18、1⇔18、1、6、8⇔18、1、6、8、7、16 (52点)
<長所>でストロングポイントだけを強調。{阪神裏読み}にはウィークポイントだけを強調した<短所>をアップしました。
<長所>
ナミュールは4戦すべてが最速上がり。とりわけ前走は直線早々に行き場を失いかけたにもかかわらず、コース変更したロスなどまったく問題なく突き抜けている。もっとうまく立ち回れる余地はあったが、正味残り250だけの競馬で残り50先頭まで一瞬という圧勝劇。世代トップレベルの集まるレースで上がりNo4より0秒6も速かった最速上がりは稀に出るハービンジャー産駒の切れ者そのものと言っていい。
枠順的なマイナスはない。馬場改修後の桜花賞は大外枠不利がすでに死語。ズバ抜けたスピードか、瞬発力があれば難なくクリアしているのが現状だ。14年1着18番枠ハープスター、19年2着16番枠シゲルピンクダイヤ、20年2着17番枠レシステンシア、21年2着18番枠サトノレイナス。ハープは全4戦すべてで最速上がり、シゲルは3戦中2回、チューリップ賞を含む前2走が最速上がり。レシスは持ち時計No1でジュベイナルFが最速上がり。サトノは持ち時計No1で最速上がりを3戦中2回経験していた。
4戦中3回の最速上がり経験馬にとってむしろ大外枠はスムーズに立ち回れてる利点として強調できる。王道路線で理想的なステップからも馬体キープか、馬体増を絶対条件で一冠制覇にリーチ。
プレサージュリフトの前走は4角で一気に馬群が凝縮したとはいえ、大外ブン回して直線一気の差し切り勝ちは強烈なインパクトだった。まさにディープ産駒らしさ。わずか2戦目のキャリアと思えぬ爆発力は過去の名牝と比べても遜色ない。徹底待機から直線勝負に賭けるという大味なレース経験のみでどう転んでも驚かないが、少なくても瞬発力勝負に絶対的な強さ、自信がある。掛かることのないレースセンスの高さが加わるとますます不気味な存在になっていく。前走の馬体増はほぼ成長分。輸送クリアは大きなキーポイントになる。
サークルオブライフの前走ははひとまず休み明けだったことが響いたと割り切れる。デビュー戦が平凡な時計と上がり時計だったが、キャリア2戦目から2戦連続の最速上がりでイメージ一新させて重賞連勝。初重賞制覇だった3走前は持ち時計がなかったための低評価を軽く覆した。終わってみれば唯一の上がり33秒台。過去10年で勝ち時計No3がレベルの高さを示している。アルテミスSの過去の時計比較で上位だった12、18年1~3着馬と同等の活躍を確約させたか。それぞれの年の1~3着馬の桜花賞は12年コレクターアイテム(15着)、アユサン(1着)、ウインプリメーラ(11着)。18年シェーングランツ(9着)、ビーチサンバ(5着)、エールヴォワ(7着)。惨敗もあるが、現実に勝ち上がっていた過去の歴史。ひと叩きで落ち着きが出れば少なくても前走以上のパフォーマンスが期待できる。
ウォーターナビレラはまさに本番で化ける要素を持っている。地味な上がり馬とはいえ、走るたびに課題をクリアし続けている成長力に凄み。逃げ切ったデビュー戦から教育しまくりで学習、習得の連続。掛かった前走は休み明けだったためと割り切れば、1戦ごとの確実な時計短縮は脱帽レベルと言っていい。掛かっても1分33秒台突入、上がりNo4。ジュベイナイルFから着順こそ悪化したが、時計も上がりも短縮しても盲点になって意外に人気が集中しない。王道路線で理想的な馬体増から本番へ。枠順的にも申し分ない。
