10⇒7、2、16、13、8、6、11、5 (168点)
7-10、2、16、13、8、6、11、5、9
10⇔7、2、16、13、8、6、11
2、16、13、8、6、11⇒7
ダービーと同じく、人気馬が過去30年で複勝率数パーセントの挑戦。主役不在に加わって菊花賞の波乱は避けられなくなった。
そのダービーは2か月以上の休み明けで挑んだ馬は過去30年、1~3着馬の中でわすが1頭。キャリア3戦目でダービーを制したフサイチコンコルドだけ。さらにキャリア4戦目以内の複勝率もフサイチだけ。人気だったダノンプレミアム、ブラストワンピースが馬券圏外になったことも傾向どおり。
菊花賞も同じ過去30年の傾向を重視したい。
確率的に最も馬券圏内が低いのが1勝馬だ。1~3着馬の90頭中、馬券圏内ゼロという事実。主役の1頭エタリオウの好走は奇跡に近い確率ならば脱落必至。
重賞経験も大きく左右される。90頭中、重賞未経験で馬券圏内となった馬は4頭だけ。
90年1着メジロマックイーン 前走三千1着
91年3着フジヤマケンザン 前走三千2着
01年2着マイネルデスポット 前走二千四3着
10年3着ビートブラック 前走二千四1着
重賞未経験馬は最低でも二千四以上の距離経験をステップで本番に挑んでいた。前走は二千、前々走が二千四のグロンディオーズは微妙。
ローテーションも大事な要素。
9月1週目以前からの挑戦馬は
02年2着ファストタテヤマ 8月18日札幌記念13着から直行。
14年3着ゴールドアクター 8月23日札幌1000万二千六1着から直行。
16年2着レインボーライン 8月21日札幌記念3着から直行。
17年3着ポポカテペトル 8月20日新潟1000万二千二1着から直行。
条件戦なら二千二以上でさらに勝ち上がっているか、または重賞経験が必要となる。いずれにしてもこのローテで勝った馬はいない。ブラストはキャリア的に△、ローテ的にも勝ち馬不在で札幌記念と新潟記念を同レベルの扱いにしていいのかは疑問。7月以来のグローリーヴェイズ、フィエールマンが論外で脱落する。
キャリア数も重要。1~3着となった90頭中、キャリア5戦以内で馬券に絡んだのがわずか6頭。6頭すべてがキャリア4戦だった。
91年3着フジヤマケンザン
新馬5着⇒新馬1着⇒900万1着⇒1500万2着
距離は千八⇒千六⇒二千二⇒三千
96年3着フサイチコンコルド
新馬1着⇒3OP1着⇒ダービー1着⇒古馬OP2着
距離は千八⇒二千二⇒二千四⇒二千
97年2着ダイワオーシュウ
未勝利1着⇒500万1着⇒900万1着⇒セントライト2着
距離は千四⇒千八⇒二千二⇒二千二
99年ラスカルスズカ
未勝利1着⇒500万1着⇒900万1着⇒神戸新聞杯3着
距離は千八⇒二千⇒二千⇒二千
04年3着オペラシチー
新馬1着⇒500万1着⇒1000万1着⇒朝日CC7着
距離は二千⇒二千⇒二千⇒二千
07年3着ロックドゥカンブ
新馬1着⇒500万1着⇒ラジオNIKKEI1着⇒セントライト1着
距離は千八⇒二千⇒千八⇒二千二
キャリア5戦以内の馬は1600万か、重賞を経験済みが最低条件。デビューから連勝してきたか、前走で長距離経験が条件になっている。ここでグロンディオーズが完全脱落。キャリア3戦以内はまったくの未知数でここでもフィエールマンが引っ掛かった。過去10年に限れば、馬券絡みの馬すべてがキャリア6戦以上。
