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京都裏読み
関東
1R2R
3R8R
9R10R
11R12R
関西
1R2R
3R7R8R9R10R11R12R
ローカル
1R2R
11R
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京都11R穴推奨レース

3連単1着BOX12⇒14、3、4、11、13、16

3連単フォーメーション14、3、4⇒12⇔14、3、4、11、13、16 (15点)

3連複1軸BOX12-14、3、4、11、13、16

馬単12⇔14、3、4、11、13

久しぶりの道悪競馬。3分10秒以上の決着なら約40年ぶりの遅い決着になる。確かに4年前は不良馬場だったが、勝ち時計は3分5秒台。10年ほどレコード記録を保持したホリスキーの記録より速い時計ならば、発表以上に馬場は良かったということ。いずれにしても展開をイメージしにくい馬場であることは間違いない。全馬がスローに合わせることは考えにくく、博打的な徹底先行に賭けた馬が波乱を呼ぶ。
ディープインパクト産駒3頭、ハーツクライ産駒3頭、ステイゴールド産駒4頭と名種牡馬の仔が勢揃いだが、3年前の覇者トーホウジャッカルの父はスペシャルウィーク、2年前の覇者キタサンブラックの父はブラックタイドが示すようにマイナーな血統ほど奥の深さから意外性が導き出されるのが菊花賞。泥んこ馬場もあって切れ味よりも単純に道悪の巧拙とスタミナだけ重視の狙いも悪くない。

マイナー血統とはいえ、前走の勝ちっぷりは異次元そのもの。良馬場なら不動の中心馬だったミッキースワローは不運の雨となった。父トーセンホマレボシ同様に一気にスターダムに上り詰めた上がり馬。父はデビュー3戦目でようやく年明けの2月に初勝利、続く500万は1番人気で取りこぼした。クラシック出走するためには背水の陣だった3月の500万でようやく2勝目。もちろん皐月賞はスキップだが、5番人気の京都新聞杯は当時の日本レコードで快勝している。そしていよいよ満を持して東上初戦のダービーに挑む。7番人気と人気薄だったが、前々競馬でディープブリランテの0秒1差3着を最後に現役を引退した。
父のきょうだいには異父兄のダークメッセージトーセンジョーダンの良血。さらに異父姉のアドマイヤキラメキケアレスウィスパーからはトーセンスターダムトーセンバジルが生まれている。いずれもタイプは違うが近親以上の活躍が見込める大物ミッキースワローが誕生したことに間違いない
まさに切れ味とスタミナの融合がこの馬の特徴。前走の驚愕の瞬発力勝負だったことがそのことを裏付ける。加速する上がりレースラップは極限レベルの11秒7-11秒3-11秒0。上がり33秒台がわずか2頭の中で最速の33秒4はディープ産駒顔負けの鋭さだった。前々走までの不振がうそのような結末は、鞍上に持ち味を殺されていたと納得するしかないほどの一変ぶりだ。
強さとモロさが同居しているような戦績だが、鞍上のへぐりが大きく影響していることも事実。デビュー戦は超スローを流れ無視の徹底待機で案の定、最速上がりでも届かない5着。続くレースでは4着馬に1秒差をつける圧勝劇に素質の高さを垣間見た。500万でも唯一の上がり33秒台で連勝を飾って軌道に乗りかけたが、京都新聞杯は京都でご法度の3角から強引に仕掛ける大へぐりをやらかしている。前々走も未勝利並みのラップにもかかわらず、必要以上に控えて届かない展開負けならば、前任騎手がまともに立ち回ったのは2勝したレースのたった2回だけということになる。いずれにしても前走こそがこの馬本来の姿。デビューからダービーまで押せ押せのローテーションだった父よりも明らかにゆとりあるローテーションは強み。父は日本レコード勝ちと二千二2分19秒5の勝ち時計となった極悪馬場でも結果を残しているオールラウンダー。低く見積もって距離も道悪もこなせる程度でも、他馬に同じようなタイプが不在なだけに条件的には悪くないということ。ノンストップで栄冠へ。

アルアインはどうしても三千をクリアする姿が浮かばない。確かに前走は春当時よりすっきり映る馬体になったが、全体のバランスからはさらなる距離延長で壁に当たっても驚かない体型だからだ。さらに皐月賞レコード勝ちは時計勝負に強いマイラーが台頭することも過去の歴史が証明している。毎日杯はまるでチームオーダーがあったような同厩サトノアーサーの引っ張り込みで展開に助けられた前残り。超スローで押し切れなかったダービー、位置取り絶好の勝ちパターンに持ち込みながら完全な鋭さ負けとなったセントライト記念でどうしても負のイメージがつきまとう。救いは極悪馬場になったこと。各馬が必要以上に引っ張り込んで馬場を考慮してもスローの上がり競馬になった際だけが唯一の好走条件か。2戦続けて完全なる鋭さ負けのディープ産駒がGⅠで前日3番人気でも過大評価しすぎ。

神戸新聞杯組はどうにも強調点が見出せない。同日の500万千六で1分32秒台の超高速馬場。未勝利並みのラップにしては上がりも最後のラップも一枚落ち。この超スローでは超縦長になるという消極的すぎる馬が多数で、レースレベルははっきり低いと断言していい。サトノアーサーは改めて中距離ベターを印象付けた。気性先行で常に折り合い重視。行きたがったこともあって上位2頭には完全なる鋭さ負けで距離を延びて逆転のイメージよりもがく姿が浮かんでくる。もとより千八でも折り合いを欠く気性の難しさ。同じ鞍上が三千を乗りこなせるとは到底思えない。4走前のきさらぎ賞はノメりまくってギリギリ2着。道悪(010000)ほどうまくはない。

