17、7⇒17、7⇔18、15、16 (12点)
17⇒18、15、16⇒18、15、16 (6点)
17、7-18、15、16、10、13、8
17-18、15、16-18、15、16、10、13、8 (12点)
17⇒7、18、15、16、10、13、8 18、15、16⇒17
レコード確実な馬場が一変。前日の豪雨でどうやらイメージの訂正が必要になった。良馬場への回復は期待できても、短時間で10ミリ以上の雨は確実に先週よりも馬場を柔らかくする。当初、1分31~32秒の決着予想が1分32秒後半~33秒前後の決着が濃厚になってきた。
どちらにしても考えるべき主役はグランアレグリア。この馬が動けば皆が動くという展開面のすべてのカギを握っている。いずれにしても両極端な前2走をどう評価するか。圧勝でも惨敗でも驚かない危うさを秘めていることは間違いない。
ジョッキーらが感じていたように桜花賞当日は相当芝が短かった事実。現実に好時計連発。同日の古馬500万で1分34秒2。馬場差を考慮すると例年の1分33秒前半レベルとして今年の桜花賞を採点。レースレコードほどのインパクトはないことを頭に入れときたい。それでも1分33秒前半の桜花賞勝ち時計だったハープスター、ジュエラー、アーモンドアイと同等かそれ以上の絶対スピードに異論はないが、これまですべてのレースで直線ラチに頼ってきた勝ち方が唯一であり、最大の弱点だろう。
デビュー戦は直線入口で先頭。当初ラチから離れて追い出したが、終わってみれば徐々にラチにモタれて残り100からは逆手前。最後はラチ沿いでゴール。2戦目も同じようなレースぶり。逆手前にならなかっただけで追い出すと即ラチに頼っていた。
完敗した前々走はどうか。直線入口で勝ち馬が外から強引なマクりに嫌気が出て早々に後退。その後引き離されなかっただけに外から被されたことが相当嫌だったことがうかがえる。
左、右回りを問わず、直線早々にラチを頼るようなコース取りがこの馬の勝ちパターン。前走はまさに象徴的なレースだった。同じように直線入口で先頭に並ぶと抜群の手応えで追い出しを我慢。それでもムチを入れた時にはラチにピタリと張り付きながら伸びだった。上がり時計はメンバーNo5。最速上がりより0秒6も遅い瞬発力でも押し切れたこと、最速上がりの経験はデビュー戦だけからもレースのうまさがこの馬の生命線である証ともなった。先行逃げ切りのイメージが強いアドマイヤでさえ、上がり33秒台が4度の経験。少なくても4角でアドマイヤとの差は2馬身差はほしい。こういうタイプはラチに頼れない案外追えない、伸びないことが多い。
アドマイヤマーズにとって大外枠より想定外の馬体減となった前走からの厳しいローテがすべてのカギを握っている。成長して理想的なバランスとなった前々走と比べると前走は明らかにギリギリの馬体。条件が合わないタイトルほしいさにがめつさが全面に出て皐月賞を使ったことが致命傷になっても驚かない状況になっている。
千八、二千の重賞で苦戦続きのダイワメジャー産駒にとって当然の結果だったのが前2走だろう。前々走は瞬発力勝負でディープ産駒に競り負けて、前走は鞍上が距離を意識しすぎて自滅した。極度のスランプになっている鞍上らしく、なぜか必要以上の待機策。ある程度のハイペースでも前が止まらない高速馬場だったことを考えれば、理解に苦しむ乗り方だったことは言うまでもない。
ローテをきっちり守ればグラン相手でも自信の本命馬だった絶対スピードが強行軍の千六で戻るかどうか。キャリア2戦目で古馬500万レベルの勝ち時計、デイリー杯では1000万レベル、朝日杯で1600万以上のレベルで勝ち上がったことが同日のレース比較で浮き彫りなれば、前2走がどれだけ無駄なレースだったことがわかるはず。
距離にはっきり壁を感じさせても1分58秒5。皐月賞の過去10年の半数の勝ち馬より時計が速かったことが唯一の救いで、改めてこの馬のスケールの大きさを示した。4角でグランの2馬身差後方なら本来射程圏。ひとまず気配に注目したい。
過去10年であれだけスプリンターや単調な逃げ馬が存在しても、5ハロン通過は速くて57秒後半。極限のレコード決着となった2010年のレースでは56秒3だったが、これはあくまで例外中の例外。良馬場と仮定して、ごく普通の馬場でゴリゴリの逃げ馬不在ならば、58秒台の立ち回りが常識的だろう。4角で逃げ馬の直後になる切れ切れの瞬発力がないグランでさえ、上がり34秒前半で勝利が計算できる。追い込み馬はグランより1秒近く上がりが上回れるかどうかで33秒前半。先行差し馬はグランより時計半分となる33秒前後の上がりが条件になる。
あくまで良馬場予想になるが上がり33秒台が未経験馬に出番はないだろう。わずか1度の経験馬も微妙な評価でいい。これに引っ掛かるのがダノンチェイサーだ。上がり33秒台だった前々走は当時のメンバーNo2の上がり時計。最速上がり経験も未勝利勝ちのレースのみ。前走もレース直前の雨が奏功して転がり込んだ重賞勝ち。低調な相手を選んできたこととツキの良さで成り上がってきた印象が強い。時計にも瞬発力にも裏付けがなく、前日3番人気は人気先行の嫌い。
アドマイヤの上がり33秒台4度の経験と同じ回数を経験しているのがケイデンスコール。大外枠が嫌われたのか、この低調人気には違和感しかない。5戦中4戦で最速上がりの切れ味は陰りをみせず1、2着馬を上回る最速上がりだった前走は前残りで脚を余した0秒2差。早めにレースを捨てた前々走は一過性のポカだった割り切れるほど前走で以前の勢いを取り戻している。外から被されない位置取りだった未勝利と新潟2歳Sを連勝時の再現を狙う。
ヴィッテルスバッハは数字が凄さを物語る。前2走の最速上がりは天井知らずに磨きのかかった異次元レベルの数字。前々走は唯一の上がり32秒台、前走は上がり33秒台7頭の中で次位に0秒3も速い数字は軽くグランを上回る切れ味を示している。必要以上に置かれてきたレース下手が本番で置かれすぎず、行きすぎずで脚をためられるかどうか。乗り役の腕が試される。4角でグランの5、6馬身差が目安。
トオヤリトセイトは前走のメンバーで一番中身が濃かった。初の千六や休み明けなど数々の試練を乗り越えて同タイム3着。残り150でムチを持ち替えた際に馬がヨレて勢いが急停止したのが馬の若さ、鞍上の未熟さなのかは別にして、まともに追えれば間違いなく突き抜けていた。未勝利並みのラップだった前残りで追い込んだことを強く強調したい。
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