スターズオンアースのデビュー戦は平坦とはいえ、雨で上がり32秒台の最速上がり。2戦目にも唯一の上がり33秒台だった自慢の瞬発力をどう復活させるかがカギを握っている。行きたがる気性は今も変わらず。極限の時計と瞬発力を同時に求められると裏付けのないドゥラメンテ産駒だが、どちらか一方だけならばまだまだ見限れない。十分なキャリアで何より千八まで経験済みなことが大きな財産。乗り替わりの刺激だけで一変する可能性を秘めている。安定を求めるなら好位差し、勝ち負けの一発勝負に賭けるなら徹底待機。
ナムラクレアの前走はベテランと思えぬ下手騎乗だった。客観的に見ても4角前の鞍上は明らかに平常心を失っていた。見るからに慌てふためく醜さを露呈。道中は勝ち馬より前々の位置取りだったが、外に出すことだけしか頭になかったという未熟ぶりで、4角前から強引な外出し。早仕掛けと大ロス立ち回りによって直線入口で勝ち馬と位置の前後逆転がすべてを物語っている。馬群で我慢した勝ち馬と鞍上が慌てたこの馬は極端すぎるほど差がありすぎた。これ以上ない下手な乗り方でも重賞で同タイム2着がむしろ驚き。名手ならば1分19秒台の圧勝劇だったと置き換えて考えるとジュベナイルFからの成長過程は申し分ない。鞍上が重賞で"ごく普通"に立ち回る確率は3、4割。うまく立ち回るのが1割切るが馬の能力を信じるしかない。
ベルクレスタの近走は流れと位置取りがまったく噛み合わないレースが続いている。それでも大きく崩れなかったのがこの馬の能力の高さ。デビュー2連続の最速上がり。3走前は掛かって自滅に近い内容でも同タイム2着。前々走は強引すぎる大マクりで納得の0秒6差。前走は前々走を反省してか、真逆の遅仕掛けが裏目に出て脚を余している。これまで鞍上との呼吸の悪さで取りこぼしも多数だっただけに、乗り替わりの刺激は期待していい。
サブライムアンセムは歴史的な奇妙? ねじれ? の運命を歩んでいる。前々走の繰り上げ勝利はもちろんだが、そのレースで1位入線の降着になった馬とコンビだったのが前走の鞍上だから運命を感じさせる。その鞍上がこの馬とのコンビになって前走をレースレコード勝ち。以前とのイメージを完全に一新させて大一番への出走を決めた。デビュー当初はスタート難と決め手不足に悩まされていたが、前2走で連続の最速上がり。走るたびに瞬発力に磨きをかけてきたことがうかがえる。豊富な経験値を積み重ねて混戦、乱戦で強さ。
フォラブリューテは休養の連続で3戦2勝でも自身の最高パフォーマンスまでが達してないか。それだけにまだまだ上昇余地を残す。デビュー戦はラスト2ハロンのラップが11秒1-11秒4で最速上がり。しかも上がりNo3より1秒も速い数字に強烈なインパクトを残した。キャリア2戦目のアルテミスSは上位馬と経験値の差が結果に直結したが、胸を張れる0秒5差だった。スタートミスと掛かり気味だった前走からどこまで修正できるか。クリアする課題は多いが、心身ともに充実した姿ならば何よりも怖い。
ライラックは兄に重賞ホルダーのいる血統馬にもかかわらず、桜花賞未登録で追加登録料を払っての出走にこの馬の不運が示されている。さらにサイコロでレース選択していたようなレースマネージメントの悪さ。陣営の見極め力の低さが表れていたが、それでも大舞台の出走にこじつけたことは馬の能力が数字以上に高かったことに尽きる。
母母ブルーリッジリバーはマイラー。兄ミラクルブラッドは勝ち鞍がダートで千八まで。兄ブラックホークは芝で千八のみの勝ち鞍ならば、ごく普通にオークスより桜花賞で全力のマイラーとして育てるのが常識的。わざわざ遠征して牡馬相手の重賞を使った前々走で普通の牝馬ならスランプ入りしても驚かないが、前走の修正力に一流馬をにおわせた。強引なマクり競馬から上がりNo2だった前走で完全なる軌道修正。無駄な遠回りをしたが確かな収穫、成長として自信につながったか。まずは馬体重に注目。
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