4→9、6、14、5、16→ 9、6、14、5、16、7、11、17 (35点) 9、6、14→4→ 9、6、14、5、16、7 (15点) これだけ重賞ホルダーが揃いながら確たる主役不在というもどかしさ。それでも決してレベルが低いわけでもない。 サダムパテックは圧勝があってもポカの不安が残る若駒だろう。前々走は掛かって外々を回ったロスがあったとしても明確な敗因が見当たらない。前走も掛かり気味の折り合いで、直線の追い比べで左ムチによって内にヨレたことも嫌な材料。皐月賞が1週延びたことも陣営には多少の違和感があるだろう。 フェイトフルウォーは緩急自在。馬場不問のオールラウンドプレイヤーで、時計勝負にも強く、時計がかかる道悪でも減点がない。サダムパテックを物差しにすればほぼ互角。キャリア3戦目のサダムに対してこの馬は2戦目。デビュー3戦目の前々走は2着ナカヤマナイトより少ないキャリアだった。3歳1月の前走が1000万級の勝ち時計で弥生賞を上回ったレベルの高さ。ぶっつけ本番は減点材料だが成長、仕上がりひとつで大駆けの可能性は高まる。 不気味なのが若葉S組。昨年の勝ち馬ペルーサより0秒8も上回った時計は馬場差を割り引いてもケタ違い。3角すぎから手ごたえが怪しくなって直線で何度も手前を替える若さを露呈しながら、最後もうひと伸びで勝負を決めたダノンミルは裏街道からの出走でも軽視できない。なるほど母はフジキセキの全妹スターリーロマンス。母は千四以下で4勝の短距離型だったが、この馬は二千克服に母系が強く出ている証でもある。前々走の5ハロン通過が62秒0、前走が59秒5。二千で平均ペースも超スローも経験済みは大きな自信につながる。終始ラチ沿いにこだわって栄冠をつかむ。 そのダノンミルに交わされてもうひと伸びの勝負根性を示したカフナは大穴候補として一考。掛かって自滅しながらベルシャザール、ナカヤマナイトに0秒6差の3走前はまだまだ未完成時。馬群から抜け出すまでが超速かった前々走で覚醒して、重賞級の時計勝負になった前走でもう一段階のステージまで成長を遂げている。とにかく追い出し始めの瞬発力は超一流の鋭さ。直線長い東京コースで課題を抱えるが、徹底した二千志向で豊富なキャリアを武器に立ち回りたい。母ピンクパピヨンは道悪で惨敗経験。母の妹ベッラレイアも道悪は微妙なだけに馬場回復前提の狙い。 トーセンラーは乗り替わりがどう響くか。スローで位置取りの悪さから展開負けとなった連続3着が頭をよぎる。能力そのものは一流。底が割れてきたディープ産駒の中で唯一といっていいほど可能性を残している。平均ペースで大逃げとなった前走も、慌てず騒がずじっくり乗り込んでド迫力の瞬発力で差し切った。最速上がりこそ譲ったが、脚をためればためるほど伸びにつながる末脚はまさに東京向き。大外ブン回しだけは避けたい。 ベルシャザールはリズムが悪い。前走の馬群の中でモマれた経験は財産になるが、前2走はいずれもスタートミスから二の足の速さで好位という悪癖を露呈。掛かり気味の折り合いなど数々の課題が浮き彫りになっている。母は二千以上の距離で壁に当たったマルカキャンディ。馬場回復して2分割れの時計勝負では一抹の不安が消えない。平均ペースで前がバラける展開になった3走前はあくまで展開の利。 偶然か、必然か。3月暮れに行われた3歳重賞3レースがどうにもレベルの低さが否めない。ほぼ同じような勝ち時計で極端なレベル差なしならば、単純な比較が可能なはず。土曜日に毎日杯4着馬が自己条件で惨敗を筆頭に、フラワーC3、4、7、8着馬は見せ場なく終了。さらにスプリングS0秒9差の8着馬も自己条件での馬券圏外で決定的となりそう。距離も未経験なオルフェーヴルには嫌な材料。 外国人騎手と同等に扱えるのはJRAでごく一部の騎手だけ。外国人騎手から乗り替われば、ごく単純に減点していいだけにステラロッサの強調材料が浮かばなくなった。クラシック出走がかかる大事な一戦で相手は1頭だけだった前々走はなぜか、仕掛けるタイミングや位置取りが後手後手になるへぐり騎乗。鞍上マジックの望み薄を物語っている。 ナカヤマナイトは共同通信杯から直行のローテーションでかなりトーンダウンした。過去の傾向からはっきり悪ローテーションとして定着。東京コース経験済みで皐月賞に挑める喜びより、1週レースが遅れたことの誤算が大きいか。いずれにしても大目標は次と割り切るべき。
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