15、14⇒15、14、8、2、1⇒
15、14、8、2、1、4、13、12 (48点)
15-14、8、2、1-
14、8、2、1、4、13、12 (18点)
15⇒14、8、2、1、4、13、12
14⇒15、8、2、1、4、13、12
"ビギナーにもわかりやすく、クラスの呼称を変更"とはある意味笑える話。馬券を買わない人間が考えそうな安易な変更だろう。重賞1、2着馬や地方転入馬など例外な馬がいる限り、1勝クラス、2勝クラス・・・がいい表現と思えないことは誰もが感じること。結局どこかでクラス編成を理解しないとわからない仕組みならば、それより先にやるべきことがあるはず。
ビギナーが一番、馬券に直結させるのが時計。ひと開催違うだけで同じコース、同じ距離、同じ馬場状態でも単純な時計比較が難しくなるほど高速化が進んでいることは見て見ぬふりなのか。水を撒くことで時計を出にくく調整する"馬場管理"もすでに限界がきていることは言うまでもない。逃げ馬の乗り役が素人当然だったダービーとは異なるが、それでも展開ひとつで1分30秒台で決着の極限スピードか、1分32秒前後の決着で上がり33秒前後の極限瞬発力を求められることは避けられない馬場状態。少なくてもどちらかで数字を残している馬に注目すべきだ。
アーモンドアイは1週前まで状態の良し悪しだけが焦点と割り切っていたが、外枠を引いて迷い出した。外差しが利かぬ馬場で届くのだろうか。数字的には馬券圏外も覚悟しなければならない平凡な数字が並ぶ。ライバルが同じような脚質ならば無視できても、相手は先行馬のダノン。先行馬と差し追い込み馬の差は立ち回りだけでもかなり差が出てくる。
千八の前走も3角前までかなり行きたがっていただけに距離には何の不安もない。凱旋門賞回避は当然の選択だったことが先週のダービーで証明されている。無敵に近い強さだったサートゥルナーリアが最後差し返された姿こそがカナロア産駒の距離の限界そのもの。ジャパンCでレコード勝ちでも長距離よりレースはしやすくなる。
それでもどこか凱旋初戦は疑り深くなる。前走も途中から折り合ったが、手応え十分に立ち回って仕掛けを残り300まで我慢したにもかかわらず、2、3着馬に最後迫られたことが引っかかる。中距離と長距離を行ったり来たりした反動で戸惑ったと判断できる前走の勝ちっぷり。確かに4着以下をち切ったが、ヴィブロス程度に最後迫られたことで"国内無敵"と断言できるほど絶対的な立場ではなくなった。
相手はマイルのスペシャリスト揃いで今までにない5ハロン通過56、57秒台の流れをスムーズに立ち回れるかどうかも疑問が残る。アーモンドの5ハロン通過の最速が桜花賞の58秒7。明らかにここは別次元で、加えて随所にスタートミスしてきた前歴。じっくり追走のみしか経験してない馬がいきなり極限の時計と極限の瞬発力を同時に求められる究極のマイル戦ではもがく姿があっても驚かないだろう。距離経験がほぼ3歳時のため、ここでは単純な上がり時計比較でNo10。千六限定の上がり時計でもNo8。千六の持ち時計No12、千八の持ち時計No5。千六(300000)だが価値を見出すような記録もないのが現状だ。外枠とラップと外差しの減点材料を考えるほどジャパンC圧勝の残像が薄らいでいく。
同じような記録と記憶だが、アーモンドよりわずかに上回るマイル戦績と外枠も関係なしの先行馬だからこそ、ダノンプレミアムは数字以上の凄みを感じさせる。デビュー2戦目は今回と同じ条件で1分33秒0のレコード勝ち。朝日杯で最速上がりの完封劇など、千六持ち時計でNo10、千八でNo14以上の強さ。アーモンド以上にマイラーとしての強さを誇る。前走も行く気になれば楽にハナを切れた抜群のスタートからあえて控える余裕。直線では軽くしごくだけで残り250で先頭。その後はムチを使わず楽に振り切っている。加速していくと跳びが大きくなるようなフットワークはまさに父譲り。1分30秒台で瞬発力も求められるような決着はアーモンドよりこの馬向きの条件か。
千六スペシャリストを二千に挑戦させてスランプ入り。まさに典型的な例がステルヴィオだろう。発表以上に悪い馬場だった前走は悪夢そのものだった。危惧されていたGⅠで結果なしの鞍上とはいえ、道中は限界を超えた折り合い難を露呈させて自爆に近い形でレース終了。細く映らなかったが12キロ減の誤算もあって完全にリズムを崩している。休み明け(221000)を素直に受け取られないバイオリズムの悪さ。結局極限の時計、瞬発力勝負の経験がなく、休み明けでいきなり粒揃いのGⅠにぶつけて好走できるほどの数字もない。
サングレーザーはスティルとまさに似た者同士。千六以下がベストのスピード型を色気づいて二千挑戦で走るたびに評価を落としていった。前走は海外帰りとはいえ、走る休み明け(321001)で初の掲示板外。一過性のポカか、大スランプ突入か、どちらでもとらえられる分岐点のレースになることは間違いない。京都、札幌(602001)と東京、中山、阪神、名古屋(122021)の落差が直線平坦ベターを示している可能性。
年間重賞10勝していた2、3年前から低空飛行を続けている厩舎。重賞2頭出しを連発して出せるレースはすべて出すようなスタンスに変えても、なかなか勝てないのが現実。ペルシアンナイトは千六にこだわり続けていた以前ほど凄みを感じなくなった。昨年は直線でうまく捌けず0秒4差まで追い上げた好内容だったが、大阪杯2着からの参戦で勢いがそのまま結果に直結していた。今年は無謀な海外挑戦が響いて初のフタ桁着順となった前走からの一変はごく普通に考えにくい。昨年の安田記念をピークに千六は走るたびに時計が悪くなる始末。馬体的に衰えは感じなくても、1年半前から勝ち鞍のない5歳馬に過度な期待はできない。
息子のダービー大暴走は笑えぬ失態だったが、父もすでに年齢的な衰えで昔の面影は完全に消えている。アエロリットの前走はなぜハナを切ってから加速して大逃げを打ったのか。超高速馬場を割り引いても5ハロン通過56秒1は最後耐えられなくなるハイペース。鞍上はすでにかなり昔に体内時計が狂い始めて、最近は如実に表れている勝負勘の衰え。乗り替わりでどこまで修正してくるか。イメージ的には昨年の毎日王冠がピーク。絶対的な展開の利だけが強調点。
57キロ以上で勝ち負けどころか、経験もないインディチャンプにとって58キロは酷量そのものだろう。確かに時計勝負に絶対的な強さを誇るが、デビュー2連勝で挑んだ毎日杯はあっさり負けて、次走の適距離で手頃な相手だったはずのアーリントンCも取りこぼした。好時計勝ちの東京新聞杯勝ちからトーンダウンが否めない前走の淡泊な負け方から、現状はGⅡ~GⅢレベルということ。前走の行きたがる仕草は休み明けだからと納得できるが、もうひと回りの成長があってよかった馬体は正直がっかり。人気ほど信頼できる要素を兼ね備えてない。
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