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京都裏読み
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ローカル
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京都11R推奨レース

3連単1軸マルチ14⇒17、11、15、7 (36点)

17⇒11、15、7 (18点)

3連単フォーメーション14、17⇒14、17、11、15、7⇒16 (8点)

過去の歴史に照らし合わせれば、十字架を背負っている状態の人気馬が多数存在する。あっさり取りこぼしても驚かないほどの最凶クラスのジンクス持ち。最近は数々のレースで覆している時期に入っているとはいえ、2、30年も覆されなかった条件を受け入れて主役にするのに若干躊躇することは間違いない。

2、3着馬を除いて菊花賞馬に限定すると該当馬ははるか昔。

[1]タスティエーラ・・・5か月以上の休み明け(87年サクラスターオー)

[2]ドゥレッツァ・・・重賞未経験(90年メジロマックイーン)

[3]ハーツコンチェルトダノントルネードウインオーディン・・・1勝馬(過去40年で該当馬なし)

[4]ナイトインロンドンショウナンバシットマイネルラウレアシーズンリッチ・・・神戸新聞杯で4着以下でなおかつ4番人気以下(二千四になった07年以降、該当馬なし)

とりわけ [1] は過去10年で2、3着もない最強、最凶レベルのジンクス。 [4] は08年2着フローテーションだけ(このレースが生涯一の大駆けだった)。 [3] は唯一の連対馬エタリオウの実績を物差しにすれば、今年はかなりの小粒感が否めない。
いずれにしてもソールオリエンスサトノグランツファントムシーフはジンクス回避だけで心強い追い風となった。

"強さの菊花賞"。"速さ"や"運"が必要とされている皐月賞やダービーと違ってまさに馬の総合力を求められる牡馬の最終クラシック。大きな指針として"大きく崩れない=絶対的な安定感"が必要とされる。過去20年、前2走以内で二桁着順ありだった菊花賞3着以内の馬にははっきりした共通点がある。

05年2着アドマイヤジャパン
07年1着アサクサキングス
08年2着フローテーション
09年3着セイウンワンダー
11年3着トーセンラー
14年2着サウンズオブアース
15年1着キタサンブラック
17年2着クリンチャー
20年3着サトノフラッグ
21年1着タイトルホルダー

これらはダービー前に重賞勝ちか、3歳オープン特別勝ちの実績(例外が14年サウンズだけで重賞2着あり)があった。
今年の前2走で二桁着順ありはサトノグランツショウナンバシットシーズンリッチナイトインロンドントップナイフは重賞2着で微妙なラインだがシーズンナイトは完全脱落。

 

ダービーを3戦目で制したフサイチコンコルド並みのインパクトだった18年ですべての常識がひっくり返った。それがフィエールマンの勝利だろう。キャリアはわずか3戦、しかも重賞未勝利。距離も千八までの経験しかなかったうえに、極めつけは休養明けローテだ。
それまで90~00年代は前走が9、10月にほぼ限られていた(1頭だけ8月だったのが02年2着ファストタテヤマ札幌記念13着)。ところが17年で久しぶりに8月(3着ポポカテペトル新潟古馬2勝1着)からのローテが出て、18年で過去にない7月(ラジオNIKKEI賞2着)からのローテでフィエールが快挙を成し遂げた(同時に3着ユーキャンスマイルも8月からのローテ)。キャリアの浅さや順調さを欠いたとにおわせる休み明けローテという2つの強力ジンクスを崩せば、今年に多くあるキャリア5戦馬、ダービー以来の悪ローテでももはや大きな問題でなくなった。

とにかくダービーのレース分析が一番重要になるが、少なくても今年のダービーは史上最低レベルであることが数字に示されている。
22年より速い馬場にもかかわらず、3秒3も遅い勝ち時計で、何よりそれでもレースの上がり時計が0秒1劣る数字がすべてを物語っている。過去10年で勝ち時計もレースの上がり時計もブービーが決定的。なるほど超スローの上がり勝負にもかかわらず、今年の勝ち馬は最速上がりの経験なしでも勝てた理由がそこに示されている。

ダービー(5F-レース上がり-最速上がり)、同日の3歳未勝利千六との比較で如実にわかる今年のレベルの低さ。

今年2252(604-353=330)、3未16で1328(588-340=333)
22年2219(589-352=336)、3未16で1337(585-352=341)
21年2225(603-339=334)、3未16で1337(599-338=333)

ダービーでは好位で立ち回った馬が絶対的に有利だったということ。それゆえにダービーでの上がりランキングが重要な要素になってくる。後方で展開負けだった馬らがダービー後の巻き返し連発がその証。
上がりNo2だったトップナイフが札幌記念2着。上がりNo5ソールオリエンスがセントライト記念2着、上がりNo6のノッキングポイントが新潟記念1着。

 

過去10年の1~3着馬で最速上がり経験なしだったのは21年1着タイトルホルダー、17年3着ポポカテペトル、15年1着キタサンブラック、3着リアファル。17年は不良馬場ゆえに10年30頭中、良馬場に限れば3頭だけ。いずれもハナか、2番手で重賞勝ちの実績ある逃げ先行馬も偶然の一致でない。これこそが長距離の菊花賞でも瞬発力が最重要条件であることを示している。

