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中山裏読み
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ローカル
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中山11R

3連単フォーメーション10⇒5、11、16、7⇒

5、11、16、7、14、13、15 (24点)

5、11⇒10⇒5、11、16、7、14、13、15 (12点)

馬単10⇒5、11、16、7、14、13、15  5、11、16⇒10

客を惑わすCコース変更。しかも週中、馬場調整の失敗で歴史的にみても群を抜く超高速馬場。1週前は雨も覚悟だっただけにまったく違った角度やイメージで組み立て直すしかない。とにかく高速決着となった過去は傾向が偏っている。千六、千八の持ち時計上位か、前2走のどちらかで重賞勝ちかが絶対条件として加わってきた。

今年は"1強"とはいえ、まったく死角がないわけではない。唯一の死角らしい死角と言えばデビューが早すぎたこと。6月デビュー勝ちの馬が丸々1年間、勝ち続けることは不可能に近いというのが持論。皐月賞、ダービーを勝つならば、それ以前のどこかで調子を落としている(負けている)ことが歴史的にみても強い傾向で大事なポイントになる。

6月デビュー馬の皐月賞の成績は

24年
2着コスモキュランダ(デビューから4戦目の10月で初勝利)
9着サンライズジパング(芝で5着以下なし、前走でオープン特別勝ち)

23年
3着ファントムシープ(前々走のホープフルS4着⇒前走の共同通信杯1着)
12着グラニット(デビュー2戦目の7月で初勝利、朝日杯二桁着順からスランプ入り)

22年
1着ジオグリフ(前々走の朝日杯5着⇒前走の共同通信杯2着)
5着アスクビクターモア(前々走の3歳1勝1着⇒前走の弥生賞1着)
11着ビーアストニッシド(共同通信杯3着⇒スプリングS1着)
13着キラーアビリティ(前々走2歳オープン特別2着⇒ホープフルS1着)
15着グランドライン(ホープフルS9着からスランプ入り)
18着トーセンヴァンノ(札幌2歳S2着を最後に皐月賞まで随所に二桁着順)

21年
11着シュヴァリエローズ(前々走のホープフルS5着⇒前走の3歳オープン特別2着)
15着ダノンザキッド(ホープフルS1着⇒弥生賞3着)

20年
2着サリオス(3戦3勝。新馬⇒サウジRC⇒朝日杯)
4着ウインカーネリアン(デビュー2戦目で初勝利。重賞2戦でいずれも掲示板外)
15着ラインベック(ホープフルS4着⇒若駒S3着)
17着キメラヴェリテ(ダートの地方交流重賞勝ち)

19年
1着サートゥルナーリア(3戦3勝。新馬⇒萩S⇒ホープフルS)
8着アドマイヤジャスタ(ホープフルS2着⇒すみれS2着)
9着ダディーズマインド(重賞1戦で掲示板外。2歳10月以降は重賞もオープン特別も未出走)
10着ナイママ(5月地方デビュー。札幌2歳S2着を最後に燃え尽き)
11着ブレイキングドーン(ホープフルS5着⇒弥生賞3着)

18年
4着ステルヴィオ(朝日杯2着⇒スプリングS1着)
14着ダブルシャープ(6月地方デビュー。好走は札幌2歳S3着が最後)

直近だけでもこれだけの頭数揃うがデビュー当初から前走まで好調すぎる馬ほど本番、または次のダービーで失速している。ひと昔前まで夏前デビューが御法度だったこともうなづける結果を如実に表しているだろう。それだけ早期デビューにはリスクがあるということ。早枯れや早熟馬がますます早熟傾向になりやすさはもちろん、何より1年間も常に世代トップレベルで状態を維持しなければならないことの難しさ。また1度崩れると立て直しにも相当な時間と苦労のあることが示されている。
今年のクロワデュノールは確かに強い。ただただ回ってくるだけで勝てるイメージも浮かんでくるほど。だが、このジンクスを除外できるような確たる裏付けもないのが現実。皐月賞まで無敗だったサリオスは結局ダービーも勝てず、サートゥルナーリアはダービーで"やらかし"。ポカはここか、次か。それとも勢いキープで一気に無事通過か。いずれにしても崩れる場合はまったく前兆なしで突然やってくる。

