15、8、4→15、8、4、6→ 15、8、4、6、9、13、7 (36点) 15、8−15、8、4− 4、6、9、13、7、18、2 (19点) 雨量によって大きく変わる天皇賞になるだろう。強まればどの馬も微妙になる道悪巧拙。外国馬にとってコンクリートのような硬さを感じる日本の馬場ならば、雨歓迎のフランスからの刺客も侮れなくなる。まずは4歳世代から最大の焦点になる距離適性を探っていきたい。 前日1番人気のトゥザグローリーは未知なる距離に挑むことに大きな試練を迎えたことは間違いない。飛ぶ鳥落とす勢いある成長中の4歳馬ですでに世代エース級の存在まで完成されている。さらに血統的な成長力を加味すれば、歴史に残る名馬として出世する可能性も秘めている。それでも母トゥザヴィクトリーのイメージが強く、三千二百で勝ち切る姿がどうにも浮かばない。 ダービー馬のエイシンフラッシュが前走で見事な転化。昨年秋以降の悪いリズムを断ち切って再び輝きを取り戻した。鞍上も半信半疑の手探りという乗り方で後方からじっくり折り合い重視。仕掛けをできるだけ我慢して59キロを背負ってレコードに同タイム3着なら、休み明けに弱さがあった叩き良化型としては上々の試運転だろう。時計的にも文句なしのステップレースで主役に返り咲く。 ローズキングダムは2、3着の多さがまさに血統譲りということか。大一番に弱さを示している母系そのままの結果がこの馬にもはっきり伝授されているのかもしれない。ジャパンCはたとえ不利がなくても追い比べで競り負けていた完敗から繰り上がる運の強さ。必要以上に控えて脚を余した菊花賞2着は鞍上のミスだが、本質的にもスローの上がり勝負が理想だろう。勝ち馬を大名マークで惨敗の前走が斤量差を割り引いてもジャパンC馬という威厳は感じられない。数字以上に細く映る馬体で58キロは意外に響きそう。 ペルーサは掛かるタイプでないものの、積極策にこだわる現状では天皇賞春の好走は難しいか。結局脚をためるだけためて末脚爆発のタイプを好位差しにこだわりをみせる鞍上でトーンダウン。3走前まで3戦連続の最速上がりが、いつもより積極策の前々走不発ではっきり確信した追い込む形がベストな乗り方の特異なタイプということ。いまさら教育し直しても手遅れということは同斤量の勝ち馬より数字以上の瞬発力の差をみせつけられた前走でうかがえる。明確な距離適性がない条件で懸念材料はさらに増えるだけ。 距離にはっきり壁を感じるヒルノダムールはスローの上がり競馬が生き残る唯一の条件。底力という点で物足りないコスモメドウ、コスモヘレノスはあくまで大雨待ちの混戦要員。ビートブラックは菊花賞3着だが、GVのマラソンレースで4着が菊花賞のレースレベルの低さを示せば、スタミナ自慢は現役屈しのマイネルキッツの存在が大きくなる。前走は鋭さ負けでも瞬発力勝負よりスタミナ勝負に強いステイヤーなら納得の4着。明らかにこの馬向きの流れではないものの、休み明けを十分すぎる中身の濃さで0秒8差。本番で大幅な変わり身が計算できるのはこの馬だと確信していた。昨年のこのレースは早仕掛けで勝ち馬の恰好の餌食になって惜敗。関西馬場に苦手意識ある鞍上は昨年からの成長も見物になる。
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