8→10、9、7、6、4、3→ 10、9、7、6、4、3、5 (36点) ダークシャドウのレベル位置付けは前々走ではっきりしている。すでにGT級の能力を秘めた上がり馬で、3走前が条件戦だった経験不足はまったく関係ない。極限の決着になった前々走は本来、格上げ戦。それでも直線だけの勝負に賭けて3、4着のGT馬に追い勝ったことですでにGT勝ちを確信した。反動が心配された前走でも終わってみれば、格の違いで横綱相撲。抜け出すまでが一瞬で、そこから逆手前になりながら楽に振り切った内容は当然といえば当然の結果だった。胸を張ってエリート路線で挑める連続の好時計。勝ち方だけに焦点を絞っていい。 アクシオンの前走は金星が目の前まで転がってきたが、最後は鞍上の差で競り負けた。馬群から抜け出すまでが超速かった反応の良さは、残り50で勝ちを意識できたほど。鞍上が勝ちを意識しすぎたのか、ムチをフルスイングすることで頭がいっぱいだった追い方は、おせじにもスマートとは言えない。馬体から膝が離れて、バランスの崩れたスタイルで末脚の勢いが止まってしまった。いずれにしても前々走は掛かり気味の折り合いならば、ラチ沿いの位置取りが絶対条件。馬体は絶好、無欲の差しで連対突入。 同世代でも負けていたリアルインパクトが、初の古馬相手の前走、それもGTで勝ち切ったのは驚いた。終わってみれば勝てる条件が揃っていたことは間違いない。同じ舞台の前々走は直線で前が壁になって1分32秒5。微妙な馬場差があるとしても、世代限定戦のレースからわずか0秒5の時計短縮で古馬GT制覇はツキも味方したことは確かだろう。時計勝負に強く、鞍上の意のままに動ける自在性で、強気に乗ったことも奏功した。一瞬の脚を絶妙なタイミングで追ってギリギリ粘り込んだ辛勝。さらに骨っぽい相手となって距離延長にプラス材料が浮かばない。 現時点の実力と条件がマッチしないビッグウィークは、しばらく低迷が続きそう。休養を挟んで数字増でも、もっと成長がほしい変わりない馬体。59キロを背負って斤量泣きが否めない現状では控える競馬で惨敗続きも、ある意味納得できるだろう。行くしかない逃げ馬シルポートの存在で、再び消極策で見せ場なしか。いずれにしてもハナが確実に切れる条件、メンバーで狙いたい。 ダノンヨーヨーは乗り替わりがなければ関東で妙味がない。出遅れて鞍上がパニックになった4走前がいい例。ラチ沿いの前残り連発の馬場で4角前から強引なマクり。さらに逆手前のままの追い合いではどうにもならない。少なくても関東圏ではアドリブの利かない鞍上に、微妙な距離を克服させるのはひと苦労。実績的には互角の感触はある。 シルポートは無視できない。勝ち負けまでに大きな壁があっても、ワイドなら常に展開ひとつのレベル。現実に良馬場の東京千八は1分46秒0(勝ち馬ショウワモダンは安田記念制覇直前のレース)、1分46秒1(エプソムC2着)という相性の良さ。テッポーOKの仕上がり早はハナが確約されたメンバー構成ではとりわけ強さを発揮する。 気性で走るシンゲンがGT戦線とはいえ、最悪の惨敗に終わった前3走で衰えたと判断した。スローの前々走は残り当然ラップ。それでも最後失速したことに強調材料は乏しく、年齢的にもひと息入ったここで一変は考えにくい。東京(6005)、千八(3000)の人気だけ。
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