3→9、I、1、6、7、5
雨が降っても変わらなかった前々有利の馬場。とりわけ2日目は逃げ馬の好走が目立った。ハナを切った馬の能力が高ければ楽に逃げ粘っている。外千八とはいえ、4角である程度の好位をキープしたい。1分53秒前後のハイレベルな決着。
3歳春の時点で59`を背負ってJRAオープン特別を快勝したスーニは歴史に残る名馬。破格の時計で全日本2歳優駿をぶっち切り勝ちもある意味当然だった。3着ナイキハイグレードでも同日B1を0秒9も上回った快時計が絶対能力の高さ。ごく普通の世代では圧勝可能だった極限の記録なら、南関東限定戦でとりこぼす姿は浮かばない。一瞬ヒヤリとした前走は並ばれてもうひと伸びが格と底力の違いということ。一戦ごとに経験を吸収する天才肌は、先を見据えた折り合い優先の乗り方で挑むか。他馬を意識するなら1頭だけ。前走よりレースはしやすい。
シャレーストーンは大金星を取り逃がしたが、マクり競馬からナイキを上回った最速上がりが大きな収穫。極めて完成度の高い差し馬として評価が固まった。とにかくコースと相性抜群のレースぶり。脚を余してきた道営、浦和時とは迫力そのものが違っている。一瞬にして弾けた瞬発力、高いレベルで安定している時計など、総合力で世代トップクラスの位置付けでいいだろう。到底フロックとは思えない前走の大駆けからどこまで成長してくるか。ナイキの直後で折り合えばチャンスはある。
能力がなければ残り目のなかった厳しい流れを渋太く粘ったスーパーヴィグラス。見た目以上にスタミナが備わっていることが証明されれば再現があっても驚きはない。好位差しでは2頭にかなわないガイアボルトは絶好枠を引けばハナを切りたい。ラチ沿いが必勝パターンになった馬場状態を味方に展開の利を狙う。
シュバレスクは明らかにマイラー色の強い体型で、勝てるとすれば千六、千七の前2走だった。いずれも出遅れてリズムに乗り切れない不完全燃焼としても、3走前のナイキと0秒6差以上に能力の開きを感じさせる。呼吸が合わないコンビ。
ワタリシンセイキは2歳にして岩手年度代表馬になったが、置かれるだけ置かれるズブさで怖さがなくなった。前が止まらない馬場状態で、ますます信頼度を失う。乗り替わりの刺激待ち。モエレエターナルは総合力が求められる外千八で色気がなくなる。まだまだ足りない馬体の成長は牡馬相手になればパワー不足の懸念。最悪な大井初登場となったワンダフルクエストは前走で数々の課題を抱えた。つかみ切れない転入馬の乗り替わりにプラスがない。