2⇒8、3、4⇔8、3、4、15、1、12、11、10 (36点)
2-8、3、4-8、3、4、15、1、12、11、10 (18点)
2⇒8、3、4、15、1、12、11、10 8、3、4、15、1⇒2
王者レモンポップの軌道修正は簡単だった。3走前は致命的なスタートミス。大一番での失態は鞍上の勝負弱さの見え隠れだったと割り切れば、ごく普通に有終の美を飾って引退だろう。とにかく自分のスタイルに持ち込めば無双状態。前走は珍しく勝負どころから行きっぷり平凡だったが、終わってみれば3着に0秒9差。昨年同じレースで2秒差のぶっち切りというインパクトは薄れても、改めて現役最強馬のイメージを植え付けた内容だったことは言うまでもない。昨年は大外枠を引いたことで迷いも疑いも出たが、好枠を引けば迷いなしに問答無用の逃げ。千八のキャリアはわずか2戦で持ち時計No5、良馬場限定の千八持ち時計No1が王者としての貫禄、凄み。昨年は5ハロン60秒7。少なくても行くしかない馬が不在のメンバーならば、この馬がハナに行く気をみせるだけでペースは落ち着くだろう。展開的にも枠順的にもメンバー的にも昨年以上に組みやすくなった。
ペプチドナイルが鞍上にこだわるならそれなりの代償を覚悟しなければならない。これまでも鞍上に恵まれなかった不運の馬。初重賞挑戦だった昨年のマリーンCは1人気でブービーの惨敗。乗り替わりを転機に脚質転換して見事な変身ぶりとはいえ、3走前は超ハイペースがはまっただけでこれまでもこれからもいい脚一瞬。自ら厳しい流れを打開できるような底力も疑問で、瞬発力勝負に分の悪い逃げ先行馬として評価がしっくりきている。前2走はまさに鞍上の消極性が随所に出た取りこぼし。3走前の残像を追いかけすぎ、過信しすぎで前2走はいずれにも逃げ切りを許したことがその証だ。すでに鞍上はこの馬のイメージも好走パターンも固めた可能が高く、位置関係はレモンが前、この馬が後ろの決め打ちが濃厚なら怖さはない。いずれにしても主役としての扱いは乗り替わりまでひたすら待つべき。
クラウンプライドはJRA以外が輝ける舞台。時計か、瞬発力のどちらかを求められる厳しいというイメージが固まりつつある。3歳以降はJRAで未勝利。このレースは2年前2着と昨年11着だが、その2つの時計差が0秒1差からもどうやら良馬場で1分52秒前後にはっきり壁があることを示している結果でもあった。重賞連勝中はレモンと2頭だけとはいえ、昨年もコリアC圧勝⇒惨敗という最凶ローテとなった悪夢がよみがえる。いずれしてにも4角先頭がこの馬の必勝パターン。レモン相手にハナを切れるのか、強引な4角前から仕掛けられるのか。鞍上の腕の見せどころ。
ハギノアレグリアスの前走はただただ脱帽。数字的に衰えが見え隠れしていた前々走までの流れから完全なるV字回復でよみがえった。この馬より2キロ減、ひたすら後方待機で脚をためた7着馬に最速上がりを譲ったが、酷量を背負って最速上がりに0秒2差。上がりNo2は十分胸を張れる数字だろう。距離か、左回りか、絶好枠かのいずれか、またはすべてがリンクしてはまったにしても持ち時計No1の距離に短縮されれば引退前のもうひと花。スタート五分が絶対条件になる。
交流重賞3連勝を決めた際はダート界王者となるのも時間の問題と思われたウィルソンテソーロが、そこから1年以上も勝ち鞍なし。前走でようやく結果を出して以前の輝きまで時間の問題となった。それまでGⅠで2着3回とはいえ、以前のイメージからすれば極度のスランプ。名手配置が一番の薬となって3走前をきっかけに確実にステップアップしている。時計勝負に若干の不安点はこれまでもこれからも抱えたままだが、上がりNo3の2着メイショウハリオより0秒7も速い最速上がりに完全復活以上の勢いを匂わせている。昨年のこのレース以来の良馬場千八。良馬場限定の持ち時計No3以上にスケールアップの計算が成り立つだけに鞍上込みで意外性に期待。
サンライズジパングにはもうワンランク上の経験が必要だ。特に前2走は4角で惨敗覚悟という行きっぷりの悪さ。大井馬場に嫌気か、初の重馬場に戸惑いか。どちらにしても即古馬GⅠに通用するほどの数字も雰囲気もないのが現実。馬場差を割り引けば前3年よりレベルの低かったみやこSの内容がすべてと割り切るべき。これから成長期を迎える3歳馬は惨敗覚悟で胸を借りる。
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