ダービーのレースレベルをどう評価するかで各馬の扱いが違ってくる。少なくてもダービー当日は絶好の馬場状態。レコード確実な馬場だっただけに時計ほど凄みを感じないのも当然だろう。さらに前々有利の流れで、4角の前6頭中5頭で4着以外の1~6着を独占したことが決定的な前々有利の証。上がり33秒台を使った3頭も上がりNo1が9着、No2が4着、No3が8着だったことからも差し追い込み馬の出番はなかった流れと馬場と割り切るべき。
それだけに皐月賞でもダービーでも流れが向いたエポカドーロの主役は考えられない。何より長距離ベターと思えぬ体型で、極限の瞬発力勝負にまったく裏付けのない先行馬。前走で控える形に弱さ、モロさを露呈した直後のレースではハナか、番手かに好走パターンが限られたことも強気になれない要因でもある。時計勝負で上がりのかかる展開をひたすら待つしかない。
ブラストワンピースはダービーで策に溺れたにもかかわらず、再び同じ過ちを繰り返そうしている。ダービーで休み明けの馬の成績の悪さを知らずのローテーションがすべての敗因。ごく普通に王道路線ならば、最後もうひと伸びのシーンもあっただろう。ダービー敗戦を馬主らに叩かれることもなかったためか、再び王道を嫌って異色のローテにチャレンジ。クラブ馬だからこそできる裏技だが、過去の歴史と比較してベストでもベターでもないローテで挑むのは勇気というより、無謀な挑戦として断罪したい。秘めた能力は軽くGⅠ級。これからの指針となるか、反論教師か。ある意味楽しみな一戦でもある。
ダービーでは4角で先頭から2馬身差の絶好位。残り300で馬群を捌くのをあきらめて、わざわざ一旦下げて外へコース変更という未熟な騎乗ぶり。馬群を捌くのが下手な鞍上らしい無駄な乗り方だった。2馬身差からさらに2馬身のロスが致命傷になったことは言うまでもない。
ひと夏を越した前走はスケールアップを裏付ける象徴的な豪快な瞬発力を披露している。ほぼ最後方から4角で大外ブン回し。直線では外へ外へだけを意識して最後は外ラチに近いコース取りで直線一気を決めた。2着はスランプ気味だった20キロ増の5番人気メートルダーム、3着は2年半ぶりに馬券に絡んだ13番人気ショウナンバッハとなれば、54キロの軽量ハンデで当然の圧勝劇となるレースレベルだったということ。母ツルマルワンピースは芝、ダートを問わず千四3勝。母母ツルマルグラマーはデビュー芝千二の1勝のみの超早熟型。ダービーの着差以上の完敗が休み明けという仕上がりの差だけではなく、距離の壁も少なからず影響したことは否めない。エポカとは逆に時計勝負では太刀打ちできない可能性。ひたすら瞬発力勝負を待つ。
ジェネラーレウーノの重賞好走はほぼ展開の利と断言できる。平凡な時計で勝ち上がれた京成杯、セントライト記念だが、前走は陣営の策がはまった象徴的なレースでもある。誰もが不可解に思ったレース前からの逃げ宣言。ハナにこだわることもなかった戦績にもかかわらず、走り慣れたコースだからこそ、なおさら違和感があった。事前に逃げ宣言してスタート直後にある程度押して行けば、行くしかない逃げ馬が強引に行く。その直後から2番手で立ち回ることが陣営の理想の形だったからだろう。実際のレースでもほぼ行く気はなかった。外から強引にタニノフランケル(鞍上は中山の素人同然)がハナを主張してそのまま大暴走。それでもラップ的にはスローで、2番手のジェネラーレは超スローでハナを切っている流れと同じという展開の利。それだけに時計も上がり時計も標準レベル以下で高い評価ができないのも納得できるはず。特異な流れになりやすい菊花賞では自ら乱ペースを造らないと太刀打ちできないか。自ら主導権を握った大逃げで本領。