神戸新聞杯3着のキセキはどうか。春を充電期間に充てて休み明けから2連勝、3戦連続の最速上がり、前走で初の重賞初連対などわかりやすい上がり馬だが、直線の長さがそのまま結果に直結するストレッチランナーであることは実績からも裏付けられている。エンジンのかかりが遅く、道悪や前が止まらなくても十分すぎる長さの新潟外回り(直線約660メートル)や前が止まりやすい坂コースの中京(約410メートル)より直線が短く、前が止まりにくい直線平坦の京都外回り(約400メートル)で同じパフォーマンスができるかどうかは疑問が残った。前走も完全に勝ち馬が抜け出して勝負が決まった頃にエンジン全開が象徴的だろう。母母はスピード馬ロンドンブリッジ。母のきょうだい馬に重賞マイラーのダイワエルシエーロビッグプラネットからも三千微妙なイメージを強める。

スティッフェリオは抽選をかいくぐった強運。能力的にも穴馬の資格がある。きょうだからイメージできない距離の融通性も魅力だ。姉サプルマインドは千四~千六だけに良績。母のきょうだい馬で異父弟のゴールドスミス(父ステイゴールド)は二千以上にはっきり距離の限界を示している。それだけに二千以上で結果を残してきたこの馬はまったく違うタイプの上がり馬としての勢いに怖さが出てくる。3、4走前で連続最速上がり。古馬相手の前々走でもメンバーNo3の上がり時計で世代トップレベルの瞬発力を示していたが、前走は意外にもNo10の上がり時計。勝負どころで外からマクられたために早仕掛け。直線入口で先頭に立つようになった早仕掛けから後続の餌食になったことが要因ならば、一過性の不発として割り切れるだろう。いずれにしても逃げ~追い込みまでこなす変幻自在の脚質。サプルゴールドも重馬場で人気を裏切っていることを割り引いても面白い存在になった。

半兄は千四以下に良績集中のワキノブレイブ。半姉エステーラブが千四以下に良績、母ザフェイツも千四で1勝のみ。二千以上で勝ち鞍のあるクリンチャーは突然変異と納得できる。展開負けの前2走を除けば確かな実績。皐月賞4着は着順、着差どおりに褒められる内容でなぜか前日13番人気。直線入口でフラつく若さを露呈して即交わされたが、その後の粘り、踏ん張りは見せ場十分だった。本来惨敗覚悟の展開を最後のゴール直前には2着馬と同じ脚色まで復活している。終わってみれば後のダービー馬に先着。前々走は必要以上に控えてある意味歴史に残る超スローのダービーを作り上げた張本人、前走は勝負どころでマクるような中途半端な乗り方ではこの馬本来の能力を引き出せてない。重賞では10回に1回しかまともに乗れない騎手。ここでごく普通に立ち回れるかどうか。ウインガナドルが大逃げで2番手追走が理想。

ウインガナドルに三千をこなせるのか。意外性満点の血統でもきょうだい、近親からはこなせるイメージがまったく浮かばない。母母のトキファイターは初勝利こそ芝二千だが、その後は千二以下に良績集中。母のタイムフェアレディはデビューが芝千。フラワーC制覇の重賞馬とはいえ、その後は連対もなかった早熟馬だった。ガナドルのきょうだい馬にも長距離歓迎タイプが不在。姉プリティカポレイは中距離ダート馬、兄アドマイヤツヨシは芝二千が限界の早熟型として評価が固まっている。未勝利でレコード勝ちしてから一進一退。単調な脚質が母母譲りなら、距離延長に加えて5キロ増の斤量で好走する計算が成り立たない。前日4番人気はあまりにも人気先行で妙味なし。

サトノクロニクルは勝負どころで置かれやすい悪癖をテン乗りの鞍上が熟知しているかがカギを握る。しかも前々の位置取りになると徹底待機より末脚が鈍る傾向が強まったことも懸念材料だ。行きすぎず、置かれすぎず、3角前から手応えが悪化することも考慮していれば、相手なりに走れるか。兄サトノラーゼンは重馬場で惨敗実績。

二千以上で4戦も経験しながらいまだ連対なしのダンビュライトに抵抗する手段はないだろう。二千四以上に良績集中の兄ラブラドライドに引っ張られた人気。この馬の本質が千六~千八ベターなマイラー色強いスピード型で明らかにタイプが違っている。極限の瞬発力勝負だったダービーと神戸新聞杯でいずれも上がりNo8の数字が距離不適と上がり勝負の弱さそのもの。デビュー戦ときさらぎ賞だけの道悪実績ではまだまだ極悪馬場は未知数。

ベストアプローチは馬場をこなせても距離をこなせないか。青葉賞はあくまでハイペースがはまった結果。超スローのダービーで末脚自慢がメンバーNo6の上がり時計止まり。前走もあれだけ楽なペースの中で3角過ぎから手が動き始める行きっぷりの悪さは距離の限界が近づいていることのシグナルとして見切った。