18、2⇒18、2⇒10、4、14、1、9、5 (12点)
18⇒2、10、4、14、1、9、5 2、10、4、14⇒18
オープン特別からGⅡ、さらにGⅠへ昇格したホープフルSは10年前と様変わり。名実ともに一流レースへ昇格した14年からの傾向で絞り込みたい。
前走が芝の重賞だったのは
馬名(前走)ホープフルS着順
14年
ソールインパクト(東スポ杯3着)3着
マイネルシュバリエ(東スポ杯12着)12着
ダノンメジャー(京都2歳S2着)9着
ティルナノーグ(京都2歳S3着)10着
15年
アドマイヤエイカン(京都2歳S3着)5着
オンザロックス(京都2歳S10着)9着
ロードクエスト(新潟2歳S1着)2着
ブレイブスマッシュ(サウジアラビアRC1着)7着
ネコダンサー(札幌2歳S14着)12着
16年
サングレーザー(デイリー杯3着)5着
17年
ルーカス(東スポ杯2着)6着
シャルルマーニュ(東スポ杯3着)12着
タイムフライヤー(京都2歳S2着)1着
マイハートビート(京都2歳S7着)7着
ジャンダルム(デイリー杯1着)2着
18年
ニシノデイジー(東スポ杯1着)3着
ヴァンドギャルド(東スポ杯3着)6着
ハクサンタイヨウ(東スポ杯10着)12着
ブレイキングドーン(京都2歳S2着)5着
ミッキーブラック(京都2歳S4着)9着
19年
コントレイル(東スポ杯1着)1着
ラインベック(東スポ杯3着)4着
ブラックホール(札幌2歳S1着)9着
20年
ダンノザキッド(東スポ杯1着)1着
タイトルホルダー(東スポ杯2着)4着
マカオンドール(京都2歳S3着)8着
21年
フィデル(京都2歳S3着)4着
コマンドライン(サウジアラビアRC1着)12着
アスクワイルドモア(札幌2歳S2着)10着
17年にGⅠへ昇格後は東スポ杯の結果とほぼ直結する関係性とみていい。いずれにしても今年は例年にないほど重賞からのステップが多数存在。東スポ杯1、3~5着馬と京都2歳S1~3着馬の中で上位を独占しても何の驚きもない。
東スポ杯を詳しく深堀すると17年で東スポ杯上位組が崩れた理由はひとつしかない。17年ルーカス、シャルルマーニュは東スポ杯でそれぞれ上がり34秒9、35秒6だった。コントレイルは33秒1、ダノンザキッドは33秒5。上がり33秒前半で勝ち上がった馬が絶対的な立場になるが、上がり34秒前後以上はボーダーラインのギリギリと言えそうだ。
東スポ杯の今年と昨年の同日比較
勝ち時計(5ハロン通過-レースの上がり時計-最速上がり)
今年
東スポ杯1458(589-349=338)、2歳未勝利二千で2003(611-342=332)、2歳1勝千四で1208(573-347=335)、古馬3勝千六で1320(579-341=332)、古馬1勝千六で1331(588-343=336)。
21年
東スポ杯1462(603-343=329)、2歳未勝利二千で1592(602-360=341)、2歳1勝千四で1216(575-351=340)、古馬3勝千六で1330(590-340=332)、古馬1勝千六で1351(612-339=333)
21年の2歳未勝利二千だけ別格で全体的には21年より今年は0秒8~1秒程度馬場は速い。それでも0秒4しか上回らなかった勝ち時計に絶対的な信頼を置けない理由のひとつだが、単純な時計比較では楽にここで中心的存在になれる数字。少なくても東スポ杯総崩れの心配はいらないか。
昨年は重賞組があまりにも低調だったためにホープフルS1~3着は重賞以外のステップだったが、今年は間違いなく重賞組が絡む。勝ち馬も参戦してきた東スポ杯組は特に警戒が必要だ。
