7→15、2、14、8、5、4 (90点)
7、15、2、14、8、5
オメガハートランドを前走で本命にした理由はただひとつ、鞍上の呪縛が解けた乗り替わりだったから。5ハロン通過が60秒を切るハイペースでまさかの積極策を選んだオークス。勝負どころで外々を回すとまったく伸びない馬場状態にもかかわらず、一気に外から仕掛ける暴挙に出た3走前。未勝利並みの超スローにもかかわらず、最後方待機の前々走。これだけへぐりを続ければ信頼性を失うのは当然で、少なくてもこの馬との相性は最悪に近い。10回乗って1度だけまともに乗るようなコンビ復活では桜花賞でNo3、秋華賞でNo5となった上がり時計を誇る自慢の末脚が不発に終わる可能性は高くなる。再び乗り替わるまで待つのがベターか。
ひと叩きのネオサクセスが距離短縮で変わり身の期待。スタート後、完全に引っ掛かって向正で大マクりとなった前走がいい刺激。キャリアが少ない千六とはいえ、3走前に自己ベスト更新、前々走はGⅠ級が揃いながら目立つ馬体で連続して自己ベスト更新に晩成型らしい上昇度をにおわせている。中山芝千六はいずれも重賞で0秒1差の3着、日本レコード決着で0秒8差の6着。相性のいいコースと上がり目を望める距離でさらなる飛躍のきっかけは造れるだろう。矯正不可能なスタート下手をどこまでまともに出られるかが焦点。
これまで2年以上のブランクがあったことを感じさせないのがサンライズプリンスだ。3走前の休み明け初戦が着差0秒9の千八1分46秒1でいきなり突破口を開いていた。続く毎日王冠でも見せ場十分の0秒6差。コース替わりとしてもさらなる時計短縮には驚いた。再びひと息入った前走はスローのマクり合いでひとまず小休止だが、デビュー2連勝後にスプリングS4着、ニュージーランドT勝ち、NHKマイルC4着のエリート馬が完全復活までもう間近であることがはっきりしている。芝の時計勝負に対応するためにはもうひと絞り。
フレールジャックは瀬戸際まで追い込まれた。これだけポカが多ければ、全4勝の千八という距離に限界がみえてきたことが否めない。今後の活躍を占うためにも重要な距離短縮の千六。休み明けで馬体の成長がなく、道中掛かり気味の折り合いだった4走前の東京新聞杯、鞍上が人気のプレッシャー負けでスローを必要以上の徹底待機となった前々走はあくまで不利が重なっただけ。いぜん明確な千六適性をうかがえないのが現状で、条件的に何ら問題なく真価を問えるレースになることは言うまでもない。ここで走らなければ重賞ロードへという青写真が絶たれる。
ミトラは瞬発力勝負での限界を示している。十分な手ごたえで直線入口、勝ちを意識できた前走でも終わってみれば競り負けたのが象徴的なレース。芝へ路線変更してから日が浅いため、些細なきっかけでさらに変身する余地はあるが、トリッキーな中山コースが初経験でいきなり一変は考えにくい。あくまで経験レベル。
距離を縮めてドン底のスランプから脱出気配のオウケンサクラが再び千六挑戦で怖さが出た。桜花賞2着、オークス5着、天皇賞秋4着というGⅠ級の実績はローテーションの工夫によって生まれ変わる可能性がある。芝千六は13戦ぶり、右回りは4戦ぶり。何よりフラワーCを勝った以来の中山コース替わりが変身のきっかけになっても驚きはない。
時計がある程度出ても上がりはかかるという特異な馬場状態。道中は内々の好位で我慢できて、パワーを求められる流れにも動じない上がり馬が魅力。置かれすぎるシルクアーネスト、外枠のタマモトッププレイより馬場不問、不発のない瞬発力でここ6戦、4度の最速上がりとなっているダノンプロングラマーの出番。 |