本来エタリオウ中心で異論はないが、いまだ1勝馬という十字架を背負ったままでは一気にトーンダウン。過去30年で馬券圏内に入った馬が1頭もいない事実。青葉賞、神戸新聞杯でいずれも2着。ダービーは前々有利の流れを唯一追い込んできた価値ある0秒2差を軽く打ち消す絶対的な傾向は無視できない。徹底したクラシックディスタンスにこだわって、青葉賞は上がりNo5、ダービーは上がりNo2を経て前走が最速上がり。走るたびに切れ味に磨きのかかった本格化目前のステイゴールド産駒は勝ち負けよりも、ワイドラインの争いまでと切り捨てる。
グレイルには何かが足りない。もうワンパンチなのか、器用さなのか。いずれにしてもマクったことのない追い込み一手の不器用な馬はさすがに展開的な厳しさがある。皐月賞、セントライト記念で最速上がりは同タイム。並外れた切れ味があるわけでもなく、直線までじっくり我慢したスローの上がり勝負では驚く数字でもない。もうひと回りの馬体成長が欲しかった前走から劇的な変わり身は微妙。
逃げにこだわりのない先行馬とはいえ、メイショウテッコンは上がり34秒後半が限界の瞬発力。極限の時計か、瞬発力が求められる菊花賞ではどう立ち回っても数字不足が否めない。エポカ完封の6走前も上がり35秒0で平凡すぎる勝ち時計。相手が本格化前だからこそ振り切れたということ。前走もラスト2ハロンのラップ差はプラス0秒8。ため逃げよりどれだけなし崩しで相手に脚を使わせる流れを造れるかがすべてのカギを握っている。
メイショウと同じような脚質でもアフリカンゴールドはまったく違ったタイプ。徹底した中~長距離に狙いを定めて確かなスケールアップ。前4走中で3度の最速上がり。前々走は4着馬に1秒3差、前走は3着馬に1秒1差でぶっち切り勝ちを決めた。とりわけ前走はラスト2ハロンが加速するラップだから恐れ入る。先行~自在に捌けてある程度の瞬発力も計算できる馬こそ菊花賞制覇への近道。超縦長など特異な流れになりやすいレースでこの鞍上は確かに不安いっぱいだが、はまれば強烈な末脚を使えるイメージが計算もできる馬の能力を信じるべきか。前走で同じレースから挑んで10年3着となったビートブラックとイメージがダブる。
ユーキャンスマイルがひと叩きすれば自信の本命だった。春当時、鞍上曰く"トモの成長が遅れているためにバランスが悪くなり直線でモタれる"だったが、左回りとはいえ前走でまったくモタれなかったのは大きな収穫だった。前走と春当時と比べたらまさに雲泥の差。春当時はモタれ方が強烈すぎて真っすぐ走るようにするためだけの矯正追い。それでも毎日杯でブラストよりわずか0秒4劣る上がり時計。京都新聞杯では最速より0秒3劣っただけ。ほぼムチを使えず、着差がそれぞれ0秒6、0秒4差に価値を見出せるはず。過去30年で9月1週目以前からのステップでは勝ち鞍なし、31年前のサクラスターオー以来いないだけに狙いは連対、ワイドライン。
ステイフーリッシュの弱点は長距離輸送か。共同通信盃で大幅な馬体減が象徴的だが、中山、東京の3戦はいずれもスタートで致命的なミスをしている。それでも5走前は0秒2差。4走前は見せ場もなかったが、前残りダービーで0秒6差は悪くない。ある程度、前々で攻めて結果を残した3走前と前走からも決してベストの乗り方ではなかっただけに胸を張れる。馬体重以上に逞しさを感じられた前走でイメージ一新。スローの瞬発力勝負で完全なる鋭さ不足を示された前走で控える選択がなくなった。淀みない流れで積極策か、スローなら早め早めの仕掛けで残り目を狙って大駆け。
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