
17、14、16、18⇔13⇒7 (8点)
17、14、16⇒13⇔17、14、16、18 (18点)
17、13-17、13、14、16-14、16、18、7 (14点)
17⇔13、14、16、18 14、16、18⇒13
ソウルラッシュにはGⅠ馬という威厳を感じない。そもそも4走前のマイルCSは本来ならば1分31秒台が及第点にもかかわらず、平凡な勝ち時計で流れにも恵まれたことが決定的。他馬が4角で外を意識しすぎて中団馬群だったこの馬でも簡単に抜け出すことができたことも勝因のひとつだった。さらに前走もこの馬の特徴を裏付ける内容だ。直線約450メートル。直線入口で射程圏に入っていたが、早めに抜け出した2着馬をなかなか交わせないジリっぽさ。結局ゴール直前でギリギリ差せた程度の瞬発力は良績のなかった千八だったことを割り引いても過信のできない現状を示している。
少なくても現時点では歴史的なマイラーよりかなり前の完成度だろう。単純なベスト上がり時計比較はここでNo9。千六限定上がり時計でもNo5。なるほど東京(021102)。1分31秒台以下はわずか2回だけの経験。致命的なのが鬼門の東京(021102)。6戦して未勝利はもちろん、1分32秒の壁を打ち破れないのは偶然でないことがうかがえる。極限の時計と瞬発力を同時に求められるとまったく太刀打ちできない過去の実績。JRAの重賞は13戦して10戦で3着以内にもかかわわず、GⅠ1勝のみが勝負弱さを物語っている。以前のコンビ復活とはいえ、今やGⅠ無縁となりつつある鞍上弱化となる配置でますます人気先行が色濃くなったか。単より連軸向きの人気馬。
ブレイディヴェーグはピークの過ぎ去ったことを改めて前走でにおわせている。前走は道中で少し行きたがったが、それでも想定内の範囲。4角の手応えの良さならば、少なくても接戦の見込める立ち回りだったが、意外にも無抵抗の失速で早々に脱落。振り返れば最近は鋭さ負けの連発で、デビューから4戦連続の最速上がりなど今や昔。3走前の上がりNo4、前々走の上がりNo3は最速上がりよりそれぞれ0秒6、0秒4も劣ったことに重大さが示されているだろう。安定しない馬体重に一貫性のないローテ。1分31秒台と上がり33秒前半を同時に叩き出すことはマイル経験不足の馬にとって相当過酷な条件ということ。ここを狙うなら前走は千八でなく、千六が常識的な選択だった。
ジャンタルマンタルの前走は納得の結果だった。NHKマイルCが古馬3勝と同等レベルの勝ち時計。長期休養明けで初の古馬重賞、しかもワールドクラスのGⅠならば、むしろ惨敗覚悟の挑戦だっただろう。最悪に近い乗り方がさらなる追い打ち。スタート直後で行くのか、控えるのかの判断が遅れてスタート直後からのアクセル後に3角前後で急ブレーキというリズムの悪さ。直線早々に故障のような失速も納得できるとはいえ、今後にダメージが残るような負け方だったことを加えると、復帰初戦で見違えるようなV字回復はかなり厳しいだろう。
成長分の伸びしろより致命的な経験不足のイメージ先行。前々走のように上がり33秒後半で差し切れることのない古馬GⅠ。上がり33秒台以下がわずか2回しか経験のない微妙な瞬発力では、まず展開の助けがかなり必要となってくる。前々走2着アスコリピチェーノは牝馬だから古馬GⅠ制覇が可能だったということ。ここはあまりも人気になりすぎた。
1着より2着の数の多さが乗り難しさを示しているジュンブロッサムはスムーズな折り合いが結果に直結するタイプ。前々走で2戦連続の足踏みの敗因は3走前がその折り合い難、前々走は59キロと割り切れる。ここ10戦は3走前の上がりNo4、前々走の上がりNo8以外は4回の最速上がりを含めてすべて上がりNo3以内。いかにこの2戦だけが不発に終わっていたかがうかがえる。1分31秒台以下を3回経験はソウルを上回っていることはもちろん、千八と二千の持ち時計も上回るレベルならば、秘めた絶対スピードはソウル以上。休み明け(331111)から叩き2戦目(020201)の減点は、東京(220101)と千六限定のベスト上がり時計No1という絶対的な加点で簡単に相殺。
