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中京裏読み

関東
9R10R
11R

関西
5R9R10R11R

ローカル
3R4R
11R

WIN5

 

中京11R

3連単2軸マルチ16、9→10、1、18、15、12、17 (36点)

16、10→1、18、15、12、17 (30点)

16、1→18、15、12、17 (24点)

ロードカナロアは前々走まで完璧な勝ちっぷりが続いていた。逃げ先行差し自在に捌いて不発のない瞬発力。スプリント界の新星誕生として扱ってきたが、前走でいくらか下方修正が必要になった。確かに終わってみれば圧勝の内容でも、ゴール前で突然外へヨレる悪癖はGT制覇への前哨戦としては問題あり。初の57キロや久しぶりにゴールまで本気で追った反動の可能性となると、ステップレースとしてはあまりにも物足りない。重賞を含む5連勝とはいえ、今までGT、GUの経験なし。無敵に近い強さを誇ってきたのは直線坂のない京都、小倉に良績集中が絶対的な立場になり切れない最大の要因だろう。直線の坂をいきなりGTで初経験。京都、小倉のような軽い芝と真逆のパワーを求められるニュー中京コースで試練が待っている。まだ57キロを背負うのが2戦目。ある程度乗り方が狭まられる最内枠など6連勝を決めるには相当タフな条件が揃ってしまった。2歳馬と牝馬しかGTを勝てないと言われてきた鞍上の腕が試される。

外枠3頭に魅力ある実力馬が揃った。中でもジョーカプチーノは理想的なステップでスプリント王に返り咲くチャンスが巡ってきた。パワーが求められる馬場、モマれぬ外枠、意外に落ち着く流れになりそうな逃げ馬1頭という前々有利なメンバー構成など、イメージどおりの条件が揃っている。前走は出負けの時点でレース終了と思われたが、今までにない馬群を苦にしない精神面の強さを示して見せ場十分の0秒3差まで迫った。決定的なのが左回りの絶対的な強さ。東京、中京でNHKマイル、ファルコンS勝ちを含む通算(3013)。初の長距離輸送で大幅な馬体減となった3歳オープン特別と大暴走したダービーを除けば、5着となった安田記念でも0秒1差、京王杯が同タイム3着なら負けても0秒1差という完璧に近い実績を残している。千二なら位置取りは変幻自在。

ハナが確定的なのがエーシンダックマン。3走前に道中10秒台を2度含むラップを刻んで最後12秒0でまとめて、スプリンターとしての資質が現役トップレベルと確信した。とにかく自分のスタイルを貫けば、ある程度の厳しい流れでも耐えられる絶対的な能力。前走は馬場考慮で超ハイペース。中山慣れしてない鞍上の大へぐりの前走だけで評価を落とすことはない。直線坂上でバタッと止まるのも当然のラップで、良馬場換算なら5ハロン通過が55秒前後。それでも0秒5差に踏ん張ったことを褒めたい。スプリント戦としては前々の隊列が早々に決まりそうなメンバー構成は前走と雲泥の差。鞍上の気負いがなければ巻き返せる。

カレンチャンは負けられない相手の前走だっただけに、初の56キロ、海外帰り、底力を求められる決着などハードな条件が揃いすぎたと割り切れない。試運転としては上々の0秒2差を褒めるべきか、以前の姿と比べると迫力1枚落ちを強調すべきか、判断に迷う。重賞を使い始めてからは1か月以上の間隔を開けたローテーションから一変。長距離輸送ありのハードな決着になった前走から中2週は単純にイメージが悪いだろう。流れに左右されないレースセンスとスピード、パワーを兼ね備えたスプリントの申し子で、ひとまず気配をみたい。

マジンプロスパーは重賞をひと叩きで一変の前走が圧巻。手ごたえが良すぎて4角マクって早くも先頭。危なげなく押し切った横綱相撲は、5歳にして成長ピークを感じさせる完璧な勝ち方だった。JRA未勝利で地方へトレード。出戻り後は(5004)。初戦のダートと距離長い千六で大敗したが、それ以外は負けても4走前の0秒1差の4着、前々走の2着馬に0秒1差の8着など完璧に近い。前走は前々走の8着で盲点になっただけで、GTでも胸を張って挑める実績を残せば展開ひとつ。

サンカルロはレース前から分かりきった位置取りからレース運びする鞍上で大外枠を引けば怖さはない。4角ブン回しは確定的。ロスを最小限に乗って一瞬の脚を活かすのが好走パターンを鞍上はわかっているのか、わかってないのか微妙だけに信頼性は低い。古馬になってから重賞掲示板は実に11回。それでも重賞制覇はたった2度だけの結果が、無駄な外出し連発の結果そのものだろう。接戦の連続でも外を回すと必ず末脚の勢いが止まるのがこの馬の特性。仕掛けを我慢して突き抜けた前々走の再現は難しい。

ダッシャーゴーゴーの前走をどう評価するか。確かにハイペースに巻き込まれて無抵抗の失速だが、ダート→芝、休み明け、未知なる道悪だったことを考慮すれば、見逃せる大敗なのかもしれない。それでもJRAGTではごとごとく人気を裏切る勝負弱さで、2度の降着が含まれればすべては鞍上の責任として乗り替わりの刺激を期待した前走が案外。昨年春の昇り詰めるような勢いがないことは確かで、ダートと芝の併用使いは出世しないという自論を貫きたくなるのが本音。

個性派の追い込み馬として固められたツルマルレオンは、直一気の差し切りが難しい中京コースで策がないか。前走もお決まりの大出遅れ。追い込み馬向きの流れでも、直線の坂でモタついて、勝負が決まった頃にエンジン全開では平坦コース要員であることが否めなくなった。ひたすら混戦待ちでワイドラインの争い。

アグネスウイッシュも同じようなタイプだが、こちらは抜群の破壊力で3戦連続の最速上がりを決めている。父バクシンオーからイメージできない追い込み型として完成間近。常に33秒台の不発ない末脚は頼もしいが、直線坂のある阪神で2度の惨敗が含まれる(0103)はやはり無視できない事実。初重賞挑戦のGTで直線だけのゴボウ抜きはさすがに無理か。微妙な人気で妙味はない。