13、3⇒13、3、10、9、7⇒13、3、10、9、7(24点)
13、3、10⇒16⇔13、3、10、9、7、6、8 (36点)
13、3、16、10、9、7⇒15⇔
13、3、16、10、9、7、6、8 (84点)
世代交代が急速に進むダートマイル路線。ごく普通の狙いならば今までの傾向どおりに4、5歳馬の台頭だが、芝路線同様にこの世代が不作だけにますます難解にさせている。
ある程度のスタミナも求められる極限のスピード勝負になりやすい東京千六。ひと昔前まで千八の良績もかなり重要だったが、最近はむしろ千四のズバ抜けた成績があれば、いきなり結果を残しているのも事実。
千六でズバ抜けた良績という馬が不在。千四で絶対的なスピードと瞬発力があれば、十分に太刀打ちできる可能性が高まっている。
千六勝ちと通算勝ちの比較は
17年
1着ゴールドドリーム2勝(通算4勝)
2着ベストウォーリア5勝(通算9勝)
3着カフジテイク0勝(千六1戦)(通算7勝)
18年
1着ノンコノユメ4勝(通算7勝)
2着ゴールドドリーム3勝(通算6勝)
3着インカンテーション1勝(通算11勝)
19年
1着インティ未経験(千七以上を経験)(通算6勝)
2着ゴールドドリーム4勝(通算8勝)
3着ユラノト0勝(千六1戦)(通算6勝)
20年
1着モズアスコット芝GⅠで経験だけ(ダート1戦1勝)(通算6勝)
2着ケイティブレイブ0勝(千六4戦)(通算12勝)
3着サンライズノヴァ5勝(通算8勝)
千六の経験がなく惨敗
18年アウォーディ(千八以上のみ)、テイエムジンソク(千七以上のみ)
19年コパノキッキング(千四以下のみ)
基本的にマイル未経験馬には苦戦を強いられるが、最近は毎年のように千六0~1勝馬が馬券に絡んでいる。それほど重要ではない千六戦績。しかも最近はスピード重視の傾向が強まっている。
良馬場で1分35秒前半が楽々叩き出される極限レース。千六未経験だった19年インティ、ダート千六未経験だった20年モズアスコットは重賞好走の連発で底力が他馬と違ったということで納得したい。
インティは前走まで重賞1勝がGⅡ、6連勝でフェブラリーSに挑んだ勢いも凄みもあった。モズは芝GⅠで接戦の記録。この2頭とレッドルゼルを比較するとさすがに頼りなさしかない。GⅠはもちろん、GⅡさえ経験のない馬が前日で上位人気にはまさに違和感そのもの。"たかが"GⅢを3度目の正直で前走制覇。稍重と重の違いがあったものの、ほぼ前日と同じ馬場差で、前日の古馬3勝クラスよりたった0秒4上回った勝ち時計にも疑り深くなる。
疑念が残るのはこれだけではない。千二、千四のみの経験にもかかわらず、良馬場限定の上がり時計はここでNo5。ここに瞬発力不足を示す象徴的な数字が表れている。さらにここ10戦は良馬場経験がわずか3戦だけという乏しさ。千四の良馬場はほぼ1年なしという事実も見逃せないだろう。千四の持ち時計No4でスピード的にも一線級とは足りない可能性が高まっている。いずれにしてもGⅠになるとイップス気味になる鞍上にマジックを期待するしかない。
サンライズノヴァも同じような悩み。とにかく鞍上に恵まれなかった。お抱えジョッキーだからどんな乗り方をしても乗り替わりなしは納得できるが、それならば気楽に乗れる立場でもう少し知恵か、工夫があってもいいだろう。馬というより鞍上が他力本願型を示すレースを連発。とりわけ前走が象徴的だった。古馬1勝クラス並みの緩い流れを決め打ちの待機策。4角の前6頭中3頭で1、3、4着になるような前々有利の流れをはるか後方の位置取りでは手も足も出なかったのも当然。わずかな収穫を見出すならば、前走の上がりNo5ぐらいか。最速上がりより0秒4劣っただけ。良績のない千八(121102)から千六(612212)。東京千六(511112)のホームコースで最後のひと花という数字は揃っている。休み明け(412201)の仕上がり早。ひたすら波乱と外差し馬場になることを待つだけ。
