7⇔10、12⇒10、12、9、11、6、3、4 (24点)
キズナの前走は完全試走だったか。同日1000万の二千四より5ハロン通過で0秒8も遅い超スローを徹底待機。もしも勝ちを意識して挑んだのであれば、相変わらずのペース音痴ということになるが、それ以上に心配なのが瞬発力に限界が近づいたような内容だったことだ。展開に恵まれなければGⅡでも通用しないラブリーデイ、スズカデヴィアス程度なら射程圏だったにもかかわらず、ラブリーよりわずか0秒6だけ上回った上がり時計ではダービー馬の威厳などまったく感じられない。早仕掛けでは非難されても遅仕掛けでは何の非難もないのがJRAジョッキー特有の負けパターン。再び鞍上がディープインパクトの亡霊を追いかけ始めた現状ならば、馬自身の能力と鞍上のイメージの微妙なズレが今後顕著になる可能性も秘めている。叩き2戦目で狂いかけているリズムを断ち切れるかどうか。エース復権へ負けることは許されない大事な一戦で人馬ともに真価を問いたい。
スピルバーグの前走は驚いた。一線級相手になると連続好走が稀な厩舎で天皇賞とジャパンCの連続好走。銀河系軍団の厩舎でも10年に1頭の逸材なのは間違いないということ。ピークは短く、古馬になって不振が長く続いていたディープ産駒の評価を盛り返す一撃で、厩舎はもちろん、生産牧場にとっても大きな大きなGⅠ制覇。それだけ期待の大きさがうかがえるだけに海外制覇という先の見据えた完調の見込めないステップであることは否めない。パワー馬場の天皇賞でケタ違いの伸び。理想的な馬場状態だけが頼りか。いずれにしても気配優先。
ロゴタイプは牝馬に追い負けたことで改めてマイラーとして評価を固めたい。前が残って当然の超スローで斤量差があったとはいえ、3着ステファノスにも詰め寄られた。中山(321000)のおハコのコースで失態だけに人気先行馬が下方修正される時期に差し掛かっているだろう。未知なる出張競馬でコースも距離も微妙な条件では強気になれない。 |