外枠ならば完全見切りと決めていたシックスペンスだが、いまだに字面の良さと鞍上だけの人気というイメージが強い。3、4歳時に安田記念好走はマイルのスペシャリストが大前提。過去の歴史と比べても経験値が極めて低いことは数字から如実に表れている。
過去10年の3着以内となった3、4歳馬は11頭。
安田記念着順・馬名・千六持ち時計(千六実績)
23年
2着セリフォス1320(510200)マイルCS勝ち
22年
1着ソングライン1316(211011)
2着シュネルマイスター1316(211000)
21年
3着シュネルマイスター1316(200000)
20年
1着グランアレグリア1327(301010)桜花賞勝ち
19年
1着インディチャンプ1319(410200)
3着アーモンドアイ1331(300000)牝馬三冠
18年
1着モズアスコット1315(210000)
2着アエロリット1323(130110)NHKマイルC勝ち
3着スワーヴリチャード(千六経験なし)大阪杯勝ち
15年
1着モーリス1322(200010)千六の古馬GⅢ勝ち
11頭中、持ち時計が1分32秒台以上でGⅠ馬でなかったのは15年モーリスだけ。3連勝中で挑んだこと、千六限定ベスト上がり時計比較でNo7、千八持ち時計No3だったモーリスを物差しにすれば、千六限定ベスト上がり時計比較でNo16、千八持ち時計No5となるシックスの立場はますます危ぶまれる。いやむしろ、名手でも太刀打ちできない数字が並んでいると納得すべきだろう。少なくても前走の二千を使ったことがすべての歯車を狂わせたことは間違いない。
ウォーターリヒトにはエリート感がないことで評価を下げた。3、4歳馬にとって最も重要な実績とイメージ。今や千六(311001)で6戦中5戦が最速上がりにもかかわらず、デビュー当初は二千固執という最悪な選択で本格化を遅らせた。陣営の見極め力とマネジメント力の低さが出世を阻んで、デビュー当初から必要以上に置かれることを容認したことでますます深刻な不器用なタイプへ。当然のように癖馬として完成されていったことは今後のレースでも足を引っ張るだろう。前走でようやくつかんだ重賞勝ちとはいえ、8着馬と同タイムの最速上がりに何の凄みを感じず、高速馬場と納得すれば時計も眉唾物。1分31秒台以下が未経験で千六限定のベスト上がり時計が33秒9はあまりにも平凡すぎる。豊富な千六経験でこの数字は瞬発力不足のにおわせと納得。
トロヴァトーレには"負の数字"がつきまとう。日本人に乗り替わり、さらにテン乗りで3着以内だったのは過去10年でダノンキングリー(川田騎手)のみ。今回はテン乗りではないとはいえ、5人気でこの馬唯一の二桁着順だった事実。豊富な千六キャリアにもかかわらず、持ち時計No9で千六限定のベスト上がり時計比較No13がスピードも瞬発力も一流手前の完成度という象徴的な数字。中山(500001)と東京(110001)の落差、格差も加えればまさに手も足も出ないことも覚悟だろう。時計か、上がりか、どちらかで極限の数字を求められた時点でギブアップ。
6歳で初ブリンカー。ガイアフォースが現役続行を賭ける最後のチャンスに賭けてきた。道中はラチ沿いか、モマれない外々が好走パターンになっていることを鞍上が理解しているかどうかがすべてのカギを握っている。二千以上の連対は先行策、千六の連対は中団差しとなっているが、そもそも千六では位置を取れなかったために仕方のない差し競馬となっていただけ。前走の積極策がいい刺激で、鞍上がこの馬の特徴を理解していれば、ハナか、逃げ馬の直後の位置取りにこだわって驚く好走があっていい。千六4戦中JRAの良馬場の2戦でどちらも1分31秒台を連発していた過去の記録。終始外々を回ってフラついた立ち回りだった前走は海外競馬と割り切れば、まだまだ見限れない6歳馬。
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