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ローカル
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阪神11R

3連単2軸マルチ5、11⇒6、14、13、17 (24点)

5、6⇒14、13、17 (18点) 5、14⇒13、17 (12点)

11、6⇒14、13、17 (18点)

3連複フォーメーション5、11-5、11、6、14-6、14、13、17、4 (19点)

馬単5⇒11、6、14、13、17、4  11⇒5、6、14、13、17、4

この20年間でほぼ晴れが続いていた桜花賞デーも久しぶりの雨模様。道悪となれば実に23年ぶり。キョウエイマーチが1番人気に応えて勝って以来となる。馬場は少しでも悪化すると荒れ気味になる傾向は見逃せない。
何度かの改修工事(92年から坂、07年から外コース)はあったものの、良馬場以外の結果が波乱傾向を示している。

過去40年の良馬場以外で1~3着の人気は

81年 不 ブロケード 1番人気⇒3番人気⇒5番人気
83年 不 シャダイソフィア 3⇒7⇒1
85年 稍 エルプス 2⇒11⇒4
89年 稍 シャダイカグラ 1⇒6⇒4
90年 重 アグネスフローラ 1⇒3⇒14
91年 稍 シスタートウショウ 4⇒13⇒2
95年 稍 ワンダーパヒューム 7⇒3⇒2
97年 不 キョウエイマーチ 1⇒2⇒8
17年 稍 レーヌミノル 8⇒3⇒1

桜花賞特有の殺人ラップは今や昔話。坂と外コースが追加されて流れは落ち着いて良馬場で5ハロン58秒後半~59秒半ばが標準となった。以前のような両極端の脚質は苦戦。追い込み馬は相当な瞬発力がないと通用しなくなっている。
14年ハープスターが直一気を決めた時は5F57秒0、15年レッツゴードンキが逃げ切りを決めた時は62秒5。どちらも異例のラップだったということ。現代競馬で桜花賞を勝つには逃げ切りも追い込みも厳しいということ。

まずはどのような流れでどのような結果になるのかのイメージをつくりが大切。コース改修後の07年以降、高速馬場に変身して07、10、11、18、19年は規格外の超高速馬場。1分34秒台以下の決着でレースの上がり時計が33秒台以下。歴史的な超ハイペースと超スローとなった14、15年も除外すると、ごく普通に08、09、12、13、16、17年。特に稍重だった17年を強くイメージしてこの6回を基準にすべきだろう。

1~3着馬の4角通過順は
08年10、6、8
09年16、12、14
12年10、4、6
13年10、14、14
16年17、8、11
17年4、8、5

極端な直線一気は難しくなったとはいえ、極限の瞬発力と時計を求められないメンバーと馬場での結果こそが典型的な桜花賞の傾向。差し馬を軸に自在性ある追い込み馬狙いがセオリーとなる。

ジュベナイルFの1~6着馬まで出走。レース分析においてこのレースが一番の重要課題だが、横綱相撲で勝ち上がったレシステンシアがトライアルでまさかの完敗。馬場と流れに恵まれた一戦であることを裏付けられた可能性も出てきた。
ジュベナイルFの前週、当週でレコード連発の超高速馬場だった事実。それまで5年連続で1分34秒台だった勝ち時計を大幅な時計短縮のレコード決着も当然だったか。絶対的に逃げ馬有利の馬場で超高速馬場が味方した逃げ切り勝ち。フロックと受け取るか、前走を一過性のポカととるかで組み立ては一変する。
いずれにしても数々の数字はレシス有利に働いたことがうかがえる。当週の逃げ馬(221001)が決定的な数字。同日レースの比較も色あせていく。
前日の古馬オープンが1分33秒3。5F通過58秒3、レースの上がり時計35秒0。
一方ジュベナイルFが1分32秒7、5F通過57秒2、上がり35秒2。

これだけはっきりと前が止まらない高速馬場だったことが示されれば、ねじれもゆがみもないと思っていた完璧な数字が凄みを感じなくさせる。
数字は完璧でも実際見た目にはモロさ同居がうかがえた今後の課題がはっきり示された。直線でムチを使うたびに5回も手前替える仕草。反応そのものは抜群だったが、尻尾を振り振りしながらの走りで、前走前の評価は未完成の減点より速さと強さの加点が軽く上回った高評価だったことを忘れてはならない。
加えて前走は若さだけで片づけられない完敗。スローをほぼ単騎で前々走とは雲泥の差という恵まれた展開だったが、追ってから案外。道中がっちり折り合って追い出しを我慢しながら、4~6着馬にも最後迫られた失態は前々走の完勝からは想像もできなかった。心身のどちらかに欠陥があるのか、追い始めた残り1ハロンで逆手前となる悪癖を再び露呈している。本来ならば軽く振り切れるはずのラスト11秒8のラップを踏ん張れなかったことは大一番への不安を倍増させる誤算となった。
これだけしっかりとキャリアを積みながら直らない手前替えの若さは3歳春の矯正は常識的には無理だろう。スローやため逃げでは策のないという典型的な逃げ馬。道悪で好転することを願うしかない。

