5⇒3、14、17⇒3、14、17、4 (9点)
3、14⇒5⇔3、14、17、4 (12点)
前々走で確実に朝日杯の有力馬になると確信していたジャンタルマンタルが低調な前走で急降下。見た目からは内枠だからこその辛勝で、数字を精査するとさらなるレベルの低さがうかがえる。
勝ち時計(5F通過-レースの上がり=最速上がり)
今年は稍重で1345(595-350=345)、重の2歳未勝利で内1356(598-358=354)。
19年1345(597-348=338)、2歳未勝利で内1367(615-352=349)、古馬2勝で外1350(610-340=335)。
18年1354(615-339=336)、稍の2歳未勝利で1364(613-351=348)、良の古馬2勝で外1350(605-345=341)。
13年から5F通過(前3年は阪神)
579.611.617.605.610.615.597.(581).(613).(590)。今年595。
過去10年で13年に次ぐ速いラップ。さらに18、19年より1秒前後も速い馬場差にもかかわらず、19年と同タイムならば19年の1~3着レッドベルジュール(朝日杯3人10着)、ウイングレイテスト(8人9着)、ペールエール(4人16着)より明らかにレベル落ち。同様の惨劇が繰り返されても何の驚きもない。
前走の中身はどうか。終始ラチ沿いの立ち回りでスムーズな折り合い。直線入口で内に切れ込んで一瞬にして残り250で先頭に立った。残り1ハロンからようやく初ムチで計3発だけ。残り150からは余裕ありの追い方で着差以上の楽勝を決めている。まだまだ余力ありなのか、時計が平凡だったから余裕だったのか。いずれにしても一歩先手を打った乗り替わりの英断は称賛していい。鞍上強化でさらなる時計短縮か、時計面での限界か。ここが大一番でも未知なる領域が多数を占めているだけに取捨に悩む。
デイリー杯が19年と同レベルならば、東スポ杯は過去10年でワーストレベルと言っていい。22年より時計半分程度、21年より1秒ほど速い馬場差にもかかわらず、それぞれに0秒7、0秒3遅い勝ち時計が低レベル評価の決定的証拠。過去10年比較で時計は標準のNo5だが、レースの上がり時計はワースト。同日の2歳未勝利千六が1分33秒3の超高速馬場からすれば、いかに上がり時計が平凡だったことがわかるだろう。
シュトラウスの上がり時計34秒9でも振り切れたのはラストのレースラップが12秒4というラップだからこそ。すべての馬がこの程度の時計でバタバタになったことが勝因になったことは否めない。さらに尋常でない掛かり癖は誰が乗ってもどんな距離でも変わらなかった事実。過去10年で逃げ先行馬が15~18番枠から3着以内になった例はない。すでに八方ふさがり。
札幌2歳S勝ちのセットアップには何の魅力を感じない。とにかく札幌2歳Sと朝日杯はまったく直結しない"混ぜるな危険"というローテ。最近だけでも前走か、前々走のどちらかが札幌2歳Sだったのは21年札幌2歳S1着ジオグリフ(朝日杯2人5着)、20年3着パスラットレオン(8人4着)、17年3着ダブルシャープ(7人9着)、16年1着トラスト(8人5着)、1人8着クリアザトラック(3人7着)。平坦と坂、千八と千六、夏と冬、パワーとスピード。まるで対極にあるような条件だから高いハードルになっているか。今年のセットはパワー馬場と展開の利がリンクした札幌2歳Sで例年以上にさらなる試練が待っている。前走の2、3着馬は次走で二桁着順、4着馬は1勝クラスを勝てない現状がすべてを物語っている。超低調レースだった評価を覆すことなど些細な条件でさえない。
基本的に東京、阪神の直線坂コースを経験した馬が絶対的に有利。平凡すぎる時計で勝ち上がった新馬戦と洋芝のぶっち切りだけのエコロヴァイツには強調点が乏しい。8月以来のローテは過去10年で皆無。前走で掛かって制御不能という気性的な問題を抱えた馬が千六未経験。さらに最内枠を引いてハナを切る選択しかないことも追い打ちになりそう。
狙いはタガノエルピーダ。ラスト残り4ハロンから11秒台突入してラスト2ハロンは連続の11秒0となる異次元ラップ。今年9月の中山は大幅に割り引く必要はあるが、京都10月の千六はむしろ超エリートが爆誕したと評価したい。まだまだ子供っぽさの残る馬体で頭ひとつ抜けた瞬発力から最速上がり。残り1ハロンでようやくムチを使って若干反応の鈍さがあったにもかかわらず、この結果だけにひと息入れてさらなる上積みや成長が見込めるだろう。とにかくパンパンの良馬場が理想。切れ負けはない。
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