1⇒6、2、15、4 (36点) 6⇒15、4、3 (18点)
カレンブーケドールは乗り替われば本命だったが、あれだけ下手に乗り続けても乗り替わりの制裁なしでは鞍上にとっても成長がなく、イメージだけが悪化するだけにいいことではないだろう。とにかく騎乗ぶりは"あきれる"から"笑える"レベルまで落ちぶれたほど醜くなっている。
この馬の運命はオークス後に鞍上を下ろさなかったことが最大のポイントだった。5ハロン通過が59秒1というハイペースにもかかわらず、4角前から仕掛けて早々にムチを入れて追い出す早仕掛け。それでも馬の能力だけで同タイムに踏ん張ったことで、ごく普通の仕掛けのタイミングなら楽勝していたことがうかがえた。
続く紫苑Sはスタートでトモを落としたことは微々たるものだったが、鞍上があせって位置を取りに行ったために4角まで丸々1周引っ掛かった最悪騎乗。交わされた後も抵抗を続けて0秒1差で、再びこの馬の能力の高さを示していた。このレースもうまい立ち回りで勝てた可能性が高い。
秋華賞はオークスのトラウマか、ハイペースを待機策だが、逆手にじっくり構えすぎ。瞬発力型の勝ち馬より後方の位置取りに何の意図があったのか。さらにこの馬はバテ馬が確実に出る直線内目を選択したことが致命傷だった。勝ち馬が外へ出したことからここでも鞍上の差が如実に出たことが伝わってくる。昨年のジャパンCは1、3、4、5着馬の4角位置取りが5、8、13、12番手。2番手で2着に粘ったこの馬が前々すぎたことも記憶に新しい。
とにかくこの鞍上は前走で行き過ぎたら次走は控え。控えすぎたら次走は積極策という繰り返し。ペースを見極める能力がまったくないからルーキー並みの"単純作業"をしているのだう。前2走でさらに意味不明な騎乗ぶりは深刻になっている。前々走は再び控えすぎて瞬発力で完敗続きの勝ち馬より再び後ろの位置取りがそもそも不可解。極め付けは前走だった。時計を信頼せず、馬の能力よりも未熟な自身の技量を信じるという矛盾。新馬二千よりわずかに速い程度のラップに引っ張り込んで、あえて馬自身が苦手な瞬発力勝負に持ち込むという判断の悪さ。中途半端なマクりもまた馬をさらに戸惑わせたか。道中は鞍上が立つほど掛かれば、自ら大舞台で勝てないことを世間に知らしめたようなものだった。現実にキャリア16年でGⅠどころか、GⅡも未勝利。
この馬でGⅠを勝たなければもうこの騎手に依頼する馬主は一気に少なくなることは間違いない。牝馬の好調期もそろそろ終わり。馬よりも鞍上がキャリアの瀬戸際に立たされて火事場のばか力的なマジックを期待したい。前走は控えて失敗、今度は積極策ならわずかな光。
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