前走は鞍上に抑えるという選択はなかった。スタート直後から完全なる馬任せ。スピードの違いからハナに立つのも自然な流れとはいえ、控える競馬が未知数な逃げ気性の馬を本番とまったく同じ立ち回りをすれば成長も経験も得るものは少なくなる。しかもこの馬にとってベストの立ち回りで最後失速。スローの瞬発力勝負に弱点を露呈したことは致命的だろう。良馬場でも道悪でもある程度流れないと策がないことで評価は一気に急降下。主戦の一発レッドは納得だが、本番でのテン乗りもいいイメージはない。外枠を引いてますますこの馬のイメージは悪くなった。

着差と勝ちっぷりだけで主役を決めるのが最近のマスコミの傾向でデアリングタクトはまさに持ち上げられやすい人気馬。確かに前走は強かった。馬場のど真ん中を圧倒的な瞬発力で瞬殺。残り100から流せば、見た目からはクラシック級に映るかもしれない。だが、過大評価を決定づけるのが同日の古馬1勝クラスと数字はほぼ同格という数字。楽勝の分を割り増ししても古馬1~2勝クラス程度のレースレベルでいい。暮れのジュベナイルFが古馬オープン級。大人と子供ぐらいの落差を短期間で縮めるのは常識的に難しいと判断したい。加えて2月以前から桜花賞へ直行ステップは、過去10年で前走が重賞以外になるのは11年マルセリーナだけ。そのマルセはキャリアは3戦、すでに重賞経験もあった。
母母デアリングハートはフィリーズR2着から桜花賞3着、NHKマイルC2着。その後、重賞3勝も結局GⅠ制覇は叶わなかった。デアリングハート一族に大物が出ない理由のひとつに勝負弱さが仔に遺伝していることも大きな要因。今年早くも重賞5勝で自己ベスト更新中の鞍上の勢いがどこまで通用するか。鞍上の大一番に弱いというレッテルをここで払拭したい。

クラヴァシュドールは厩舎が本番に弱い。戦績的には主役として扱いたいが、これまでの傾向からもこの厩舎の大一番のポカは確率的にも年々高まっている。大きく分けると前哨戦で仕上げすぎか、仕上げなさすぎかのふたつにひとつ。とにかく両極端。権利取りのためとはいえ、数字以上に寂しく映った前走の馬体からいいイメージが浮かばないのも仕方ない。外厩任せで本来は馬体の調整だけでいいものの、休み明けのトライアルでデビュー以来の最低体重はどんな理由があろうとも仕上げ失敗として断罪すべき。
レースの内容も不甲斐なかった。2戦連続で同じ馬と直線の追い比べから着差以上の完敗。多少、行きたがっていた勝ち馬と比べてこちらはがっちり折り合っていたこと、勝ち馬は直線入口で2、3頭分外を回ったが、この馬はラチ沿いピタリ。勝ち馬より有利な立ち回りで直線の追い比べに競り負ければもう策はない。レシス同様に道悪巧者を願うだけ。

マルターズディオサにとって桜花賞でモロさ連発する関東馬の宿命など関係ない。強い馬は強い。逃げ~追い込みまで自在に立ち回ってオール連対。5戦中4度の最速上がりはすべて33秒台だから価値を見出せる。前走は2着馬より道中は行きたがって勝負どころで外を回るロスがありながら最後競り落としている。前々走の追い比べも同じクラヴァシュならば、少なくても本番でも負けない計算が成り立つだろう。
とにかく優れたレースセンスは脱帽レベル。常に完全燃焼で不発なし。高いレベルで時計が安定していることも心強い。課題は思ったほどの馬体成長のなかった成長力の低さと、裏目にも出る関東馬の栗東滞在がどう転ぶかだけ。430キロ前半ならば見限るべきで、まずは馬体重に注目。

雨予報となればウーマンズハートの変わり身が注目できる。脚長、すっきりした馬体に変貌して少しずつイメージが変わりつつあるハーツ産駒。もとより驚愕のデビュー勝ちから2連勝。どちらも唯一の上がり32秒台という異次元レベルの瞬発力で暮れのGⅠは当確レベルのはずだったが、まさかの2連敗。早期デビューの難しさなのか、ポン駆けが利かないのか。デビュー2戦と前2走の落差が凄すぎるだけに評価が揺れ始めている。このままドン底のままの早熟系か、一気にV字回復のハーツ産駒の底力か。母レディオブパーシャ、兄テンザンストームは共に芝とダートで勝ち鞍のあるパワー型のスプリンター。母の弟にサドンストームティーハーフの生粋のスプリント血統だけにオークスよりも桜花賞こそが大一番。馬場悪化が頼り。

ディープ産駒が6頭。道悪で大幅な減点はなくても、重、不良馬場になればさすがに厳しいだろう。中でも最速上がりが2回以上の経験がある瞬発力型にとって死活問題。マジックキャッスルリアアメリアは雨が降るほど絶望的になる。スマイルカナディープ産駒にもかかわらず、単調な脚質が致命的。厩舎特有とはいえ、サンクテュエールの休養の連続ローテにも嫌気が出る。ミヤマザクラも異色だが、この馬にとって恵みの雨になる。ディープ産駒にして上がり33秒台の経験なし。北海道デビューで当初は中距離に固執。先行~差し自在に捌けて洋芝とはいえ、レコードの実績も侮れない。前走はまさに仮想桜花賞として絶好の経験。過去10年で抜けたワースト1となるレースの上がり時計だが、勝ち時計そのものはNo4。同日の古馬3勝クラス千四より5ハロン通過がわずか0秒5遅いだけのハイペースで前々の位置取りを経験したのは何よりの経験値と財産になった。