7⇒1、13、8 (18点)
7-1、13、8-1、13、8、17、18 (9点)
<長所>でストロングポイントだけを強調。{中京裏読み}にはウィークポイントだけを強調した<短所>をアップしました。
<長所>
レシステンシアは意外にも千二GⅠ未勝利だが、大器の本格化に疑う余地はない。重賞2勝を含めた千四(300000)のスペシャリストが主戦場をさらなる距離短縮でさらなるひと花も時間の問題というレベルまでスケールアップしている。
千二(130000)で1着はGⅡ、2着はすべてGⅠで相当な中身の濃さ。昨年のこのレースでは1~4着馬まで上がり差はわずか0秒4。わずかな仕掛けのタイミングとコース取りの良し悪しで勝負が決まったが、まっすぐ走らせるのに苦労した鞍上の未熟さが足を引っ張ったことも致命傷になったことは言うまでもない。スプリンターズSは4角の前5頭中4頭で1、2、3、5着の前残り。上がり33秒台以下が12頭もいるという前が止まらぬ高速決着で瞬発力不足が最後の最後に響いている。前走はこれまでになかった直線一気。名手が乗ればまだまだ未知なる伸びしろがあって、凄みも出てきたか。
スプリントGⅠ未勝利でもすでにスプリンター女王として威厳は確立。逃げ馬から脚質転換が大きな原動力となって、千二では自在型に変身中。控える位置取りでも昨年の高松宮記念は上がりNo4、前々走のスプリンターズSで上がりNo5、前走のワールドクラス相手に直線の伸びが目立つなど以前の単調さは完全に解消されている。
それでも本来の勝ちパターンは間違いなく、3走前のような暴走気味の徹底先行。10秒台を3連発のラップを刻んで前々で振り切ったことは驚きしかなかった。1~5着馬の4角の位置取りがそれぞれ2、6、4、13、4番手からも前々の厳しさが伝わるはず。いずれにしても右、左回りや坂の有無はまったく無関係のオールラウンダーの韋駄天。前走の最後の瞬発力から以前よりさらに脚質に幅が出てますます充実している可能性もある。テン乗りがすべてのカギ。
グレナディアガーズの前走は近年にない強烈なインパクトを残した。単調な先行馬としてイメージを完全払拭。自身の上がり時計ベストを叩き出したことはもちろん、最速上がりだったことがさらなる驚きだった。前半2~4ハロンまで11秒1-11秒0-11秒0を経験すれば、初の千二でも問題なくクリアできるだろう。朝日杯をレコード勝ちから伸び悩んでいた4歳馬が千六にこだわりを捨てたと同時に覚醒。鞍上マジックだったか、本格化か。ここで真価が問える。
サリオスの復活があればここしかない。二千を使ったことで再びリズムが崩れ始めて千六でも掛かる仕草が出始めている。未知なる距離とはいえ、イメージどおりの距離短縮ということに異論はなく、折り合い不問の距離でリミッターを外した際のレースは楽しみでもある。マイラーが二千皐月賞、二千四ダービーで連続2着は相当な能力を兼ね備えてないと達成できない偉業。外国人騎手専用馬というレッテルを剥がすべく、3走前と前々走で引っ掛かったコンビでリベンジ戦。キャリア2戦目で東京千六のレコードホルダーが久しぶりに力技のねじ伏せ競馬をみせられるか。どのみち失うものは何もない立場。強気の乗り方がいい。
メイケイエールは綱渡り状態が続いているが、ラチ沿いの折り合いだったとはいえ、前走で掛からずにまともに立ち回れたことが何よりの収穫だろう。鞍上泣かせの悪癖持ちが地味ながらも確実な気性成長。早熟評価を一蹴した前走の快勝は賞金加算以上の重みがある。直線坂コースで1分8秒前後を連発。右より左回りの方が折り合いやすい可能性も否めなくなれば、素直に勢いを重視。
ロータスランドはいくらか上方修正が必要だ。千六でははっきりGⅢ程度のスピードと瞬発力でも、どうやら千四以下で化けそうなムードが出てきた。理想的な馬体で帰ってきた前走はまさにイメージ一新の圧勝劇。降り出し始めた雨によって各馬が幻惑されたことを割り引いても、連続の上がり33秒台で千四持ち時計を1分19秒台に突入したことは胸を張れる。斤量56キロで結果を出せたことも大きな自信。