アルクトスの人気は眉唾ものだ。何が人気の原動力になっているのかもわからないが、少なくても地方馬場が得意な馬ですでに限界が見え隠れしている。とにかく道悪に圧倒的な強さ。初重賞制覇だったプロキオンSも稍重。その後、直後の南部杯2着だったものの、3走前の交流初制覇までスランプを超えた惨敗の連続だった。かしわ記念で少し盛り返したものの、昨年のフェブラリーS、エルムS、チャレンジCの惨敗レースから良馬場のJRA馬場では明らかに大きな壁、苦手意識のあることがうかがえた。持ち時計No1の数字は盛岡、良馬場限定の持ち時計No2も盛岡。千四No2の数字は稍重で1年半も昔の数字では古豪健在の裏付けもできない。GⅠに良績のない鞍上配置のままも減点対象。前走の直線でスムーズに捌けなかったことがコンビ間の限界そのものを示している。
インティはこれだけ惨敗を繰り返しても策を講じなかったのが悪い。7連勝でフェブラリーS制覇からすでに2年も経過。それ以来、勝ち鞍なし。JRA馬場では連対なしまで落ちぶれている。結局、逃げベストの単調な気性にもかかわらず、1、2度控える競馬で崩れなかったためにスタイルを崩して逃げにこだわらなかったことが大きな要因だろう。または早期にブリンカーを試しても良かった。すでにゆっくり下り坂の7歳馬にハナをこだわることもブリンカー試しも遅すぎる選択だけに、後はひたすら展開が向くことを願うしかないか。今やハナに立っても軽く競られた時点で危うくなるほど強烈なモロさが同居。ハナに立てなければもっと早く馬群に沈むことが予想される。いずれにしても内枠を引いた時点でお先真っ暗。
エアアルマスはインティと同じように深刻なモロさ同居。以前も若さ露呈から19年武蔵野Sで1番人気を裏切っている。こちらはまずブリンカーか、チークP着用が常識的だったが結局着用を見送り。これまでも好走と惨敗を繰り返しでエリートから脱落していった。気性難はもちろん、時計短縮に手間取ったことがスランプ入りに拍車をかけた。千六、千四の持ち時計はそれぞれNo10、11。千六限定の上がり時計はNo10。この1年で上がり37秒台の経験なしが致命的となってさすがに一変の計算がしにくくなっている。ここはあくまでスランプ脱出へのきっかけ作り。
たった1度だけ、平凡な時計で勝ち上がった重賞1勝のオーヴェルニュは強調点を見出すのが難しい。前走は3角で逃げ先行馬に並びかけて4角先頭からそのまま押し切れた展開の利。同日の3歳1勝クラスで1分51秒3。数字にも展開にも恵まれたことが否めない。さすがにGⅠで同じような乗り方はできず、少なくても前走以上の瞬発力が求められてどう対応できるかだろう。単純な上がり時計比較でワーストNo2、千六限定の上がり時計でもワーストNo3。千六以下に驚くような数字がなく、絶対的な瞬発力不足では直線でもがく姿しかイメージできない。玉砕覚悟の逃げでどこまで抵抗できるかというレベル。
カフェファラオの取捨は難しい。圧勝があっても惨敗があっても驚かない。徹底したマイル路線ならばおそらくここでは絶対王者として挑んでいただろう。デビュー戦は3着に3秒差、2戦目はひとマクりで圧倒。3戦目の重賞でも3着に1秒1差など、とにかくぱっと見ではわからない異次元レベルの実績を積み重ねてきた。3走前の惨敗は大井特有の道悪競馬だったと納得できても、前走は行きっぷりそのものが悪く、早々に脱落した内容は単なる距離だけの問題でもないことがうかがえた。古馬一線級との格差か、数字以上に寂しく映った馬体で調整ミスか、すでに千八でも長めとなる限定スタミナとなったか。いずれにしても斤量57キロや古馬相手の千六を経験してこなかったことは"最凶"のミスリードとなりそう。まずは馬体回復。
武蔵野Sは時計勝負に強い馬が上位を独占したと考えていい。勝ち馬は次走千八のGⅠで二桁着順。3着はもとより芝馬でダートに勝ち鞍がなく、次走千八のGⅠで掲示板外のエアスピネルではっきりした。4、5着馬が次走根岸Sの2、3着となってスピード勝負で結果を出したことが確かな裏付け。ソリストサンダーは千七(302010)に良績集中だが、前走の傾向から千六(020000)以上の距離適性の高さを感じさせる。良馬場で1分35秒1はフロック駆け不可能に近い数字。終始外々を回るような立ち回りを避けることができるかどうか。直線は馬群を捌けず、ロスありきの立ち回りを連発している微妙な鞍上に嫌気だが、東京(020100)、叩き2戦目(011110)で条件そのものはしっくりくる。
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