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東京裏読み
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12R
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東京11R推奨レース

3連単フォーメーション5⇒11、12、9⇒11、12、9 (6点)

5⇒11、12⇒4、16、14、6、1、8 (12点)

3連複5、11-12、9、4、16、14、6、1、8

結論から言えばコントレイルは絶対的な存在。逆転は不可能と感じさせる数字が並んでいる。昨年のサートゥルと同じようなローテでも能力的にランクひとつ以上のスケールの大きさを感じさせている。

まずはダービーで大きな壁になっている条件を並べてみた。過去40年で4、5月を使わずにダービーで3着以内に入ったのは84年1着シリウスシンボリ(前走3月30日若葉賞二千二)、96年1着フサイチコンコルド(前走3月9日すれみS二千二)だけ。120頭中2頭の確率の低さ。桜花賞や皐月賞でローテのジンクスは打ち破られたが、極限の時計と瞬発力が求められる高速馬場のダービーではなかなか破られないと信じている。いずれにしてもここ20年以上も記録なしの最強ジンクスだ。
外厩が充実してきた近年でも2カ月以上の休み明けは

16年
該当馬なし

17年
サトノアーサー(毎日杯2着)ダービー5番人気 10着

18年
ブラストワンピース(毎日杯1着)ダービー2番人気 5着
ダノンプレミアム(弥生賞1着)ダービー1番人気 6着

19年
エメラルファイト(スプリングS1着)ダービー14番人気 12着

この中でも最強レベルだった18年で2頭がコケたならば、いずれ破られるとはいえ、大幅な減点材料に異論はないだろう。今年は休み明けのワーケアアルジャンナ(1勝馬も×)が該当。

瞬発力勝負が確定的だった昨年がまさかの歴史に残る超ハイペース。逃げ馬とのコンビを組んだ鞍上に今後10年、GⅠで頼む馬主はいないであろうとも思える大暴走で完全にレースをぶち壊している。昨年は3年前より5ハロン通過で5秒4も速いラップ。例年と比べても20馬身ほど前々で立ち回っていることに気づかないのだからダービーどころか、重賞にさえ乗る資格のないことがわかるはず。
2番手の位置取りでも本来ならば厳しい流れだったが、超高速馬場だったために結局、前が止まらずにロイヤルバローズという伏兵の大駆けで終わった。超ハイペースでも差し馬はほぼ無抵抗に終わったのは稀な結果として度外視していい。
今年は確実に2分22~23秒台の決着。オークスの2分24秒台は、桜花賞組の反動がひとつの要因だった凡戦で完全なる参考外。馬体重発表を見た瞬間に感じた不安がそのまま結果に直結した。
桜花賞⇒オークスというローテの馬は12頭もいたが、10頭がマイナス体重。プラス体重はスマイルカナだけ。増減なしがデアリングタクトだけだった。振り返れば桜花賞2着レシステンシアもNHKマイルCで不可解な負け方だった。逃げ切り当然のラップを刻みながら、マイルに良績のなかった勝ち馬にあっさり交わされる完敗。6キロ減の馬体重はこれまでの最低体重。デビューから14キロ減が桜花賞激走の反動、ダメージの大きさとみるのが妥当だろう。
これは皐月賞にも当てはまること。馬場を割り引けば実質1分58~59秒の決着。上位馬の中にダメージが抜けきらない馬もいる可能性は極めて高い。

休み明けでもだめ、使い過ぎのダメージ残りもだめだが、さらにキャリア6戦以上もありながらGⅠ未経験馬も近年の好走例がない。2分24秒以下が当然の決着となる超ハイレベルとなれば、フレッシュすぎても疲れ過ぎても対応できないということ。いくら秘めた能力を兼ね備えてもいきなり世代トップレベルとの好走は難しい。今年はヴァルコスが該当。