そのガストリックは振り返っても勝てたことが驚きだった。直線入口で手応えアラアラ。早々にムチを連打していたのが単なるズブさとは到底思えないほど負け確信のレースぶり。ラチに近い立ち回りと直線でバラけ気味になって捌きやすかったことを考慮しても、この馬の凄さよりキャリアの少なさと休み明けの多かった他馬がだらしなさすぎたと判断するのが妥当か。距離延長にイメージを悪くするマイラー体型。さらに決まって置かれる悪癖持ちが中山替わり、鞍上のGⅠでの勝負弱さなど、この馬にとって好転するような条件がひとつもないのが現実。
一方、ハーツコンチェルトは視界良好。致命的なスタートミスや行きっぷりと反応の悪さが致命傷。前2走の落差は休み明けと追い不足と割り切れば簡単に修正は可能だろう。1、2着馬よりわずかに上回った脚色だったとはいえ、唯一の上がり33秒台。距離短縮も微妙に響いた可能性があればひと叩きと再びの二千で前々走の強烈なパフォーマンスに戻る確率の方が高い。重賞で最速上がりはこのレースにとって最強の実績。
スピードも瞬発力も平凡さを露呈したフェイトは前走が本来の姿とみるべきか。持ったままでぶっち切った前々走でも上がり34秒半ば。前走も真剣に追って同じ上がり時計ならば、これが瞬発力の限界と判断するのが常識的。太目のない馬体で理想的な位置取りから最速上がりより0秒7も劣ったことは少なくても瞬発力の逆転は不可能な数字。着差以上の完敗で標準的な瞬発力へ降格したリアルスティール産駒は位置取り選択が一気に難しくなった。気楽に乗った際に展開の利を待つ。
京都2歳S組は強調できない条件が揃った。とにかく逃げ馬有利の流れでギリギリ粘ったグリューネグリーンは展開の利だけの勝ち上がり。同日の未勝利千八と同等のラップにもかかわらず、隊列で位置取りを決めるというルーキーのような騎乗レベルだったトップナイフもまともに乗ることが稀になった鞍上配置では話にならない。
東スポ杯組と重賞未経験の2戦2勝馬との争いになるだろう。とりわけミッキーカプチーノは前走直前の"重賞級"から前走後に"クラシック級"へ昇格している。本来なら懸念される前走12月出走もすべて吹き飛ばせるという凄みある勝ちっぷり。1頭だけ別次元のレース運びで終わってみればムチを使わずの1分59秒1は、馬場の荒れた開催最終日で2秒前後、時計がかかってもホープフルSで楽勝レベルの計算。今までになかったエピファ産駒の超瞬発力型。敵は自身の体調のみ。反動のありなしだけに絞られた。
ファントムシープはひと息入れてスケールアップを感じさせている。着差こそ前2走ともに同じレベルだが、超スローの瞬発力勝負で上がりNo2より0秒6も速い最速上がりを1勝クラスで叩き出せたことは、少なくても重賞上位級の数字。しかも休み明けで一気の距離延長。すっきり映る馬体増から成長の余地をうかがえた状態での結果ならば、もう一段階のレベルアップが確定か。多頭数の最内枠や過去10年でほぼ皆無と言える前走9月以前からのステップなど、他の2戦2勝馬よりかなり条件の厳しさか。どちらとも取れる難しい天秤にかけられている。
当日はレースごとに馬場悪化となったセブンマジシャンの前走は馬場差が測りにくく、時計の価値が見出せないために比較が難しい。メンバーレベルを無視すれば上がりNo2より0秒7も速かった最速上がりは脅威の数字だが、ここでは鞍上人気の比重が大きいことも事実だろう。2戦連続の最速上がりを強調するより、上がり33秒台以下どころか、34秒半ば以下の記録もないことに注目すべきか。メンバーに恵まれた2連勝の可能性も否めないだけにここで真価を問う。
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