7→5、3、1 5→7→3、1、6 神戸新聞杯が二千四百になってからますます菊花賞への直結レースとして傾向が強まっている。二冠馬オルフェーヴルが秋始動レースのここで三冠を確定的にできるかどうか。スタミナ勝負にもメドを立てた春当時よりわずかな成長でも他馬は太刀打ちできそうもない。前走こそメンバーNo2の上がり時計だが、それまで4戦連続の最速上がり。中距離戦でも34秒前半の瞬発力は兄ドリームジャーニー並みに磨きがかかってきた。直線入口で一気に追い上げて瞬殺したスプリングS。坂を上がってから次元の違う加速力で後続をち切った皐月賞。4角で少し狭くなって内に切れ込んで立て直してからは、まるで良馬場での末脚だったダービー。ここ3戦の内容は走るたびに強くなっている成長力で、皐月賞3着馬に0秒7、ダービー3着馬に1秒4差は、すでに三冠確定を思わせるほど同世代で力量差がある。課題は今後のためにも馬体成長だけ。 ウインバリアシオンの前走は結果的にワンテンポ仕掛けの遅さがそのまま着差に響いたということ。内目のコース取りから4角大外へ。そこから勝ち馬を凌ぐ34秒7の瞬発力は、メンバーNo3の上がり時計より1秒7も速い数字に異次元の強さが伝わってくる。おそらくスタミナ勝負で花開く一流ステイヤー。今回はあくまでトライアル。勝ち負けより、徹底オルフェマークで脚を計って本番へ挑みたい。 3走前に千六を使ったスマートロビンが長距離戦で横綱相撲。確かにスローで縦長になる特異な展開だったが、手ごたえ十分で馬なり先頭から突き放す内容なら、ローテーション的にも色気が出る。流れが落ち着くトライアル。瞬発力勝負に強いディープ産駒には試金石以上の期待。 同じ産駒でもフレールジャックには試練が待っている。キャリア3戦らしい若さを露呈しながら3連勝。どのレースでも行きだがって、これまでがっちり折り合ったことのない前面に出る気性の激しさ。いきなり未知なる距離でダービー1、2着馬と激突は厳しすぎる。大多数がマイル〜中距離ベストのディープ産駒。この馬も例外なく、距離の壁に当たりそう。 ショウナンマイティは春当時より成長がうかがえた。相変わらずスタート難と致命的なズブさでも、直線の追い比べでエンジンがかかればモノが違っていた。最後は流して大楽勝。目立つ馬体に磨きがかかった瞬発力がリンクして、春当時とは違うイメージになりつつある。前々走は早仕掛けから終い失速しただけで距離の限界はいぜん表れていない。短距離に良績集中の兄弟馬とは異質の存在。 ステラロッサは未知なる距離で真価が問われる。春は結局、勝ちパターンを見出せぬままの不完全燃焼。久しぶりに中団待機の好位差しを決めた前走で、ようやく馬の特性を把握したか。いずれにしても一気の相手強化と距離延長だが、スプリングS0秒2差から絶対的な差はない。
|
|
|