢いが続くはずなかった。鞍上の未熟さが足を引っ張って残り100から勢いが鈍り始めて0秒1差。上がりNo3を考慮すると勝ち馬並みの中身の濃さだったと胸を張れる。前走は最悪な乗り替わりだったと割り切るべき。
1000万レベルを求められる今年のメンバーは例年以上のハイレベル。わずか1戦のキャリア、時計は標準以下、上がりは標準並みとなったタニノミッションに妙味はない。内枠だから折り合えたという行きたがる仕草。残り100で先頭に立って急な内ヨレなど、随所に完成度の低さが見えていた。直線で少し行き場をなくしてムチを使わなかったとはいえ、上がり時計は2着馬と同タイムに危うさが秘められている。
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