オークス同様に瞬発力は1、2を争う大事な要素。近年は特に瞬発力型の好走が目立てば、素直に数字を信頼できる。

GⅠ馬以外で年明けに最速上がりのない馬は×。

逃げ先行のイメージが強い19年ロイヤルバローズでさえ、年明けに最速上がりを記録している。16年以降のダービーで、ある程度人気を背負ったが、年明け最速上がりなしは

16年
エアスピネル(デイリー杯1着)ダービー7番人気 4着
リオンディーズ(朝日杯1着)ダービー4番人気 5着

17年
アルアイン(皐月賞1着)ダービー4番人気 5着

18年
ダノンプレミアム(朝日杯1着)ダービー1番人気 6着
ジェネラーレウーノ(京成杯1着)ダービー8番人気 16着

19年
ランフォザローゼス(京成杯と青葉賞2着)ダービー5番人気 7着
リオンリオン(青葉賞1着)ダービー6番人気 15着
サトノルークス(すみれS1着)ダービー8番人気 17着
アドマイヤジャスタ(ホープフルS2着)ダービー4番人気 18着

例外は17年レイデオロと18年エポカドーロ。どちらも中山二千のGⅠ勝ち馬。レイデオロは年明け1戦だけ、エポカは逃げ馬だけにごく稀なタイプ。年明けで最速上がりの経験なしはワーケアヴェルトライゼンデブラックホールビターエンダーコルテジアディープボンドマイラプソディ

ここからは16年以降のダービーで良績を残す条件を並べたい。
1・昨年デビューで最速上がりを3回以上経験のある馬(GⅠ馬は年明けゼロもOK)で年明けも最速上がりの経験あり。
2・千八以上で勝ち鞍ありで二千の経験あり(デビューだけ二千以上はその後すべて千八以下は除外。キャリア6戦以上でGⅠ経験なしも除外)。
3・上がり33秒台以下を経験あり(GⅠ馬を除く)。

上記の条件をクリアしたのはそれぞれの年の内枠順に示すと

16年
ディーマジェスティ
マカヒキ
サトノダイヤモンド

17年
スワーヴリチャード
ペルシアンナイト(キャリア6戦)
レイデオロ
カデナ(キャリア6戦)

18年
タイムフライヤー(キャリア6戦)
キタノコマンドール(キャリア3戦)
オウケンムーン
グレイル(前2走はいずれも掲示板外)
ステルヴィオ
ワグネリアン

19年
レッドジェニアル(GⅠ経験なし)
ヴェロックス

17~19年で上記の該当馬とならなかったダービー上位馬は

17年
3着アドミラブル(最速上がり2回は前2走。前走の青葉賞でレースレコード)
18年
2着エポカドーロ(唯一最速上がりの経験なしも皐月賞馬。逃げ馬)
3着コズミックフォース(最速上がり2回、重賞での経験あり。前走で破格の勝ち時計)
19年
1着ロジャーバローズ(最速上がり2回。GⅠ経験なしも前走で逃げ2着)
2着ダノンキングリー(最速上がり2回、キャリア4戦。重賞で経験あり。皐月賞3着馬)

最速上がりの経験がなかったエポカは別格の逃げ馬として除外すれば、とにかく最速上がりの経験がダービー好走の要因のひとつになっていることは間違いない。

今年のメンバーで最速上がり3回以上の経験馬で上記の条件をクリアしている馬はコントレイルのみとなっている。

最速上がり2回に緩和して前走時計優秀でかつ上記の条件を満たしている馬は
ガロアクリークサリオス

最速上がり3回も緩和。ここ10年では前走で上がりNo4以内が多数。年明けに最速上がりの経験はないが、前走でメンバーNo4以内の脚を使ったのは
マンオブスピリット

もうひとつダービーの結果に直結する傾向がある。皐月賞の1~5着で1、2着。2、3着。3、4着。4、5着のいずれかが3馬身以上の着差だった場合。その着差より上位馬が必ず1頭は馬券に絡んでいる。
過去40年の皐月賞で

80年
3着と4着が3馬身半差
1着ハワイアンイメージ
2着オペックホース(ダービー1着)
3着ハワイアンジュエル

4着モンテプリンス(ダービー2着)

82年
3着と4着が3馬身半差
1着アズマハンター(ダービー3着)
2着ワカテンザン(ダービー2着)
3着アサカシルバー

83年
2着と3着が3馬身半差
1着ミスターシービー(ダービー1着)
2着メジロモンスニー(ダービー2着)

