HOME最新開催当日予想過去開催予想収支インフォメーション概要以前のくじら矢独りごと(休止)

京都裏読み
関東
8R10R11R12R
関西
8R9R
10R
11R12R
WIN5

京都11R3連単フォーメーション14→2、4、3、8、7→

2、4、3、8、7、1、12、18 (35点)

ジェンティルドンナはイメージどおりに成長を遂げて淑女へと変身した。ひと夏の成長が課題となるディープ産駒が見事なステップアップ。非力に映るディープ産駒とは特異なタイプで、とにかく迫力満点の馬体は際立つ凄みがある。さらにレースでも成長がうかがえれば鬼に金棒。内コースの大一番を意識してトライアルでは早め早め。本番の二千より遅くなった5ハロン通過61秒6の超スローだったためいくらか行きたがっていたが、抜群の反応の良さで上がりレースラップ114-104-116の極限瞬発勝負を制すれば上々の試運転だったことに変わりない。GⅠ2戦連続で最速上がりの鋭さに器用さが加わっていよいよ完成形へ。オークス出走馬が13頭で、すでにほぼ勝負付けが済んでいるメンバーにも恵まれた。

ヴィルシーナは着順ほど中身が伴ってない前走で評価が揺れる。18キロ増でも足りぬ馬体の寂しさ。もうひと回りの成長がほしいほどのコンパクト体型で、春より劇的な成長がみられなかったのは残念。クラシックで活躍したディープ産駒が、ひと夏の成長に乏しくなる傾向に引っ掛かったか。数字的には合格点の上がり33秒2でも、最後は苦しがって逆手前。着差以上に完敗だった0秒2差はどう転んでも逆転不可能と誰もが思っただろう。いずれにしてもマイラーでも上位独占できるオークスと違って、距離適性が如実に表れる秋華賞でさらなる試練。

ジェンティルの相手はまったくの別路線、夏の上がり馬から選びたい。前走はハナ切った馬の大逃げでペースに戸惑ったアロマティコの成長力に賭ける。縦長の隊列でもラップ的にはそれほど速くなく、あまりにもじっくり乗りすぎて脚を余した同タイム3着。前々走は大マクりから一旦息を入れて二段加速で差し切り勝ち。前走が脚を余した34秒台。9戦して4度の最速上がりという末脚はますます磨きがかかっている。母はインティライミの異父妹。血統的な裏付けも確か。

順調ならハナズゴールが大本線だったが、致命傷になるアクシデントで大幅に割り引いた。牡馬GⅠ級相手だった札幌記念4着はフロックで走れない中身と数字。なぜか本番で体調のリズムを崩す弱さが解消されない限り、輸送競馬を克服するのは困難か。410キロを切るような馬体なら見切るのが正解。

未勝利勝ちが4走前のハワイアンウインドは同世代相手なら重賞上位に届くほど地力強化した。とにかく天井知らずの磨きのかかった瞬発力。千八なら33秒台、二千でも34秒台が確約できる不発なしの安定感は頼もしい。デビュー2戦の連続6着以外はすべて0秒5差以内の4着以上。典型的な叩き良化タイプはひと息後を叩いてさらなるパフォーマンスが確約できる。前々走はレコード駆け。時計勝負にめっぽう強い。

意外性ならブリッジクライム。14キロ減でも馬体は悪くなかったが、イレ込みに近いテンションの高さ。レースでも掛かり気味だったが、馬群の内でギリギリ折り合う厳しい道中。さらに直線では前が壁になって追えなかったロスなど数々の試練を乗り越えた2着に、数字以上の重みを感じさせる。上がり34秒前半が壁だったジリっぽさが前々走で一変。テンションの高さがそのままいい方向に出た典型的な成功例。簡単に勢いは止まらない。

アイムユアーズのマイラー評価はいまだに変わりない。前走は同日500万よりわずか0秒5だけ上回った低調な重賞。1600万でも勝てないレースが続いていたラブフール2着がレースレベルの低さを物語っている。レース上手で内コース向きの自在性だけが頼り。

アイスフォーリスの前走は枠順に恵まれなかったことが最後まで響いた。外を回るとまったく伸びない馬場状態で、あれだけ外々回されると直線半ばでギブアップも仕方ないところ。ジリっぽいイメージの強かった先行馬が、マクってデビュー以来久しぶりの33秒台の末脚に怖さが出てくる。

同じレース出走のオメガハートランドは鞍上の未熟さがすべて。好枠を引きながら3角前に外へ出すというご法度を犯した。外に回すとまったく伸びない当日の馬場状態を理解しないでレースに挑んだことがはっきりしている。直線まで馬群で我慢した馬が上位独占したことが決定的な証。アドリブの利かぬ鞍上で大外枠を引けばGⅠ上位は狙えない。

サトノジョリーは33秒台の瞬発力を求められると分が悪い。前走は確かに直線の不利があった。両側からパチンと挟まれたが、それでも見た目に大きなダメージはなく、完全なる瞬発力不足からの惨敗では連続で芝を使っても大幅な変わり身が期待できない。

いくらスタートでミスしたからといって超スローを徹底待機。有力馬があれだけ前々で勝負しながら直線勝負に賭けたトーセンベニザクラは乗り替わりがなければ魅力なし。もうすでに"過去の人"になりかけている鞍上の重賞消極策は周知のとおり。どんな人気馬に乗っても波乱待ちが現実で、以前の輝いていた姿は微塵もない。後方待機にもかかわらず、直線残り1ハロンまで追えなった前走のコース取りの悪さが勝負勘の衰えそのもの。

チェリーメドゥーサの前走は鞍上の好プレーが光った。超スローを向正で大マクり。上がりレースラップ11秒5-11秒2-11秒3で振り切った数字からも、いかに前半のペースが遅かったことが表れているだろう。直線まで我慢して差し比べでは胸を張れる武器がない。再び奇襲策で大駆け狙いか。

ミッドサマーフェアは斤量が1キロ重い勝ち馬に完全な鋭さ負けで評価を上げられない。驚くような爆発力は兼ね備えてなく、レースセンスの良さで重賞を制覇した地味なタイプ。オークス1番人気になるほどの器がないことは前走で示されれば、器用さが求められる内コースにプラスはないだろう。昨年勝ったアヴェンチュラと同じローテーションだが、前走が昨年より2週も早まって7月以来の実戦でますますトーンが上がらない。

ラスヴェンチュラスの前走は限界を超えた10キロ減。選択なしの栗東滞在で状態面の手探りが続いている。3走前はハワイアンウインドに0秒7も上回る上がり時計で軽く先着。前々走はブリッジクライムに0秒1差。前走は上位2頭を上回る上がり時計。体調ひとつで大物食いの可能性は秘めているが、状態面で綱渡りが続く限り強気になれないのが現状。