戦績や数字やローテが一番似ているサートゥルナーリアを物差しにすると

サートゥルのホープフルS2016(5F通過625-レースの上がり355)。同日の古馬2勝千六が1352(597-355)。
クロワのホープフルS2005(614-355)。同日の2歳未勝利で1351(584-367)。

少なくてもサートゥルよりクロワは1秒5~2秒ほど速い馬場だったことが確実。馬場差的な時計比較ではサートゥルを楽に下回っている可能性があることは気がかり。さらに付け加えるとサートゥルも3戦して馬体変動が大きかった。前々走は馬体増減なしから前走で12キロ増。クロワは前々走で24キロ増、前走で8キロ減。

6月デビューではないが、3戦3勝でホープフルSからの参戦だった20年コントレイル基準でもクロワの危うさが出てくる。
コントレイルはホープフルS2014(609-364)、同日古馬2勝で1360(605-355)、古馬3勝1341(581-360)。サートゥルの年とほぼ同じの馬場差だけにクロワサートゥルコントレイルより時計ひとつ以上の物足りなさを抱えていることは間違いない。しかもコントレイルは3戦すべて最速上がり、サートゥルはホープフルSで最速上がりだった。クロワは二千で最速上がりの経験なしにも一抹の不安。いずれにしても"今年の1強"はクロワがズバ抜けているわけではなく、他馬が低調しすぎて強調されていることを忘れてならない。

クロワの不信感は負かした相手のその後が平凡すぎる内容から引っ張られている。クロワの前々走2着サトノシャイニングはきさらぎ賞で稍重を割り引いても平凡な勝ち時計。クロワの前走2着ジョバンニは次走でぶっち切り勝ちが使命だったが、まさかの同タイムの辛勝。何より直線入口から2着との併せでまったく突き放せなかったことで早くも瞬発力勝負への限界が見え隠れ。これから極限勝負を求められるレースでクロワに対して逆転が浮かばない。
一番の要因は新鮮味のない鞍上にこだわったことの弊害。とにかく流れ無視で馬より鞍上のスタイルにはめ込まれた前走で見切り。後方待機に徹していた前々走までの乗り方を本番前に突然変えたことが不可解そのもので、馬自身も戸惑いが出ていた。最速上がりを3回経験しているとは思えぬ内容と数字であっさり追い負けする迫力のなさ。重賞2着2回で勝ちレースが辛勝になる馬にはこの時期に驚くような成長は見込めず、良くも悪くも相手なりのレベルから抜け出せないだろう。

サトノシャイニングはきさらぎ賞からのステップが"鬼門"になっていることを知ってか知らずか。どちらにしても邪道のローテを組んだことで自らいばらの道を歩み出したことが否めない。過去10年の皐月賞3着以内で前走がきさらぎ賞だったのは16年サトノダイヤモンドの2着だけ。

きさらぎ賞着順・馬名(皐月賞人気・着順)

24年1着ビザンチンドリーム(8人・13着)

23年1着フリームファクシ(4人・9着)

22年2着ダンテスヴュー(15人・10着)

21年1着ラーゴム(5人・13着)、2着ヨーホーレイク(11人・5着)

20年1着コルテジア(13人・7着)

17年1着アメリカズカップ(15人・18着)

16年1着サトノダイヤモンド(1人・3着)

サトノダイヤモンドは3戦3勝、着差はすべて0秒4以上でも皐月賞で連対できなかった事実。Sダイヤモンド基準でスピード互角としても、破壊力や反応の機敏さで劣るSシャイニングのイメージは悪い。前々走は掛かったことで最後の失速につながったと割り切っても再び二千で一変するイメージがしにくいのが本音。
積極策に徹していた鞍上から乗り替わって前走は完璧な好位差しで余裕十分の差し切り勝ちだけが唯一の好材料。折り合いがすべてのカギを握る。