4着ビンゴカンタ(ダービー3着)

84年
2着と3着が4馬身差
1着シンボリルドルフ(ダービー1着)
2着ビゼンニシキ(ダービー14着)

85年
1着と2着が5馬身差
1着ミホシンザン(ダービー不出走)

86年
2着と3着が6馬身差
1着ダイナコスモス(ダービー1着)
2着フレッシュボイス(ダービー不出走)

94年
1着と2着が3馬身半差
1着ナリタブライアン(ダービー1着)

98年
3着と4着が3馬身差
1着セイウンスカイ(ダービー4着)
2着キングヘイロー(ダービー12着)
3着スペシャルウィーク(ダービー1着)

03年
2着と3着が3馬身半差
1着ネオユニヴァース(ダービー1着)
2着サクラプレジデント(ダービー7着)

11年
1着と2着が3馬身差
1着オルフェーヴル(ダービー1着)

20年
2着と3着が3馬身差
1着コントレイル(ダービー?着)
2着サリオス(ダービー?着)

近年は高速馬場で時計が速くなるものの、着差が意外につかないのが皐月賞の傾向。その中で2馬身差は何度もあるが3馬身差以上は稀。わずか1カ月のレース間隔では届かない絶対的な能力差、完成度の差ではないか。この30年ではわずか5回だけ。約10年ぶりとなる頻度の少なさが価値の大きさを物語っている。

これらを踏まえればコントレイルの1強。この馬のイメージを悪くしているならばそれは鞍上だろう。この馬にルメール、レーン騎手だったら勝ち方だけが焦点になるぐらいの主役になっている。鞍上に弱点を抱えてもこの馬が負ける姿は常識的に考えられない。
4戦4勝でキャリア5戦目、ホープフルS⇒皐月賞のローテ、昨年のサートゥルナーリアと同じ轍を踏むことは考えられない。レース内容は似ても似つかぬだけにまったく問題にしなくていい。
まず大きな違いはディープカナロア産駒の違い。アーモンドアイ以外はほぼ9割の馬が距離二千を限界を示していること。次にコントレイルが最速上がり全4戦で上がり33秒台以下を2回経験済み。対してサートゥルは最速2回で上がり33秒台以下の経験がなかった。さらにホープフルSはムチを使わずの大楽勝、キャリア初のムチを使ったのがようやく皐月賞だったことでハードなレース経験がなかったこともダービーで影響した。サートゥルが数字に表れない経験値の低さに対してコントレイルはとにかく数字も見た目も超ハイレベル。
歴史的な快勝だった東スポ杯の次走だったホープフルSはいくらか残っていたダメージ。じっくり充電して本来の姿に戻った皐月賞のひとマクり圧勝劇こそがこの馬の能力基準との見解ですべての歯車がかみ合う。

2強と言われているもう1頭のサリオスが好走する姿は正直、イメージしづらい。3着以下に絶対的な差でも、勝ち馬より明らかにワンランク下。距離がさらに延びて厳しくなるのはお互い様だが、こちらのダメージは致命傷になる可能性さえある。
血統的には何の減点もないだろう。母は二千二のドイツオークス勝ちを含む5戦4勝。血統的にはこなせる余地を残せても、長距離で激走できる体型に見えない。しかも昨年の暮れにNHKマイルCをにらんでの放牧。レーン騎手の当初の免許期間からも明らかに皐月賞好走で色気が出始めている。もちろん、あれだけのパフォーマンスならばダービーを選択するのは当然だが、千八以上に勝ち鞍のない馬にとって惨敗覚悟の挑戦であることも事実。
皐月賞で勝ち馬と着差はないが、内容的には完敗だったことは立ち回ってきたコース取りの差で浮き彫りになる。行きたがるのを懸命になだめた前々走とは一変。前走は馬群で驚くほどスムーズな折り合いだった。
終始ラチに近いコース取りでまったくロスなく、これ以上ない立ち回り。しかも3角過ぎからのマクり合いを直線まで仕掛けを我慢できた展開の利で、4角では勝ちを意識できたほど手応えも良かった。直線早々に前がクリアになって残り1ハロンで勝ち馬との併せ。残り50で伸び切れなかったのは相手の強さか、この馬の距離の限界かのどちらかだろう。いずれにしても悔やまれるのが終始逆手前だったこと。千八以上で未勝利馬のダービー好走はかなりハードルは高いことは言うまでもない。