ナランフレグは前走で4戦連続、13回目の最速上がり。年齢的に枯れ始めるどころか、ますます切れ味に磨きのかかった6歳馬となった。前走はとりわけ上がりNo2より0秒6も速い数字が凄さを物語る。直線の長さがそのまま結果に直結しやいストレッチランナーが満を持してのGⅠ初登場。鞍上に知恵も工夫もないことは前走ではっきりすれば、ひたすら自身のスタイルにこだわって前が崩れるのを待つしかない。
ジャンダルムの前走は完全なる盲点だった。結局、乗り難しい馬ということ。3走前の鞍上はうまく立ち回れず、前々走は休み明け(202007)の悪い方へ結果が出てしまったということ。振り返れば過去2年の3勝すべてが同じ鞍上だった。しかもいずれも先頭から2、3列目からの抜け出し。同じスタイルにこだわり続けてきっちり結果を残していた。千二の2勝はいずれも中山1分7秒台。小細工なしでいつもどおりの正攻法で立ち向かう。
トゥラヴェスーラは阪急杯で一番中身が濃かった。勝ち馬より後手後手の仕掛け、コース選択が重なったが、終わってみれば鞍上にとって見事な手綱捌きだっただろう。4角ラチ沿いから勝ち馬を通ったコースをなぞっただけとはいえ、ごちゃついた馬群からロスも不利もなく抜け出せたことは鞍上にとっても大きな収穫。通算で最速上がりはわずか3回だけの経験で前2走が連続の最速上がり。前々走は上がりNo3より0秒7も速く、前走は唯一の上がり33秒台でまさにアンチエイジング成功の7歳馬。最後の聖戦に自信を持って挑む。
クリノガウディーの復活はどうか。関屋記念でしんがり負けした20年8月以来、避けてきた千六を前々走でまさかの挑戦。使えるところをすべて使うようなローテだからこそ、極度のスランプに陥った可能性は極めて高い。さらに寒い時期は走らない傾向からも、春に久しぶりの千二が起爆剤になることは間違いない。昨年秋にレシステンシアに0秒2差、ジャンダルムには先着実績。もとより大化けタイプで、新馬以来の勝ち鞍となった7走前でも前走ブービー着順からの一変。1度あることは2度あっていい。
シャインガーネットは驚くような持ち時計がないからこそ、時計のかかるレースで侮れなくなる。前走もまさに典型的な例。持ち時計より遅い決着ならば、乗り方ひとつで常に上位を狙えることを改めて証明した。最速上がりはわずか1回経験だけの差し馬だが、稀なポカを除けば上がりNo2~6をコンスタント。千二になると3走前の上がりNo8や前走の上がりNo6など若干落ちる傾向より、左回り(211003)の安定感を強調すべき。掲示板外の3戦の着差はNHKマイルC6着(0秒6差)、京王杯SC6着(0秒3差)、セントウルS6着(0秒5差)。初の千二連続のローテにも不気味さを感じさせる。
ファストフォースは昨夜までの雨量がすべてのカギを握る。稍重(110001)より道悪(110000)。重賞のレコード勝ち、持ち時計No1はあくまで直線平坦の条件で、直線坂コースは良馬場1分8秒が大きな壁になっているのが現実。恵みの雨になっていることは間違いない。大逃げか、まったく良績のない控えなど、とにかく主戦のへぐりにも足を引っ張られた韋駄天のV字回復は常識的な逃げか、2番手の位置取りにこだわった際だけ。
7歳にして約2年ぶりの重賞制覇。ダイアトニックの勢いは本物とみていい。前走はどちらかと言えば下手に乗った部類。スタート直後はハナに立ちたくない一心で強引な急ブレーキ。鞍上が立つほどの折り合い難を露呈したが、馬の能力が軽く上回って前半のロス、ミスを帳消しにしてくれた。直線前半は抜け出すところのスペース探し。狭いラチ沿いを突いて逆手前のままで後続を引き離していった。着差以上の完勝で古豪健在をアピール。稍重(100000)、道悪(001001)。稍重の勝ち鞍が唯一のGⅡ勝ちスワンS。とにかく馬場回復の遅れ待ち。
サンライズオネストの前走は4角の前7頭中わずか2頭だけが生き残った。ラップ的に驚くような速さではなかったが、数字以上にタフな流れだからこそ、中身の濃さが証明できる。千六志向からスプリント路線変更は6走前からの経験不足は否めないが、初の千二でいきなり勝ち上がった前々走に秘めた能力が見え隠れ。前走は数字どおりの余裕残しでも0秒4差3着。走るたびに成長が見込める5歳馬は実績以上の勢いがある。
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