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京都11R

3連単1着BOX11⇒5、6、7、4、10、13、16、15

3連複フォーメーション11-5、6、7-

5、6、7、4、10、13、16、15 (18点)

馬単11⇒5、6、7、4、10、13、16、15

無敵の女王アーモンドアイにとって死角は血統的な距離の限界だけ。ディープ産駒が3歳夏を越してマイラー色か強くなるのと同様にカナロア産駒が短めの距離にいつシフトしていくのかに興味がわく。いや、ジェンティルドンナのようにデビュー当初は徹底したマイル路線ながら、3歳秋以降は徹底した二千~二千四に固執してさらなる素質開花をしても驚かない。いずれにしても過去の歴史的な名馬と比較して互角以上の戦績を残した完璧な4連勝で強烈なインパクトを残している。
デビュー戦は厩舎=鞍上らしい典型的な手探りレースで取りこぼしたものの、直一気を決めた初勝利のラスト2ハロンの上がりレースラップは11秒3-11秒4。3走前は牡馬相手に唯一の上がり34秒台で楽に突き抜けた。圧巻だったのはムチを使わずにレースレコードを更新した桜花賞。直線前半は持ったまま、後半はしごくだけで勝ちパターンに持ち込んだ2着馬を楽に捕えている。これまでと一変した位置取りで道中、行きたがったオークスだったが、終わってみればNo2の上がり時計より0秒7も速い最速上がり。残り250で先頭に立って軽く押し切った内容ならば、少なくても同世代の牝馬にわずか半年の期間で逆転する姿は浮かばない。前走で不器用さからの展開負けの心配がなくなれば、内コースの問題もクリア。5戦連続の最速上がりという瞬発力に抵抗できる同世代の牝馬はこれからもいないだろう。

打倒アーモンドのはずが、ライバルは次々にリタイア。相手筆頭が典型的なマイラーのラッキーライラックでは太刀打ちできない。すでに勝負付けは済んでいる相手。大一番に弱かった未熟な鞍上を割り引いても、二千以上の距離でスムーズに折り合うことがイメージできないほど気性先行の折り合い難を抱えている。
位置取りと仕掛けのタイミングが完璧だった前々走でさえ、前半は相当行きたがる仕草を露呈していた。デビュー戦は上がり33秒1でメンバーNo2の上がり時計。その後は3戦連続の最速上がりを決めて、一躍瞬発型として完成することを期待していたが、前々走でNo8。前走は3、4着馬と同タイムのNo2タイならば、アーモンド以外とほぼ互角の瞬発力として割り切るしかない。前2走ともにラチ沿いで折り合えたことが暴走を止められた要因ならば、ごく限られた位置取りがこの馬の好走条件になるか。癖馬に急遽乗り替わった鞍上がGⅠ未勝利、連対なし。アドリブ力が求められる馬には最悪に近いコンビ誕生のイメージ。鞍上はもちろん、陣営側も評判を一気に上げるチャンスでもあり、奈落の底へ突き落すピンチでもある。

牡馬相手を一蹴したとはいえ、レコード連発の超高速馬場。古馬500万で1分33秒台前半が連発から関屋記念の1分31秒台に凄みは感じられない。ラストの上がりラップは12秒0。ラスト2ハロンの落差が1秒2もあったからこそ、プリモシーンが届いた可能性も否めなくなっている。最速上がりの2着馬より0秒6も遅い上がり時計からは、相手の位置取りの悪さに助けられたということがうかがえる。前々走の勝ち馬ケイアイノーテックが毎日王冠5着でNHKマイルCのレースレベルの高さを証明したが、戦績と馬体からは典型的なマイラー。いきなり二千クリアできる姿をイメージしづらいのが現実。

本来アーモンドの相手筆頭して扱いたかったパイオニアバイオが最悪な乗り替わり。年10勝目標も怪しくなってきたロートル騎手に頼んだ時点で一気にトーンダウンした。約2年も重賞未勝利、3年前から如実に表れた勝ち鞍の減少からもうかがえる転落ぶり。ジョッキーも昔より格段にアスリート化している中、余生という近況が否めない。
外国人騎手とのコンビなら面白い存在になるほど馬の能力だけなら太鼓判が押せる。勝負どころで外々を回りすぎた3走前は同タイム2着。前々走は3着ラッキーライラックに0秒7差。2、3、4着馬に上がり時計はわずか0秒2差でメンバーNo6。前走は極限の上がり勝負で加速する上がりレースラップにもかかわらず、勝ち馬と2頭だけの上がり33秒台でひと夏を越した成長の証や本格化へのカウントダウンを示していた。超高速馬場でスローの上がり勝負となった前走は追い込んで0秒6差にGⅠ好走可能な感触をつかんでいた。いずれにしても残念なコンビ誕生で一気に評価を下げた。

