雨で湿り気の馬場状態でも時計がかかって前開催と同様に逃げ馬苦戦。ますます外枠有利の馬場は以前の大井コースとまったく違っている。外々で折り合った先行馬か、勝負どころで息を抜かずにマクれる差し馬に好走が集中。いずれにしても実力馬が多数回避してブライダル中心のレース。
ブライダルヘイローはひとつずつ階段を昇って確実に成長してきた。レベルの高い時計で着差以上の完封勝ちは、すでに重賞でも互角の感触がある。前走のように逃げればとにかく強い先行型。追い出しを我慢して外二千をクリアで完熟された4歳馬が誕生した。番手競馬になると勝負どころで手応えが怪しくなる悪癖があるが、JRA交流がある日の出走で乗り替わりなしの幸運ならばA3で連勝が止まることはない。同型不在で強気の逃げがしっくりくる。オープン予備軍の実力馬にとって相手が軽すぎる。
サンダーオブハードは評価が揺れる。久しぶりの大井狙いは裏を返せば右回りに不安があるということ。昨年は地元で2着→大井4着。続いて地元で1秒8もち切って勝って大井2着。地元の交流戦でジェイドロボスを完封して大井6着。確かに格上げ戦など巡り合わせもあったが、それにしても地元ほど動かない大井は鬼門のコースになっている。前々走で前開催ピエールバスターに肉薄したマイネルマルス、チノハテマデモに競り勝っていれば単純比較でピエールと同等の評価。苦手意識を払拭したい。
ジェイドロボスは短距離〜千九まで勝ち鞍はあるが体型的にマイラーのイメージが強い。数字以上に小柄な馬で前走は距離もあったが、57`が応えた結果。さらに距離延長で同じ57`ではますますトーンダウン。
カネショウアトラスは軽い馬場になって本領発揮。ひと頃のスタート難が少しずつ解消されてスランプ脱出の気配。A2相手でも何度も掲示板確保の実績ならば、手薄な相手に今までの不振を完全にふっ切るチャンスだろう。昨年二千で8、3着。絶好調時のステルスライン、ナイキコランダム級に先着が距離適性の高さの証。
コーワキングは大きく崩れなかった昨年春より勢いなくなったが、それでも5走前はオープンクラスで掲示板。3走前は千六1分38秒9など随所に古豪健在を示している。昨年、二千の準重賞でキンセイブレイドに競り勝ったことを考慮すれば、衰えを割り引いても2着争いには食い込める計算。
ハイセイコー記念2着、ニューイヤーカップ2着、京浜盃4着のザマローレルがようやく軌道に乗ってきた。首をかしげたくなる休み明けの6戦。最強世代としてはとりこぼしの連続で出世が遅れたが、何度も接戦していたレッドドラゴンを物差しにしてA3で力負けはない。
ウエノマルタロベエは一気に老け込んだ。4走前まで9戦連続でワイドを確保していた安定感は昔の話。実績を残すB1、得意の距離で惨敗続きでは狙えない。
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