クラブの使い分けのために割を食ったのならばミュージアムマイルのローテはまさに悲劇的なマネジメント。二千⇒千六⇒二千。会員はクラブ馬の宿命と割り切れないもどかしさを抱えているだろう。3歳春にGⅠ馬になるような馬はデビュー当初からはっきりとクラシックか、マイラーかを照準にして経験、成長を繰り返して完成を目指すのが今や常識。過去に好走例のない距離ローテを選択はまさにクラブ馬だけに表れる特徴だ。
最近になって随所にみられるクラブ系の"お試しローテ"、"挑戦ローテ"。特異なローテを後押しする会員もいると思うが、このタイプは過去にことごとく失敗している歴史がある。そもそも前2走のいずれかで千六だった馬は少なくても前2走のいずれかで重賞1、2着が必須(過去20年1~3着以内の60頭中で例外は09年トワイアンフマーチと08年キャプテントゥーレだけ)。

過去20年で前2走のいずれかが千六で皐月賞3着以内だったのは

皐月賞着順・馬名(前2走のいずれかの結果、前3走の距離)

24年3着ジャンタルマンタル(前々走の朝日杯勝ち、千六⇒千六⇒千八)

22年1着ジオグリフ(前走の共同通信杯2着、千八⇒千六⇒千八)
3着ドウデュース(前々走の朝日杯勝ち、千八⇒千六⇒二千)

21年3着ステラヴェローチェ(前々走の朝日杯2着、千六⇒千六⇒千八)

20年2着サリオス(前々走のサウジRCと前走の朝日杯で連勝、千六⇒千六⇒千六)

19年3着ダノンキングリー(前走の共同通信杯1着、千六⇒千六⇒千八)

17年1着アルアイン(前走の毎日杯1着、千六⇒千六⇒千八)
2着ペルシアンナイト(前走のアーリントンC1着、千六⇒千六⇒千六)

14年3着ウインフルブルーム(前々走のシンザン記念2着、千六⇒千六⇒二千)

13年1着ロゴタイプ(前走のスプリングS1着、千六⇒千六⇒千八)
3着コディーノ(前々走の朝日杯2着、千八⇒千六⇒二千)

11年2着サダムパテック(前走の弥生賞1着、千八⇒千六⇒二千)

09年2着トワイアンフマーチ(前走の若葉S2着、千六⇒千六⇒二千)
3着セイウンワンダー(前々走の朝日杯1着、千六⇒千六⇒二千)

08年1着キャプテントゥーレ(前々走の朝日杯3着、千六⇒千六⇒二千)

04年3着メイショウボーラー(前々走の朝日杯と前走の弥生賞で連続2着、千六⇒千六⇒二千)

連続二千とはいえ、前走で例のない一気の距離短縮と延長のローテ。新たなローテの道しるべとなるか、悪しき凡例となるか。どちらにしても馬にとって戸惑うことが簡単に予期できる最悪な距離マネジメントで本番に挑まなければならない。
また違う視点からみると過去10年に限定した上記8頭中7頭が千六の持ち時計No1だった。唯一の例外だった17年アルアインは千六持ち時計No4だが千八持ち時計No2。ミュージアムは千六持ち時計No2、千八持ち時計No5。ジンクスを打破できるような数字がギリギリのボーダーライン際だけにどちらに転んでも納得できる。

過去10年で時計決着に終わった24、17、16年の1~3着馬には共通する象徴的な数字が浮かんでくる。単純な上がり時計比較、千六か、千八の持ち時計上位馬に限られてる。
24年1着ジャスティンミラノと3着ジャンタルマンタルは上がり時計No1(326)。ジャンタルは千六の持ち時計No1(1338)でもある。24年2着コスモキュランダは中山二千No1(1598)。

17年1着アルアインは千八No2(1465)、2着ペルシアンナイトは千六No1(1341)、3着ダンビュライトは千六No2(1347)

16年1着ディーマジェスティは千八No2(1474)、2着マカヒキは千八No3(1477)、3着サトノダイヤモンドは千八No1(1469)

さらに過去10年の3着以内の上がり時計ベストはほぼ34秒3以下(例外は24年2着コスモキュランダの34秒9だけだが、2回の最速上がりを経験していた)。
上がり34秒5以上をデッドラインとすれば、内枠からニシノエージェントキングスコールジーティーアマダンヴィンセンシオファウストラーゼンマジックサンズが消える。

さらに付け加えるとすれば二千以上だけの経験馬、または千八経験済みでも時計不足の馬にとっても超高速決着は不利な条件。アロヒアリイはもちろん、千八経験済みでも時計不足のエリキングも骨折明けでスピードと切れを求められるレースでは正直、掲示板もみえてこない。