HOME最新開催当日予想過去開催予想収支インフォメーション概要以前のくじら矢独りごと(休止)
阪神裏読み関東
1R2R
9R10R
11R
関西
1R2R
9R10R
11R12R
JRAホームページ

阪神11R

3連単フォーメーション4、2、8、11⇒4、2、8、11、5⇒

4、2、8、11、5 (48点)

3連複BOX4、2、8、11、5

馬単4⇒2、8、11、5  2⇒4、8、11、5

レイデオロの前走は馬というよりむしろ鞍上にただただ脱帽しかなかった。ダービーで2番人気馬を向正面から動かすという大胆な乗り方。"動くに動けない流れになった"というスローで展開負けになるたびに聞いてきたいいわけ連発の日本人騎手にはできない離れ業だった。未勝利並みの5ハロン通過63秒2で前々有利の流れを穴人気で気楽に乗れるはずのサトノアーサーカデナががっちがちの"イップス"に陥って4角前にギブアップ。大一番でペースを見切ったジョッキーと見誤ったジョッキーとの差が如実に表れた典型的な例だろう。
レースそのものは泥仕合に近い。過去10年と比べても数字的には数段落ちるレベル。同日の1000万より5ハロン通過が2秒2も遅く、上がりレースラップは11秒5-10秒9-11秒4の極端な上がり勝負。昨年のダービーより5ハロン通過が3秒2も遅く、2秒9も遅い勝ち時計に何ら強調点を見出せない。上がり33秒台が実に9頭。マイラーのキョウヘイがメンバーNo3の上がり時計だったことが象徴的で、各馬が引っ張り込んで落差のつかない上がり勝負になったことがうかがえる。
だからといってこの馬の資質が低いわけでもない。ホープフルSは直線だけのコボウ抜き。皐月賞はダービーへの叩き台だったと納得すれば、改めてホープフルSまでの勝ちっぷりを評価すべき。時計勝負や長距離遠征など未知なる条件だけにあっさり勝っても淡泊に負けても驚かない。

サトノアーサーレイデオロと真逆の大へぐり。スローはレース前から分かっているはずなのに徹底待機を選択する勝負勘の悪さ、鈍さだった。昨年重賞11勝からがた落ちの今年重賞2勝だけの鞍上は、数字どおりの長いスランプに陥っていると割り切るしかないか。折り合い重視で位置取り無視。ペースを考えれば4角の位置取りはあり得ないほど後方にいた。現実にメンバーNo2の上がり時計でもまったく届かず、悲願のダービー制覇を目指して2億でこの馬を買い取った馬主にとっては何とも後味の悪いレースになっただろう。いずれにしても千八、二千ベストをにおわせているスピード型。二千四の時計勝負または瞬発力勝負にメドを立てる数字がほしい。

カデナアーサー同様に乗り役に恵まれなかった。乗り替わってから徹底した追い込み馬に育てられたことにもツキのなさが表れている。デビュー当初は器用さを兼ね備えていたが、前4走は完全に追い込みを意識して必要以上に控えてきた。低調相手に2連勝したイメージが鞍上にとって残像のように残ったのだろう。皐月賞のメンバーNo9の上がり時計がこの馬本来の姿で、ディープ産駒としてはむしろ自慢するほどの脚を使えてない。馬体の成長はもろちん、鞍上の考え方がどれだけ変わっているかに注目したい。春と同じような乗り方ではこの馬の未来は尻すぼみの予感。中団差しから脚を測って本番へつなげるべき。

ベストアプローチの前走はただ単にダービー出走にこじつけただけだった。10月デビューからダービーまで休みなく走らされて年明けは3度の長距離輸送。馬体重以上に非力、コンパクトに映り、結局心身ともに絶好調と言える状態ではなく本番を迎えた印象が強い。レコード確実な馬場で奇襲策もなく、ごく当たり前のように控えて当然の展開負け。ひとつ壁のあった上がり33秒台が唯一の収穫ぐらいで、青葉賞の経験はまったく活かされなかった。いずれにしても一番タフな条件でダービーに挑戦した馬。ひと夏を越して心身ともに充電して一番変わり身が期待できる。

文字通りの上がり馬キセキはここで能力を測りたい。レースぶりから直線の長さがそのまま生命線になるストレッチランナー色が強すぎるからだ。前走がまさに真骨頂。後方3頭だけが蚊帳の外のような縦長の隊列で、終わってみればそのうち2頭がワンスリー。唯一の上がり32秒台だが、スピード感や切れ味を感じさせるビュンという末脚ではなく、大跳びで直線後半に力強く伸びるという長くいい脚を使った。約200メートル弱も短縮される直線の長さに加えてさらに坂のあるコース体形で同じパフォーマンスができるかどうかは走ってみないとわからない。

アルアインもそうだが、極限の時計勝負になった皐月賞はマイラー有利が持論。千八以上で連対もなかったタンビュライトが皐月賞で馬券圏内は過去の傾向から納得できるはず。未勝利並みのラップから単純な瞬発力勝負になったダービーは、上がり時計No3となったキョウヘイからもうかがえる距離適性無視の結果。きさらき賞、弥生賞ともに平凡な時計の3着で、二千でも確かな裏付けがない。勝つか、負けるかがはっきりした半姉モルガナイトより、取りこぼしの多かった半兄ラブラドライト似の実績も嫌な材料。