9、2⇒9、2、11、8、10⇒
9、2、11、8、10、7、15 (40点)
9、2-9、2、11-11、8、10、7、15 (13点)
9⇒2、11、8、10、7、15 2、11、8、10⇒9
現役最強世代。強力な上がり馬でも春のクラシックで結果を残してきた実力馬と天秤にかけるとさすがに逆転が浮かばない。オークスは過去10年で5ハロン通過がワーストNo4の遅さにもかかわらず、前4年で最速の勝ち時計が凄さを物語る。ラップと馬場差から20年(1~3着デアリングタクト、ウインマリリン、ウインマイティー)とほぼ同等。その中でも最速上がりから1着スターズオンアースは唯一の上がり33秒台で頭ひとつ抜けた存在。上がりNo2は3頭の同タイムだが3着ナミュールでも瞬発力の凄さは際立っている。土曜日の最速上がりは33秒台以下が平均的。少頭数で流れが遅かったこともあるが、極限の瞬発力か、時計を求められる高速馬場であることは間違いない。能力どおりの結果になることが濃厚だけに重賞勝ちの実績が最低ラインの判断でいい。
女王スターズオンアースが骨折明けのぶっつけ本番。昨年のオークス馬ユーバーレーベンのぶっつけ本番失敗が頭をよぎるが、新馬とオークスの2勝だけの馬とは中身が違うだろう。けっして叩き良化型ではなく、鞍上の取りこぼしによってデビュー後はなかなか勝てなかっただけ。デビュー戦はじっくり構えすぎて脚を余して2着。5走前は引っ掛かってリズムを崩した自滅の内容で3着。3走前は内枠がアダになって動くに動けず、結局直線で芝の悪いコース取りとなって伸びを欠いて2着となっていた。後の二冠馬になる馬をここまであっさり負かすのが鞍上の特徴はまさにドゥラメンテのデジャヴー。同じような戦績と乗り替わりをきっかけに不死鳥のように羽ばたている。
前走でデビュー2戦以来の最速上がり。上がりNo2の3、4、6着馬が同タイムだが、上がりNo5より0秒7も速い上がり時計に頭ひとつ抜けた存在であることが表れている。直線でスムーズに捌けなかった桜花賞でも上がりNo3。復活した切れ切れの瞬発力がこの馬の原動力になって三冠達成のイメージが簡単に浮かんでくるだろう。470キロ台でもすっきり映っていた馬体。ひと夏を越して480キロ台が理想。
距離不安の否めないナミュールよりアートハウスに魅力が傾くのは当然としても、アートの強さにはいまだ疑っている。前走は距離不安を強調したが、脱帽レベルの完勝だったことに間違いないが、それでも例年と比べると突出した数字でないことは明らか。中京のローズSで21年2分0秒9、同日古馬3勝千六で1分34秒6と今年1分58秒5、同日古馬3勝千六1分33秒4。単純な馬場差比較で今年は昨年よりペースが1秒以上速くてレースの上がりがほぼ同じで時計差が1秒5差ならば、昨年よりわずかに上回る程度のレベルとみていい。昨年はローズS1~3着アンドヴァラナウト、エイシンヒテン、アールドヴィーヴルが本番でそれぞれ3、4、7着。前日の古馬2勝より1秒1も劣った勝ち時計から超低調の秋華賞で連対を逃したことからも、前年よりわずかに上回る程度のレベルでは、今年のハイレベル世代には苦戦を強いられても驚かないということ。
前走は同日の古馬1勝で1分59秒2の超高速馬場にもかかわらず、上がり34秒台。最速上がりは0秒5も遅かった平凡な瞬発力勝負。何より引っ掛かった折り合い難露呈に加えて好走と凡走を繰り返しすという突然の惨敗がスクリーンヒーロー産駒の特徴だけに主役としては物足りない。
紫苑Sのレベルの低さは数字の比較で簡単にあぶり出せる。
勝ち時計(5F通過-レースの上がり-最速上がり)
今年1599(608-351=345)、同古馬2勝千二で1076(552-350=341)、未勝利千六で1343(597-346=346)。
21年1582(597-348=334)、同古馬2勝千二で1079(567-336=332)、未勝利千六で1346(590-356=351)。
少なくても昨年と同じか、少し速い馬場で昨年より圧倒的に時計も上がりも遅いことが致命的。
これまで3勝したレースの相手も驚くような出世した馬が不在だけに、低調メンバーだったと納得できる。絶好の手応えで直線に入りながらも着差以上の完敗だったオークスの嫌なイメージを払拭するような数字もない。スローだけに強い差し馬が時計も瞬発力も同時に求められた際にモロさが出る可能性は極めて高い。
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