8、4⇔8、4、3、5⇒8、4、3、5、13 (30点)
8-4、3、5-4、3、5、13、6、2、11、16 (18点)
1分31秒台の決着が確実な高速馬場。1分31秒台なら上がり34秒前半、1分32秒台なら上がり33秒台以下が求められてスピードと瞬発力の裏付けが必要となった。今年は道悪開催が多く、時計比較は難しいが少なくてもファルコンS組とニュージーランドT組が最右翼にいることは間違いない。
まずはファルコンS。改修後は過去9回。良馬場は5回目で1分20秒台は19年以来2回目。
19年
ファルコンS1分20秒9
同日
古五の二千2分1秒9
未勝利千四1分21秒8
今年
ファルコンS1分20秒1
同日
古五の二千2分1秒8
古馬の千四1分21秒3
19年より時計比較ではレベルが高い。
19年1着馬ハッピーグリン(NHKマイルC7着0秒4差)、グルーヴィット(NHKマイルC10着0秒5差)を物差しにすれば、数字だけでも楽に勝ち負けレベルの計算。さらに今年よりはるかにメンバーレベルの高かった19年で接戦の記録ならば今年は当然の主役だろう。
19年NHKマイルCの出走馬は朝日杯勝ち、皐月賞4着のアドマイヤマーズ。桜花賞馬グランアレグリア。きさらぎ賞勝ちのダノンチェイサー。ニュージーランドT勝ちのワイドファラオ。新潟2歳S勝ち、毎日杯4着のケイデンスコール。京王杯2歳S勝ちのファンタジスト。アーリントンC勝ちのイベリス。フィリーズR勝ちのプールヴィルなど重賞馬はもちろん、クラシックからの路線変更組も多数いる強力布陣だった。
グレナディアガーズにとって高速馬場が何よりの強み。掛かることは避けられない気難しさだが、今開催の馬場はむしろ掛かるぐらいの行きっぷりの良さがしっくりくる。まさに暴走した先行策でもつぶれなかった朝日杯の再現。同じような馬場、同じような流れから再び異次元レベルの時計で走るイメージも計算も簡単にできる。
結局、この馬に前半ためるような流れは向かないことが前走ではっきりした。ごく標準的な流れを絶好位で虎視眈々。4角の手応えから勝利を確信できたにもかかわらず、追ってモタついて逃げ馬を捕らえられなかったことがすべてを物語っている。理想はハイペースを積極策。極限の瞬発力を求められないような時計決着に持ち込みたい。パスラットレオン、ルークズネストがやり合う形がベスト。
相手はパスラットレオンに絞る。前走のニュージーランドTは過去10年で勝ち時計No2、レースの上がり時計もNo2。1分33秒台以下の決着で初の上がり34秒台からも、過去10年でNHKマイルCを勝った11年グランプリボス(NZT3着)、12年カレンブラックヒル(NZT1着)、18年ケイアイノーテック(NZT2着)以上の不気味さを感じる。
とにかく前走は圧巻の横綱相撲だった。完全に後続を突き放した残り100でようやくムチ1発。ゴール寸前で教育的なムチを1発使った計2発だけのぶっち切り勝ち。典型的な逃げ気性のスピード馬とはいえ、上がりNo2に0秒4も速かったという唯一の上がり34秒台でまとめた瞬発力にも驚いた。問答無用にハナを切れるかどうか。内のルークズネストのハナをどうにか叩きたい。いずれにしてもスタート勝負。
究極のレコード勝ちとなった10年ダノンシャンティの1分31秒4並みの決着をイメージ。当時の1~4着馬まで前2走のうち、どちらかで千八以上を経験していることが今年のシュネルマイスターと大きな違い。
1着ダノンは前2走で連続の上がり33秒台、最速上がり。
2着ダイワバーバリアンはデイリー杯、朝日杯などマイル重賞を経験済み。
3着リルダヴァルは上がり33秒台、最速上がりを2回経験を経て皐月賞6着(0秒4差)。
時計勝負に裏付けがなく、上がり33秒台以下の経験もないシュネルが人気になることは字面の良さと鞍上だけの人気が否めない。馬の能力を問われるとどうにも強調点が見出せないのが現実。いずれにしても1分31秒台で勝ち負けできるイメージができない。
上がり33秒台以下を経験してない馬が実に13頭。その中で千六1分32秒台以下の持ち時計がわずか2頭だけならば、1分33秒台の持ち時計の馬を選ぶより、上がり33秒台以下の経験馬から選んだ方が妙味がありそう。
唯一、上がり33秒台以下を2回経験済みのリッケンバッカーは胸を張れる瞬発力。突き抜けた数字ではないものの、千六2戦目で1分33秒台突入などスピードと瞬発力は水準以上の数字を兼ね備えている。
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