好位でギリギリ凌いだ程度の辛勝だったダービー馬タスティエーラにはレースぶりにも数字的にも強さ、凄みを感じない。むしろ、数字だけに注目すればここで好走したら驚くべき事例になる。立ち回りのうまさ、器用さだけが頼りで、鞍上の技量には敏感に左右されることもこの馬の特徴。最速上がりの経験なしに加えて驚異的な持ち時計もなし。上がり33秒半ばが壁になっているのが現状で時計か、上がり時計か、どちらかで極限レベルの数字が求められる京都では前走以上の輝きを計算もイメージもできないのが本音だ。レコード確実な馬場の前走で近年の最低レベルの勝ち時計はまさに展開の利がすべて。とりわけ逃げ馬でもないのに上がりNo9は菊花賞で致命傷レベルになる。抜群の位置取りの良さと仕掛けがタイミングが重ねって、さらに2着馬のへぐりがうまくリンクした結果だったと割り切った。

キャリア5戦以内の馬は過去20年で馬券圏内はわずか5頭だけ。すべての馬は時計か、瞬発力かのどちらかが特化していた。

21年2着オーソクレース(211000)最速上がり2回

19年1着ワールドプレミア(212000)最速上がり2回

18年1着フィエールマン(210000)最速上がり2回

07年3着ロックドゥカンプ(400000)上がりNo2が3回、No3が1回

04年3着オペラシチー(300001)レコード勝ちあり、最速上がり2回

タスティはデビューからこれまで上がりNo2、3、4、5、9で走るたびに尻すぼみ。二千四、二千の持ち時計はそれぞれNo9、5。平凡な瞬発力に加えて絶対的にスピード不足を示す持ち時計の平凡さ。超高速の瞬発力勝負になりやすい京都では戸惑う姿が簡単に浮かぶだろう。
最大の難点はローテ。5か月弱以上の休み明けで3着以内の好走は87年1着サクラスターオーから皆無。最近まで8月からのひと息後でも苦戦を強いられていた。サクラは菊花賞でキャリア6戦目。ダービーと弥生賞の重賞2勝で奇しくもタスティと同じだが、スピードも瞬発力もボーダーライン以下の数字で、本来はまったく狙えないほど強調点を見出せない。

 

また過去10年で顕著に表れているのが前4走以内で勝ち鞍か、重賞2着以内か、神戸新聞杯2番人気以内が必須。このジンクスに引っ掛かるのがウインオーディンショウナンバシットマイネルラウレアなどが脱落すれば、やはり4戦3勝のドゥレッツァは鞍上込みで怖さしかない。
走るたびに末脚に磨きかかって4戦連続で最速上がり中。重賞以外からのステップとはいえ、古馬3勝クラスの完勝はクラシック直結レベルが常識的な見解。ダービー出走馬の中に驚異的な瞬発力型が不在というのもこの馬にツキが回ってきたということ。
4走前は3着に0秒7差、3走前は4着に0秒8差、前々走は3着に0秒8差、前走は仮想菊花賞としては最高の経験値レベルになる残り5ハロンから最後まで11秒台というラップ。これを難なくクリアしたことで陣営も自信から確信に変わっただろう。何より前2走は上がりNo2よりそれぞれ0秒8、0秒5も速い数字がすでに古馬重賞でも通用するレベルの証明そのもの。
ダート血統からの突然変異とはいえ、レベル云々を別にしても母が海外GⅠ馬というバックボーンにドゥラメンテの遺伝の力で覚醒してきた。時計はかかって瞬発力が極限レベルの勝負になればこの馬の独壇場。

神戸新聞杯が二千だった06年まで当たり前のステップが今や前走二千以下が非常識になったことに間違いない。07~22年まで二千以下からのステップはわずか3頭だけで18年1着フィエールマン、16年2着レインボーライン、09年1着スリーロールス。3頭の共通点はデビューから二桁着順なし、0秒8以上の負けなし。菊花賞前まで条件は合わなかったが、底力だけで大きく崩れなかったとみるのが正解だろう。
ノッキングポイントトップナイフはここで脱落。

皐月賞馬とダービー馬の出走が23年ぶり。タスティが5か月弱以上の休み明けで勝てばサクラスターオー以来34年ぶり、重賞未経験馬のドゥレッツァが勝てばメジロマックイーン以来23年ぶり。ダービーで負けたソールオリエンスが菊花賞を勝てば皐月賞と菊花賞の二冠馬はゴールドシップ以来11年ぶり(過去40年でこのパターンは他にセイウンスカイエアシャカールの3頭しかいない)。
菊花賞までの1勝馬はそれなりの理由ありとして見限るとすれば、ソールオリエンスサトノグランツファントムシーフドゥレッツァ。数字的にまったく計算できないがダービー馬タスティエーラをギリギリ追加で5頭に絞った。