京浜盃のレベルの高さは例年以上。強烈なインパクトを印象づけた。先日のクラウンCは1〜4着馬までが京浜盃に出走馬で独占。それも入着も遠かった馬が横綱相撲でますます京浜盃組の評価は高まる。南関東の生え抜きには厳しい世代であることが否めない。いずれにしてもディラクエ対5頭の争い。
ディラクエは衝撃的な大井初登場となった。時計がかかる馬場状態で1分47秒7。それを馬任せ、自然流のひとマクりでぶっち切り勝ちの離れ業は、クラシック総ナメの感触を得たほど。パワフルな走法と馬体から、まだまだ上がり目が計算できる底知れぬ雰囲気。スター誕生で快勝がそのまま能力の絶対値ならば、第一冠目はタダ貰いも同然だろう。1ハロン延長にまったく不安はなく、鞍上の過信だけが死角らしい死角。それだけに前走で勝負付けの終わった相手にとりこぼしは許されない。
ディアヤマトもツキがない。目の上のたんこぶのように付きまとうディラクエに対して3戦3敗。上がり時計さえ上回ることのできない完敗では、どうにも逆転はイメージできない。前走も例年ならば圧勝している勝ち時計レベルの数字がディラクエの前ではかすんでくる。デビュー当初は千、千二、千四という短距離志向だったスピード型は、距離克服も今後の課題。ますます条件が悪化。
ロイヤルマコトクンはハナにこだわるしかない逃げ馬として評価していたが、前走は好位差しから渋太い粘りで距離にメド。デビュー戦で3秒もち切って、千四1分27秒台を連発は世代トップレベル。スピードは一級品で距離に融通が利けば展望は開けた。初めて馬群の中での折り合いになったニューイヤーCがいい経験になったということ。同型不在でハナを切る展開になれば、前走以上の期待はできる。プレッシャーはなく、無欲の逃げに怖さ。
ホウザンの前走惨敗は評価が揺らぐ。勝負どころですでにギブアップ状態の手応えの悪さは、体調そのものよりも馬場適性に疑問が残った。1勝以上の成長力で芝、ダートを問わず重賞3、2着の実績だったが、どうにも前2走のレース内容が良くない。3走前に燃え尽きたか、やはり短距離馬なのか。ここで復活があっても驚きはないとしても、ひと叩きだけで狂ったリズムを取り戻すには厳しいのが現状。
ゲンキチホマレは見た目に大物感はないものの、完成度の違いで重賞を制した。最後方からの大マクりで転入馬を一気の差し切り。追えば追うほど伸びる末脚は、他馬と1秒以上も速い上がり時計になっている。波のある戦績は東北で7勝の母譲り。もとよりパワー優先の差し馬にスピードが加わって、さらなる進化形で大井登場か。低調な対戦比較からイメージは悪いが、勝負付けが終わってない意外性だけが頼り。
コラボスフィーダは距離の限界が近づいている。厚みのある馬体は見るからにマイラー。前走のロイヤルマコトクンに競り負けたことが決定的なスタミナ不足を示している。好調ながら新鮮味はひと息で、千八になればなおさら厳しい。ますますワイドが遠くなった。
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