太くなかったがカンタービレのオークス惨敗はやはり変則ローテが最大の敗因。前走の好走で改めて実証されただろう。初勝利まで押せ押せローテで3戦もかかったことが大誤算の始まり。デビュー2戦がいずれも同タイム2着で後続をち切っているだけに、なおさら悔やまれる無駄な2戦だった。デビュー千六から徐々に距離延長で千八までは完璧な勝利の連続。流れに左右されない器用さで、ある程度の瞬発力も計算できるのが何よりの強みとなっている。フラワーC、ローズSでいずれも上がりNo4。スローとはいえ、同世代でトップレベルの瞬発力型を完封は胸を張れる確かな実績。理想的な内コース替わり、デビュー以来初となるじっくり調整ができたゆったりローテ。上がり33秒台の脚が使えたことによって再びスローの瞬発力で迎え撃つ。

サラキアは結局回りまわって"元さや"へ。少なくても前走で2度目のミスを犯した鞍上とのコンビ復活にプラスがない。4走前のフローラSは直線で外へ外へコース変更するが、行くところ行くところが壁になる大ロスで大一番への出走権を取り逃がす大チョンボ。前走もスタートミスから超スローを後方で掛かる仕草を露呈しながら直線まで徹底待機の不可解さ。ひとマクりでレコード勝ちした前々走の経験をまったく活かせず、ごく普通に立ち回れば勝てるレースを取りこぼした罪は大きい。自ら勝利を切り開いていく外国人騎手と違って、相手のミス待ちという他力本願タイプのマーク屋の鞍上。馬自身は軽く馬券圏内の能力があっても、決め打ちの乗り方で展開負けがこの鞍上特有のお決まりの負けパターン。極端な結果を覚悟。

行きたい馬は揃ったが行くしかない馬はランドネだけ。3走前は超スローで抜け出せただけで本来、小細工の利かないタイプであることは4走前と前々走ではっきりわかっただろう。デビュー戦はラスト2ハロンが加速ラップで同タイム2着に踏ん張って、5走前は最速上がりで逃げ切り勝ち。前走もデビュー戦同様の加速ラップで2着に0秒1差など、とにかくハナを切ったレースが一番の強さを誇っている。好枠を引いて乗り慣れた鞍上にスイッチ。大型馬の叩き2戦目が加われば、時計勝負に強い逃げ馬は前走以上に驚異の存在。前走の馬場は同日の古馬500万で1分33秒7、最速上がり33秒4の超高速馬場。スロー専門の逃げ馬か、ひと夏を越してスケールアップか。どちらに転んでも驚かない。

年明けデビューでオークスが叩き4戦目。いくらゆったりしたローテでも、走るごとに一気の相手強化となったオールフォーラヴにとって厳しい春だった。上がり33秒台を経験しないままでレースレコードとなるオークス挑戦。スビートはもちろん、瞬発力も求められる極限の時計決着で、手も足も出なかったことは理解できる。充電完了で改めて成長具合を測りたかった前走はまさかの太目。成長分を割り引いても、10キロオーバーの馬体で前走惨敗は納得するしかない。道中は仕上がり不足から今までになかった掛かる仕草が決定的な証。大一番に向けて試走にもならなかった前走から、まずは締まった馬体になっていることが大前提。

オールとの2頭出し。厩舎的にはミッキーチャームに力が入るか。なるほど着順に表れないスピードを秘めていることは間違いない。5走前は4着に1秒1差、4走前は3着に0秒6差。ひと息入れた3走前からさらに本格化急で2着に1秒3差、前々走は3着に0秒9差、前走は3着に1秒2差など、馬柱のパッと見以上の凄みがある。ハイペースを圧倒的なスピードで逃げ切った前走が完全本格化の象徴的なレース。終始2馬身離しての逃げから終わってみれば逃げても上がり時計No2。3着に1秒2差でイメージ一新の圧勝劇は世代トップレベルまで上り詰めたことの証でもあった。すでに京都二千を経験済み。内コース向きの脚質で圧倒的なスピードを秘めて器用さとある程度の瞬発力も計算できる万能型。乗り替わりも心強い強調材料になる。

理想的な好馬体で帰ってきたハーレムラインの変わり身はどうか。マンハッタン産駒特有の早熟型なのか、生粋のマイラーなのか。3走前の評価から前走までの評価がここまでガタ落ちになれば、むしろこれからは上がり目しかない。完璧な折り合いからレース巧者らしい先行抜け出しで勝ち上がってきた破壊力と好評価が、前々走の惨敗で総崩れ。走るたびに減り続けていた馬体がさらなる馬体減。速すぎた時計にも戸惑ったか。高速馬場とはいえ、距離にメドを立てた前走が小さな復活のシグナルで、脚質的にも京都替わりは好都合。馬体から受けるイメージではもっと走っていい。