1⇔3⇔7、5、6 (9点)
猛暑明けの9月調教の反動が出るのか、そもそも同じようなタイプが集まりやすいのか、このレースを出世レースと言えなくなったのが現実。言い換えるとすれば"早熟王決定戦"が一番しっくりくるだろう。とにかくクラシックに直結しない2歳重賞。どんなインパクトを残してもレース後には燃え尽き症候群的な低空飛行が最近の強い傾向として表れている。
23年
1着ゴンバデカーブース(その後はわずか2戦だけとはいえ、前途多難を示す内容で長い休養中)
2着ボンドガール(その後は重賞で2、3着の実績ありも勝ち鞍はデビュー戦だけ)
3着シュトラウス(直後の東スポ杯制覇もその後は復活の手応えをつかめないほどの低迷期)
22年
1着ドルチェモア(朝日杯も勝ってデビュー3連勝だが、その後9戦連続の二桁着順)
2着グラニット(2年後にこのレース以来、久しぶりの馬券圏内となる2着)
3着シルヴァーデューク(その後15戦して古馬1勝を卒業できず)
21年
1着コマンドライン(デビュー2連勝で制覇もその後は二桁着順を連発)
2着ステルナティーア(その後10戦してすべて掲示板外)
3着スタニングローズ(秋華賞勝ちを含めて重賞3勝)
将来性というよりただただ現時点の完成度だけを評価でいい。今年は特に6月デビュー勝ちが不在。酷暑の中で追い切りと実戦を経験してきたローテならば、1戦でも少ないキャリアか、涼しいコースでのデビューだったタイプに目移りするのは当然の流れだろう。
9月中山で加速する上がりレースラップを連発しているのは最近の強い傾向でまったく珍しくないが、札幌で加速ラップになることはごく稀な事例。
2着馬は次走でぶっち切りの大楽勝。3~6着馬はそのまま休養入りしたが続戦した7、8、12着馬は早くも未勝利卒業にメドを立てたというメンバーレベルの高さに驚き。改めて勝ち馬の凄みが伝わるのがアルテヴェローチェだ。セレクトセール9000万円は納得の超良血。母は未勝利に終わったものの、母の全姉が桜花賞2着、オークス3着のクルミナル。そのクルミナルの仔が早熟傾向で重賞ではあと一歩というレベルならば、当然全妹の仔にも早くからの活躍が期待できるということ。
前走はひとマクりから追い比べに持ち込んで着差以上の余裕勝ち。本州より涼しい地域でのデビューから最小限のダメージだったことも強調できる。前走は少なくてもアルレッキーノのデビュー戦よりインパクトが大きかった。
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