千八以上未勝利馬が16年以降のダービーである程度の人気にもかかわらず、馬券に絡めなかったのは16年エアスピネルロードクエスト。17年ダンビュライト。現時点の完成度はこの馬たちより上でも常識的に難しいことは競馬キャリアが長いほど感じること。NHKマイルCから参戦でダービーに良績を残した馬はいても、前々走が千六、前走が皐月賞だった馬はここ10年以上いない。
01年2着ダンツフレーム(3走前は千八)
07年1着ウオッカ(牝馬)
サリオスには千八以上で未勝利、前々走が千六など同時に2つのジンクスを打ち破る必要のある十字架はあまりにも重い。

皐月賞1、2着馬以外はまさにどんぐりの背比べ。一長一短だが、超ハイレベルだった皐月賞組で独占が常識的か。血統的に距離OKでも体型的に微妙なサリオスに対して、血統的に微妙でも体型的に距離OKのガロアクリークは侮れない。時代が違えばこの馬も相当な実績を残せたはず。超スローでマクり合いとなったスプリングSでは一番遅い仕掛けとなってある程度の展開の利は認めても、衝撃的な強さだった。
4角で5頭分も大外を回って直線入口で6頭並んだ中の1頭。手前の替え方がぎこちなく、エンジンがかかったのは坂下からだったが、並びかけてきた2着馬を最後突き放した内容は上がりレースラップ11秒8-11秒1-11秒4からもレベルの高さがうかがえた。
ホープフルSはキャリア不足、3走前は休み明けで敗因ははっきりしている。経験と成長を繰り返して皐月賞で結果を残せばさらなる成長があっていいだろう。
皐月賞は向正面で勝ち馬より1馬身前の位置取り。ワンテンポ早い仕掛けにもかかわらず、3角過ぎにあっさり交わされたが、惨敗覚悟の手応えで直線入口で2馬身前だったサトノを交わしたことは胸を張っていい。キンシャサ産駒の突然変異で馬体の充実は目立っていた。

そのサトノフラッグに何ら強調点は浮かばない。完敗、惨敗の前走こそが現時点でのポテンシャルだろう。2歳時にレコード勝ちとはいえ、同日の2歳新馬千六で1分33秒3が叩き出せる超高速馬場ならば、古馬1勝クラスにも届かない時計だったと割り切るべき。しかも瞬発力自慢のディープ産駒にもかかわらず、これまで上がり33秒台以下が1度も経験がないどころか、自身の上がり時計ベストは34秒5。二千四で33秒台が確実に求められる高速馬場で上がり時計をいきなり1秒縮めるイメージも浮かばない。

ワーケアはダービーで休み明けに良績なしを知らずに皐月賞スキップを決めたか。いずれにしてもダノンプレミアムブラストワンピースも越えられなかったエベレスト級の高いハードルを重賞未勝利馬が越えられる計算式はない。確かにホープフルSは鞍上のへぐりに近い展開負け。スタート直後に不利を受けたとはいえ、じっくり構えすぎた前残りならば着差ほどの能力差はないが、それでも年明けの内容はダービーで好走できるようなインパクトはまったくないことも事実。右回り云々より時計勝負の弱さが否めない。

オッズが示すように5番人気以下は似たような強みと弱み。どのみち時計云々が語れず、コントレイルと完成度が雲泥の差ならば、少なくても直線までじっくり経済コースで立ち回れる瞬発力型が唯一の好走条件だろう。皐月賞1~3着馬以外となると
ダービーで王道条件の千八以上に勝ち鞍があって、最速上がりも複数回経験済み。キャリアが多すぎのGⅠ未経験馬を除いて4月か、5月からのローテで2勝以上の条件をクリアするのは内枠からサトノインプレッサレクセランスヴェルトライゼンデダーリントンホールマイラプソディマンオブスピリット。手広くいくならこれぐらい必要。