7⇔10、3、9、1⇔10、3、9、1、8、5、6(60点)
遅咲きながら4歳世代がようやくGⅠ路線へと羽ばたいていく。現5歳世代もゴールドアクターを筆頭に開花が遅れたが、世代レベルの低さというより打ち上げ花火的に枯れていく牡馬ディープ産駒の不甲斐なさが大きな要因だろう。5歳世代ではエイシンヒカリがようやく結果を残したがサトノアラジン、トーセンスターダム、ステファノス。4歳世代ではリアルスティール、サトノラーゼン、アンビシャスなどクラシックをにぎわせた期待馬が一進一退。クラシックまで突き抜けた強さを誇るディープ産駒の牡馬は、例年どおりに古馬となってまったく怖さがなくなっている。長距離に絶対的な数字を残しているわけでもないサトノノブレス、ダコールは勝ち負けまでになるとどこか頼りない。
その点、シュヴァルグランはこれからが成長期のハーツクライ産駒。ペースが速くなれば簡単に自己ベストを更新していくレベルアップの速さは4歳馬らしい勢いがある。距離に限界が見え隠れてしていた全姉ヴィルシーナとはまた違ったタイプ。ゆったり折り合える距離ではとにかく不発がなく、瞬発力の鋭さは天井知らずで走るたびに磨きがかかっている。現在3戦連続で最速上がり。走り慣れている距離では4走前と前々走で持ち時計更新にはっきりと体調ピークが示されている。3走前と前々走の上がりレースラップはいずれもラスト2ハロンが11秒前半の凄み。前走は軽くしごいただけで残り1ハロンで突き抜けたレースぶりなら重賞でもどう勝つかが焦点になっていい。陣営の思惑どおりの軽ハンデとしても恵まれすぎた。 |